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カーマニアも注目の『トミカリミテッドヴィンテージ』、高い再現性の秘密は“実車ありき”の徹底検証
商品開発は実車探しから!? コミュニティを駆使した徹底検証
圓道もちろん、実車を取材するところから始まります。
金子メジャーを当てて、写真を撮って、それをダウンサイジングしていきますね。
圓道最近は3次元スキャンを取ることが多いですね。『スバル360』も3次元スキャンを駆使して再現しました。
――というと、まず実車探しから始まるわけですね?
金子もちろんです。でも古いクルマも、カーマニアの方たちのコミュニティがありますので。そういう“つて”をたどって、クルマを探していきます。だから地方に取材することも多くて(笑)
外側だけじゃなく内部も現行車同様に 忠実な再現度が鉄則
圓道ほかにも『スバル360』はエンジンフードが開閉します。この『スバル360』はリアの空冷エンジンで箱根を超えたっていう歴史がありますからね。分かる人には分かる、そういうところもちゃんと再現しています
金子それとクルマのおもちゃでは、壊れないように中に柱があるものもあるんです。いわゆる強度の点というこで。でも、バスなんて(実際には)中に柱なんかないじゃないですか。だけど『トミカリミテッドヴィンテージNEO』で発売した『いすゞエルガ』は、現車をしっかり取材して、採寸し、ギリギリのところまで再現しました。中をのぞくと実際のバスに乗っているような感覚に陥りますよ(笑)
圓道そういう意味では発売してから約15年。当時は出来なかった技術の発展もあり、ここまで出来るようになったともいえるかもしれません
近年では、SNSなどで『トミカリミテッドヴィンテージ』を使った写真をアップしている人も多くみられ、海外でもそのような動きは活発になっているそう。まさに大人の遊び方であり、「買って終わり」にさせない、1台1台にマニア心に響かせる開発者のこだわりを感じる。
(取材・文/今井敏行)