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(更新: ORICON NEWS

朝の筋トレでパフォーマンスを最大化!忙しい人でも続けられる方法【プロが教える筋トレ】

著者・監修者プロフィール

和田 拓巳
プロアスリートやアーティスト、オリンピック候補選手などのトレーニング指導やコンディショニング管理を担当。治療サポートの経験も豊富で、ケガの知識を活かしリハビリ指導も行っている。医療系・スポーツ系専門学校での講師や、健康・トレーニングに関する講演会などの講師を務めること多数。テレビや雑誌にて出演・トレーニング監修を行う。現在、様々なメディアで執筆・監修を行い、フィットネスに関する情報を発信している。

Official site:https://wada0129.wixsite.com/takumiwada(外部サイト)

Facebook:https://www.facebook.com/pt.wada(外部サイト)

朝の筋トレがもたらすメリットとは?

朝に筋トレをすると、どのようなメリットを得ることができるのだろうか。
ここでは、朝に筋トレを行うことのメリットを挙げていこう。


1日のエネルギー消費量が高まる
筋トレはどの時間帯に行っても、“運動中”の消費エネルギーに変わりはない。
しかし、筋トレを行うと、その後のエネルギー消費量が高まるのだ。

朝に筋トレすることで、1日を通してエネルギー消費量が高まり、脂肪燃焼や代謝の向上が期待できるのだ。

1.時間が作りやすい

朝に筋トレを行うようにすると、習慣づけやすい。なぜなら朝は予定が入ることが少なく、スケジュールを調整しやすいからだ。

仕事帰りにジムに通う人は多い。しかし、夜は急な予定が入ってしまうことも。食事などの誘いや残業など、スケジュール通りに進まず、ジムに行けなくなってしまったということもあるだろう。
習慣づいた人であればいいが、そうでない人の場合、そのような級の予定は、筋トレの挫折のきっかけになってしまう。

その点、朝であれば、自分が早起きすればいいだけだ。やる気さえあればどうにかなる。

2.脳が覚醒し、行動的になる

筋トレをすることで、エンドルフィンなどの気分を高めるホルモンが分泌される。気分がスッキリとし、やる気もわいてくる。

また、朝から脳と体が覚醒し、集中力が高まり、1日を通して行動的になることだろう。日中の学業や仕事にもメリットがあるのだ。

朝の筋トレが習慣づけば朝に強くなり、午前中はボーッとしてしまっていた人でも生活リズムが整うことで、午前中からバリバリ活動することができるだろう。

3.達成感

「筋トレはつらいから、できるだけ1日の後回しにしたい。」
筋トレが習慣づいているトレーニーでも、そう感じる人は多いはずだ。

しかし、あえて朝に行うことで、その日の大変な仕事を一つこなしたという達成感を味わうことができる。これは筋トレの習慣化にも欠かせないポイントだ。

4.生活リズムが整う

早起きをし、朝に体を動かすことで、夜に良質な睡眠が得られやすくなる。体内時計が整い、夜になると自然に眠気が訪れやすくなるからだ。続けていくうちにそれが自然となり、生活リズムが整っていく。

寝つきが悪いという人は、朝の筋トレを試してみてほしい。

5.清潔感がUP

学校前、仕事前に眠い頭を切り替えるためにシャワーを浴びるという人も多いだろう。どうせならついでに筋トレを追加してみよう。

ただシャワーを浴びるだけよりも血行が良くなり、顔色や肌のツヤが良くなる。健康的な見た目になるうえに清潔感も向上し、周囲の印象も良くなるはずだ。

朝の筋トレによって清潔感が増すうえ、エネルギーに満ち溢れるので、仕事の成績にも良い影響をもたらすだろう。

効率的な朝の筋トレメニューの選び方

では、朝に筋トレを行う場合、どのような点に気をつければいいのだろうか。ここでは朝の筋トレメニューの組み立て方とポイントを紹介していく。

短時間で効率的に

朝に強く、しっかりと筋トレをできる時間を確保できる人は、他の時間帯で行うようにオーソドックスな筋トレを行えば良いが、多くの人はそうではない。学校や仕事の準備が必要な朝は、忙しい時間帯だ。
そんな中で筋トレを行うのであれば、効率を優先したい。

効率の良さを求めるなら、短時間で多くの筋肉を刺激する、大筋群を使う多関節運動がおすすめだ。代表的なエクササイズは、プッシュアップやスクワットだ。

大筋群をメインに、その周辺の小さい筋肉たちにも刺激を与えることができるうえ、エネルギー消費量も多くなる。

その他のおすすめのエクササイズは
・チンニング
・ランジ
・ショルダープレス
などだ。慣れがこないようにエクササイズをうまく組み合わせ、全身をまんべんなく鍛えよう。

インターバルは極力短く

やる気が出なかった筋トレも、始めだすとやる気が高まり、どんどんいろいろなエクササイズをやりたくなってしまう。そうすると、時間が足りなくて不完全燃焼…と感じることも。
それを防ぐためには、インターバルの時間を極力短くしよう。
インターバルを短く設定することでより多くのエクササイズに取り組むことができ、トレーニング時間全体を短縮することができる。そのうえ、負荷も高まるので効果も得やすくなる。

セット間・エクササイズ間のインターバルの目安は10~20秒。その間はスマホなどを一切触らず、どんどんエクササイズをこなしていこう。

コンパウンドセット法・スーパーセット法の活用

筋トレの効果を引き出すには、しっかり筋肉を追い込む必要がある。しかし、追い込むほど時間が確保できない…という人もいるだろう。そんな時は、筋トレの方法を見直してみよう。
しっかり追い込みたい人には、コンパウンドセット法やスーパーセット法の活用をおすすめしたい。
●コンパウンドセット法とは
同じ部位を鍛えるエクササイズを2つ連続で行う方法が「コンパウンドセット法」だ。
例えば、
大胸筋:ダンベルベンチプレス + ダンベルフライ
三角筋:ショルダープレス + アップライトロウ
広背筋:チンニング + ベントオーバーロウ 
大腿四頭筋:スクワット + ランジ

というような組み合わせだ。

実際のやり方としては、
ーーーーーー
例)大胸筋を鍛える場合
ダンベルベンチプレス10×1

(休憩を入れずに)ダンベルフライ10×1

インターバル

ダンベルベンチプレス10×1

(休憩を入れずに)ダンベルフライ10×1
ーーーーーー
というように、組み合わせたエクササイズ間の休憩を入れずに行い、2つのエクササイズを連続で行って1セットという形になる。
●スーパーセット法とは
コンパウンドセット法のように同じ筋肉ではなく、拮抗した筋肉を鍛えるエクササイズを、インターバルを入れずに行うやり方を「スーパーセット法」という。

例えば、

大胸筋を鍛える プッシュアップ ? 広背筋を鍛える チンニング
上腕二頭筋を鍛える アームカール ? 上腕三頭筋を鍛える トライセプスキックバック 
大腿四頭筋を鍛える シシースクワット ? ハムストリングスを鍛える ルーマニアンデッドリフト

というような組み合わせだ。

実際のやり方としては、
ーーーーーー
例)腕を鍛える場合
アームカール10×1

(休憩を入れずに)トライセプスキックバック10×1

インターバル

アームカール10×1

(休憩を入れずに)トライセプスキックバック10×1
ーーーーーー
という流れになる。

1回のトレーニングでしっかり筋肉を追い込みたいという人にとって、これらのやり方は時短しつつもトレーニング強度を高めることができる有効な方法といえるだろう。

朝トレ前後の栄養摂取と水分補給の重要性

筋トレを行うなら、より効果を引き出すための栄養摂取もしっかり行おう。

朝食の重要性

忙しいからといって、朝食を抜いている人も多いかもしれない。しかし、朝に筋トレを行うのであれば、筋トレの効果を高めるためにも、しっかり朝食をとるべきだろう。

朝は、睡眠中の絶食状態によって体はエネルギー不足になっている。その状態で筋トレをこなし、朝食を抜いてしまうと、昼まで絶食が続いてしまい、エネルギーを確保するために筋肉の分解が進んでしまう。せっかく筋トレを行ったのに、朝食を抜いてしまうことで、筋肉づくりにとって逆効果になってしまうのだ。

また、朝食を摂ることは、脳のエネルギー補給にもなる。朝食を抜くと、集中力や思考力が低下してしまうのだ。フィジカルにもメンタルにも影響する朝食は、できるだけ摂るようにしよう。

朝食と朝トレの順番は

食事は基本的に筋トレの後に摂ることをおすすめしたい。それはトレーニング後に訪れる、たんぱく質合成の効果的な時間帯を活用できるからだ。

トレーニング直後は、筋肉を合成する働きを持つ成長ホルモンの分泌が活発だ。そのタイミングで体内にたんぱく質がしっかり補給されることによって、効率よく筋肉がつく。特に、トレーニング直後30分以内はたんぱく質合成が高いといわれている。トレーニング後に朝食を摂ることで、筋肉づくりの効果を最大限高めることができるのだ。

食事前に筋トレをすることによって、筋肉の分解が進んでしまうのではと心配な人は、トレーニング前やトレーニング中にBCAAやEAAなどのアミノ酸を活用するとよいだろう。

朝食におすすめの食事

朝食の重要性は理解できたけど、食欲がなくて朝食が摂れない…という人もいるだろう。その場合は、食事量ではなく、食事の内容を重視してみよう。

筋肉を作るには、たんぱく質は欠かせない。たんぱく質といえば、肉や魚が思い浮かぶと思うが、食欲がない人にとって、重い食事は朝には適していない。であれば、プロテインを活用してみよう。プロテインであれば飲料として飲むだけなので、食欲がなくても摂取しやすいだろう。
筋トレ後のプロテインの効果を高めるためには、糖質も摂りたいところ。糖質とたんぱく質を一緒に摂ることで、エネルギー補給だけでなく、筋肥大効果も高めることができる。

糖質摂取におすすめなのは、バナナだ。朝食の定番であるバナナは消化も良く、糖質を多く含むためエネルギー不足の体に素早くエネルギーを供給することができる。また、バナナは、ビタミンB6、ビタミンC、食物繊維、カリウムなど、さまざまな栄養素がバランスよく含まれている栄養価の高い食材である。特にカリウムは、血圧の調整や筋肉の働きをサポートしてくれる。

忙しい朝はすぐに食べられるバナナで、糖質を確保しよう。

水分補給も忘れずに

朝は、就寝中の発刊などにより、体内の水分量も少なくなっている。そのため、筋トレ前には水分補給をすることを忘れてはいけない。
水分不足は、筋トレの質の低下や、ケガのリスクを高めてしまうからだ。朝一番は、水分補給を心がけよう。

怪我を防ぐためのウォームアップとストレッチのコツ

朝にトレーニングをする場合に気をつけたいのが、ケガのリスクだ。ここではケガを防ぐポイントを紹介していく。

入念なウォーミングアップ

就寝中は体温が低くなっている。また、同じ姿勢が長く続くことによる筋肉の緊張も起こっている。筋温の低さや筋肉の緊張は、筋トレ中のケガのリスクを高めてしまう。そのため、朝はしっかりウォーミングアップをしておこう。

軽いウォーキングやジョギングなどの有酸素運動で体を温めておくのが理想だが、時間がない朝はなかなか難しい。そんな時は、ラジオ体操や体を動かしながら行うダイナミックストレッチでウォーミングアップしよう。逆にじっくり伸ばすスタティックストレッチは、筋温が上がらないためウォーミングアップにはあまり適さない。ウォーミングアップの目安は、軽く汗をかくくらい体を動かしておくのがポイントだ。

筋トレ前におすすめの簡単動的ストレッチ

ここでは大きい関節である肩関節と股関節を伸ばす、簡単な動的ストレッチを紹介しよう。

肩甲骨周りを柔らかくする動的ストレッチ

1.肘を曲げ両手を両肩の上につける。(右手は右肩、左手は左肩)
2.肘で大きく円を描くように、肘を前まわしで回していく。
3.10回回したら、今度は後ろ回しを同じように10回、回す。

股関節周りを柔らかくするストレッチ

1.手すりなどに手を置き、体を支えておく。片足を浮かせ地面から少し持ち上げよう。
2.膝をしっかり伸ばしたまま、浮かせた足を前に振り上げていく。
3.いけるところまで行ったら、今度は後ろに振り上げる。この時、上体は動かないようにしっかり真っすぐ保つように意識してみよう。
4.この動作を10回繰り返し、反対側も同様に行う。
どちらも動作はできるだけ大きく動かすことを意識して行ってみよう。

朝の筋トレを習慣化し、生活リズムを整えよう

最後に、朝の筋トレを習慣化させるためのポイントを紹介しよう。

朝の筋トレを優先にしてスケジュールを考える

朝早く起きるのが苦手な人もいるだろう。しかし、朝に筋トレを行うことを優先させれば、おのずと前の日の夜の行動を組み立てやすい。
余計な飲み会やTVをだらだら見続けて夜更かしするなどの行動が少なくなっていくはずだ。それがだんだん習慣となり、朝に活動的な体を作り上げていく。

やり過ぎに気をつける

まだ慣れていない人にとって、朝からハードに筋トレをするのはハードルが高いかもしれない。早起きや筋トレの疲れが出てしまい、仕事が手につかないという人がいるかもしれない。
朝トレを始めたばかりのうちは、トレーニング時間を短めに設定し、やり過ぎないように気をつけておくことも頭に入れておこう。
慣れてきて仕事や勉強に支障がなくなれば、強度を高めてトレーニング効果を追い求めていこう。

まとめ

忙しい現代人にとって、朝は比較的自由な時間だろう。その時間を、体のために有効活用してみてはいかがだろうか。実際に朝にジムに行く経営者は多い。忙しさに耐えうる体を作るためにも、時間を有効活用して、体づくりに励むべきなのだ。
朝に筋トレを行うことで、健康だけでなく見た目やメンタルなど多くのメリットを得ることができる。さっそく朝トレを実践してみてほしい。
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