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2017年映画シーンから学ぶヒット創出のヒント “想定外”の成功と失敗をひも解く

 一昨年の『君の名は。』のような特大ヒットがなく、全体的に厳しい印象のあった17年の映画シーンだが、洋画の大ヒット作と邦画の興収10億円前後のヒット作が根底を支え、年間興収は過去最高を記録した昨年に次ぐ過去2番目の好成績となった。また、入場者数は昨年減となったものの、スクリーン数は5年連続で増加。公開本数は5年連続で1000本以上をキープするとともに昨年は歴代最多新記録を達成と、メガヒットはなかったなかで映画界全体としての力を見せた年となった。

 個別の作品を見ていくと、年間TOP20の内訳は洋画実写8作、洋画アニメ3作、邦画実写3作、邦画アニメ6作。TOP10では、洋画8作に対して邦画は2作と、大ヒット作の数では圧倒的に洋画が勝っていたものの、興収10億円以上の作品数は洋画24本に対して、邦画は38本。興収10〜30億円台で層の厚さを見せた邦画が、全体のシェアでは洋画を上回った。

 邦画は、期待作はあったものの大ヒットには至らなかった。これは、作品数は多いが軒並み成果を得られなかった漫画原作の実写化作品に代表される、マーケティング重視によるヒット要素を集める製作手法が転換期を迎えていることを示しているのではないだろうか。

 興収10億円に満たなくても採算の取れている邦画は多く、邦画界は力をつけている。そこから大ヒットをどう生み出すか。さらには、ネット動画配信のシェアが年々高まり、時代の過渡期に差しかかるなか、邦画の行く末をどう見定めるか。ヒット創出とともに映画そのものの未来のあり方も問われ始めている。
(文:編集部・武井保之)
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提供元: コンフィデンス

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