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“田舎暮らしをしたい!”と思ったときにすべきこと【実体験レポート】
STEP01 まずは目的を明確にする
住まいは昭和21年築のちょっと傾いた古民家。敷地は300坪ある。
いつも景色の中に山や森があり、畑で土に触れ、生活に必要なものはできる限り手作りする。そんな暮らしがしたくて求めた場所だ。といっても自給自足というような高邁な理想があるわけでない。そもそも、今の社会で自給できることなんてたかが知れている。
暮らし半分、遊び半分で、なるべく生活にお金をかけず、身の回りのものを使って、できることは何でもやってみようという程度の軽い気持ち。失敗してもいい。困るのは自分だけだ。田舎に移住してそんな暮らしを始めてみたが、これが想像していた以上に楽しい。
STEP02 場所、環境、予算などの条件を絞る
今から8年ほど前、インターネットで見つけたこの土地を初めて見に来た。広々とした300坪の敷地は、一面緑色の夏草に覆われていたが、日当たりは抜群で、平屋の小さな古民家も現代住宅にはない趣があり好感を持った。
ただ、その家には水回りがなかった。風呂も、トイレも、キッチンもない。そもそも水道がない。排水設備もない。案内してくれた不動産屋が言うには、昔は井戸を使っていたそうだが、すでに使い物にならず、風呂やトイレやキッチンも取り壊されてしまったらしい。それを業者に頼んで新たに作るとなると少なく見積もっても200〜300万円はかかるだろうとのことだった。
このときは、2〜3年以内に移住できればいいと考えていたし、もっといろいろな物件を見たいと思っていたので見送った。その間に売れてしまったら、それはそれで仕方がない。田舎暮らしをあせる気持ちはなかった。
◆譲れなかった4つの条件
1.日当たりのいい広い土地(300坪以上)
せっかく田舎暮らしをするのだ。趣味小屋を建てたり、畑をやったり、庭で焚き火をしたり、都会の住宅地ではできないようなことをいろいろやりたい。
田舎暮らしでは土地を買って新たに家を建てるという人もいるが、私は予算があまりなかったので、すぐに住める中古物件を求めた。DIYで住みやすくリフォームするつもりなので、家は多少ボロくてもOK。快適な現代住宅は求めていない。
それよりも木や土や漆喰などの自然素材を使い、伝統工法で建てられた古民家に魅力を感じる。ボロい中古住宅付きの物件というのは、家自体の価値はほぼ0円。土地の値段にもれなく家が付いてくるようなもの。
仕事の都合上、月に何回かは都内に行くので、ある程度アクセスしやすい距離として2時間を目安にした。西は神奈川県相模原市や東京都奥多摩町、埼玉県飯能市。北は栃木県小山市や茨城県石岡市、東は千葉県いすみ市くらいまでの範囲。
土地勘があれば地域の雰囲気も分かり、物件も探しやすい。
予算はすべて含めて1000万円以内を想定。もちろん、予算があればあるだけいい物件に出会えるのは間違いない。ただ、予算は限られるもの。その中で、いかに理想的な物件を見つけるか。
物件自体の価格以外にも不動産仲介料やリフォーム費用、土地の登記に関わる費用なども考えておく必要がある。