• ORICON MUSIC(オリコンミュージック)
  • ドラマ&映画(by オリコンニュース)
  • アニメ&ゲーム(by オリコンニュース)
  • eltha(エルザ by オリコンニュース)
  • ホーム
  • おでかけ
  • 男の夏旅『世界の車窓から』ディレクターがすすめる「世界の列車の旅」編
(更新: ORICON NEWS

男の夏旅『世界の車窓から』ディレクターがすすめる「世界の列車の旅」編

Topics
01 “列車の旅”の醍醐味と楽しむ秘訣(1P)
02 プロが選ぶ「もう一度行きたい列車の旅」3選(2P)
03 「男の夏旅におすすめの鉄道」3選(3P)
04 長寿番組『世界の車窓から』の撮影の裏側(4P)
Chapter02
プロが選ぶ「もう一度行きたい列車の旅」3選
プライベートを含むと30カ国以上もの列車の旅をしてきた狩野さん。数々の思い出の中で“もう一度行きたい!”と思う旅を聞いた。「すごく難しい。ロケ中は大変でも、戻ってくるとすべていい思い出になってしまう。どこがいいとはなかなか言えないんですが…」と悩みながら挙げてくれたのは、この3カ国。
TOP01
チュニジア「レザー・ルージュ」の旅

ヨーロッパとアフリカの間、地中海に面した北アフリカの国、チュニジア。人の優しさ、独特な文化が魅力的なこの国で一番思い出深いのは、メトラウイ駅からセルジャ駅間を走る列車、「レザー・ルージュ(赤いトカゲ)」の旅。「かつては鉄鉱石を積み出していた列車がいまは観光列車になっているんですが、谷の合間を走り抜けていく景色が圧巻です。この地方は映画『インディージョーンズ』のロケでも使われた場所で、まるで映画の世界に入り込んだかのよう。とても面白いところですよ」。

そこに住む人々や文化に触れることができるのも、列車の旅の魅力。「チュニジアの人は、気軽に話せたり一緒に写真を撮ったりと、とても親しみやすい。文化的にも、カルタゴ、イスラム、フランスといったいろいろな文化が交じり合っていて、その独特さが魅力です」。砂漠や岩ばかりが連なる地域もありながら、まるでフランスのプロヴァンス地方のような地中海沿岸地域もある。その多様さと、安い物価でリゾート気分を楽しめるメリットもあるという。

TOP02
チェコ鉄道(ボヘミア地方の路線)ボヘミア周遊のルート

中央ヨーロッパの国、チェコ。その首都プラハからボヘミア地方を巡り、ぐるりとプラハに戻るルート。「車窓から眺めるボヘミアの森やモルダウ川の流れは、なんともきれい。途中には、オレンジ屋根の家々が並ぶ歴史地区・チェスキー・クルムロフや、ピルスナービールで有名なプルゼニがあり、途中下車をしたくなる魅力的な街がたくさんあります」。
狩野さんがチェコに惹かれる理由はそれ以外にもある。始めてプラハに訪れたのは、まだ社会主義体制下にあった1981年。当時は、外国人が泊まれるホテルは2つしかなかったという。次に訪れたのが88年。「街も人も大きく変化していて、東側の国の現状を見た気がしました。かつてを知っているだけに、街の美しさや人の優しさ、文化、音楽、芸術の面でとても惹かれます」。景観だけでなく、人々の生活や文化や歴史を知ることができるのも旅の醍醐味。
TOP03 
チリ国鉄 縦断ルート

鉄道の廃線が進むチリ。「もう行けないからこそ、もう一度行きたいと強く思う」と言って挙げたのが、首都サンティアゴからまっすぐ南へ行った街、プエルト・モンまで続く。今ではその手前、チジャンまでしか鉄道が通ってないが、かつてはチリ縦断のルートの終点まで行くとその先にパタゴニア地方のきれいな山が見られたという。
「チリの鉄道の面白さは、北部の砂漠から、南の雪をかぶったパタゴニアの山々まで、多様な自然が見られること」。メンテナンスの大変さから、南米では鉄道の廃線が進み、代わって路線バスが増えているという。「利用客が少ない鉄道を維持するよりも、冷房が効いたバスのほうが喜ばれるし経済的なんです。廃線になって残念な鉄道がいくつもあります」。
狩野さんがロケでチリを訪れたのは1990年。「田舎町で泊まった宿にシャワーがなくて、洗面器に水が溜められているだけ。それで身体を洗うのかなって驚きました。一日だからいいかと思いましたけど(笑)。それ以来行っていないので、今はどうなっているのか見てみたいですね」。
スペイン文化が根付くチリには、歴史的な立派な建物が多い。「そこに南米の暮らしが合わさり、先住民インディオの文化も混ざっている。文化は混ざるほどに魅力的で面白いと思います。だから、チリはおもしろい国ですね」。

あなたにおすすめの記事

 を検索