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吉本興業、日中共同エンタメ教育機関設立へ 中国・CMCと提携

日本のエンタテインメント産業にとって中国の新たな接点

  • MCIPホールディングス代表取締役社長の清水英明氏

    MCIPホールディングス代表取締役社長の清水英明氏

 また、日本とアジアで新たな才能を発掘し、活躍の場を提供することでコンテンツ創設、発信を行うMCIPホールディングス代表取締役社長の清水英明氏は「アジアのエンタテインメント産業の人々の日本市場への関心、日本のエンタテインメントとのコラボ志向は強いので、人材育成やスクール事業を含むクリエイティブの相互方向性への取り組みは、MCIPの3rdフェーズとして志向を持っていました。今回の提携は、吉本興業とCMCの事業ですが、MCIPの事業ともリンクしていくものであり、協力していきます」。

 さらに「中国はマーケットが大きいうえ、産業の伸びが激しくて、一気に突き進むスピード感とスケールがあります。エンタテインメントに限りませんが、国産志向が強い国でもあるので、人材育成に参入するのであれば早いほうがいい。今回の提携は、中国に対しての新たな接点として、日本のエンタテインメント産業にとっての大きな一歩だと思います」と全面的にバックアップする意向を示すとともに、今回の提携の意義を語る。

 日中共同でエンタテインメントにおける人材育成からスタートし、その先に第三国を含む広くアジア市場への新たな事業展開を見据える本提携だが、まずは、中国進出を狙う多くの日本のエンタテインメント企業にとって、その新たな足場の1つが両国の大手企業によって築かれることも大きいだろう。

 大崎氏は「吉本興業とCMCが、中国のエンタテインメントのコアのようなものを作って、それをおもしろいと思ってもらえる日本企業があれば、参加してもらってもいいし、別の事業をするのに我々が間に入ってもいい。中国進出の足場として利用していただけたらと思っています。そこから新しいつながりができて、新しいものが生まれてくるかもしれない。そうなったらおもしろいですよね」と、自社の発展とともに日本のエンタテインメントがよりおもしろくなる未来を見据えている。
(文:編集部・武井保之)
International Vocation College China 構想
■学校概要
 中国、アジアのトップを目指すクリエイティブ人材の発掘、育成を目的として、世界からトップクリエイターを講師陣に集める、専門的知識・技術が習得できるエンタテインメント職業専門大学。
 制作現場での教育を主軸に、座学に加え、吉本興業が運営する沖縄ラフ&ピース専門学校や日本国内13劇場など制作現場、日本国内の滋慶学園グループの専門学校での実施教育や、両社の海外のネットワークを生かした各業界の最高峰の制作現場での経験教育を行う実践的な専門大学になる。
■コース
○ダンス・歌唱・演技・声優などのパフォーマー養成コース
○映画・映像・CG・アニメ・漫画・ゲーム等のクリエイター養成コース
○音響・照明・舞台・美術・映像制作・衣装・メイクといった、ライブエンタテインメントにおける新たな表現力で、国際的な現場で通用するプロダクション制作者養成コース
○VR・AR・MR・ブロックチェーン・IoTなど最新のテクノロジー領域で活躍できるクリエイター養成コース
■定員:100名(各コース30名〜40名)
■期間:短期(夏休み、冬休み)、中期(3ヶ月〜6ヶ月)、2年
※中国国内の大学との単位交換プログラムによって選択可能
■課題:中国国内の大学と専門大学との単位互換制度、日本を含む海外での教育機関・制作現場においての単位交換制度の確立

提供元: コンフィデンス

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