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ORICON NEWS
趣味の世界に触れられる本・映画
読書したくなる“あるある”が満載
『バーナード嬢曰く。』(2013年〜)
「本屋らしく、趣味が読書という方を一人でも多くするため、“読書普及活動”をさせていただきます。読書家を目指しながらも、本を読むことを面倒くさがるグウタラ読書家バーナード嬢(本名:町田さわ子)と、読書好きの友人たちが図書室を舞台に繰り広げる名著礼賛ギャグ漫画。「黒い表紙に惹かれる」「映画化アニメ化版のカバーにがっかりする」など本が好きな人のあるあると、「ラストが凄いと言われるとラストだけ読みたくなる」「SF作品のタイトルオマージュを未読でもドヤ顔で指摘する」など特に本が好きでもない人あるあるが盛沢山で、最終的に本が読みたくなる、読みたくなる本が見つかる素晴らしい本です」
好きな事が充満した、十人十色の部屋模様
『TOKYO STYLE』(2003年)
「いつ頃誰が思いついたものか分からないけど、生活臭という言葉は天才的だ。どんなに覆い隠そうと消しこもうと拭いきれない、雰囲気というにはベタつき、個性と言えるほど明るくない、あの感覚の輪郭を的確になぞっている。雑誌などメディアで紹介されない市井の一部屋を集めたこの本は、そんな生活臭がページをめくる度に匂い立つような一冊。それぞれの趣味の遍歴、こだわりの欠片を覗き込む。どの部屋の住人も決して裕福そうではないけれど、好きなものたちに囲まれていてる充実感に、読んでいる側もリラックスしてくる。ふと顔を上げてあたりを見回す。僕の部屋に趣はあるだろうか」
自分の“好き”を追求する、趣味の本質を垣間見られる
『江戸川乱歩傑作選』(1960年)
「今回のお題の内、「楽しいことに没頭している作品、趣味のディープな世界を舞台にした作品」という一文を目にした時ふと思い浮かんだのがこの一冊。ちょっとした好奇心から狭く深く薄暗い領域に足を踏み入れ、次第に没頭していき、我を忘れ、果てに破滅していく様に慄きます。ですが、彼らの夢中ぶりには惹かれる。趣味とは本来個人的なもので、誰にも迷惑さえかけなければ、人に言えない趣味を誰の目を気にするでもなく楽しんで何の問題もないと思います。ある視点から眺めれば、この猟奇的な一冊は秘密と孤独の大切さを教えてくれる教科書にもなります」
名作ゆえの多彩な解釈が存在するタイトル
『不思議の国のアリス』(1994年)
「僕の趣味のひとつが『不思議の国のアリス』を集めることです。きっかけはアリス刊行150周年の際にフェアを企画した時です。いざ選書してみようと思って調べてみると、ギョッとするほどたくさんのアリスがあり、実際に読んでみると同じ物語なのにどれも印象が違う。そしてどの作品も原著への確かな想いが感じられる。絵は草間彌生さんからトーベ・ヤンソンさん、佐々木マキさんなどなど。訳は河合祥一郎さんに柳瀬尚紀さん、矢川澄子さんなどなど。読み比べて楽しんでいたら、いつの間にか本棚の一角にアリスコーナーが出来ており、現在も増えています。その中から僕のとっておきのアリスを一冊。緻密な挿絵と端整な訳文、何より何時手に入れても、ずっと前から持っていた宝物のような気にさせる本の造りが素敵です」
リーディングスタイル株式会社
企画室 書籍統括
岡本 草太さん
現在リーディングスタイルプロジェクト全店で展開している一押しフェアは、全国的に話題となったさわや書店『文庫X』の公式アレンジ『WHITE BUNKO』。担当者のとっておきの「この一冊」を推したメッセージのみを記載したカバーで覆い、タイトルや著者名など値段以外の一切の情報を伏せて販売している。本企画は3月に第五弾を販売。
<リーディングスタイル株式会社>
スタッフが一点一点こだわってセレクトした、大人の知的好奇心を刺激する書籍と遊び心を刺激する雑貨を揃え、店内の書籍を試読できるカフェも併設するライフスタイル提案型のブックカフェを展開する「リーディングスタイル」。「マルノウチリーディングスタイル」はその旗艦店として東京・丸の内の商業施設「KITTE」4Fに出店。365日それぞれに推薦書物を展開する「バースデー文庫」などの企画は全国的にも話題になった。リーディングスタイルプロジェクトとして「solid&liquid TENJIN」「solid&liquid COMICOMI STUDIO MACHIDA」「スタンダードブックストアあべの」「BOWL富士見/海老名」なども展開する。
http://www.readingstyle.co.jp/