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自転車で冒険に出よう。キャンプツーリング紀行 inアラスカ【Part3 デナリの荒野へ編】 

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02 荒野の旅の心地いい緊張感
小雨が降る未舗装路の道を行く。

自転車は用途によっていろいろな種類があるが、今回、使用しているのは、日本製のスポルティーフと呼ばれるジャンルの自転車だ。700Cというサイズの大きなタイヤを装着しており、舗装路を快適に走れる一方、未舗装路もよほどの悪路ではない限り苦にしない。フレームは鉄(クロモリ鋼)。丈夫でたくさんの荷物を積んでも安定感がある。振動吸収性がいいのも特徴。その点、とてもツーリングに向いている。ただ、鉄なので少し重いのが難点だ。

雨の日のツーリングはとても快適とはいえない。まして未舗装路。タイヤが跳ね上げる泥で、自転車も体も一瞬にして茶色く染まった。走り始めたのを、ちょっと後悔したが、もう引き返す気にはなれない。

荒野の旅は常に心地いい緊張感がある。神経は研ぎ澄まされ、頭の中にいろいろなことが駆け巡る。ときにちょっとした危険を冒し、少々シンドくて、孤独だが、前に進むためには自分の力を信じるよりほかになく、見知らぬ世界に踏み出していくことに少年の頃のような冒険心が沸き起こる。与えられた自由に全力を尽くして挑む。だから、夢中になれるのだと思う。

03 長旅には休息日が必要だ
デナリ国立公園に5日間滞在し、その後2日かけて約200kmを走り、フェアバンクスに到着。アラスカ第二の都市で人口は約3万2000人。

町の中心部からちょっと離れたキャンプ場にテントを張った。ランドリーでツーリング中に溜まった洗濯物を一気に洗う。

アンカレジを出てから、雨が降ったり、止んだりの日々が続き、すっきりと晴れた日が1日もなかったので、まともに洗濯もできず、服も、テントも、寝袋もすべてが何となく湿っぽい。ランドリーできれいに汚れを落とし、乾燥機にかけた真っ白いTシャツとパンツを身につけると、それだけで幸せな気持ちになれた。

長旅は、毎日走り続けていたら体がもたない。疲労を感じたり、走ることに飽きたりしたときは安穏とした休息日を設けたほうがいい。フェアバンクスのキャンプ場はゲストハウスが隣接していて、そこのキッチンやシャワーを使えたので、とても快適だった。

ゲストハウスに泊まっていたオランダ人の青年と話をした。

「自転車の旅はどうだい? ぼくは鉄道とバスで1カ月ほどアラスカを回ったんだけど、思ったよりお金がかかってね。寝ていればいいから移動は楽だけど、もっと自由に旅ができたらいいなと思ってね」

「自転車は自由だよ。自分の意志でどこにでも行ける。走りたいときに走ればいいし、気が向かなければ走らなければいい。腹が減るからメシ代はかかるが、移動費はゼロだ。宿泊も野宿をすれば、あまりお金はかからない。シンドイときもあるけど、自分の力で旅をするっていうのはいいと思うよ」

「魅力的だね。今度チャレンジしてみるよ」


 3日間の滞在でアンカレジからの旅の疲れは癒えた。

この先は北極海まで延びる道もあるが、ほぼ未舗装路でこれまでよりハードな旅になるのは目に見えていた。人の数はグッと減り、クマの王国でもある。北へ行くか、2号線から4号線につながる「リチャードソン・ハイウェイ」を南下して、再びアンカレジを目指すか迷ったが、後者の道をとった。北極海まで行きたい気持ちはあったが、率直にいえば北へ行くことに怖気づいたといっていい。

Part 4.夏の終わり編へつづく
(文・写真/和田 義弥)
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