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ガンプラ│トップモデラーインタビュー(ガンダムプラモデル)
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【左】MG νガンダム Ver.Ka/制作:シュン【中】ガンダムエクシアリペア2-胎動-/制作:ウツギ【右】麗しの覇王/制作:Re-ta(C)創通・サンライズ
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世界一となって感じた「ガンプラに優劣はない」(シュン)
MG νガンダム Ver.Ka/制作:シュン
しかし、記念すべき同大会で日本人モデラーの最高位は3位。それに対してシュン氏は「ガンプラはMade in Japan。自分にとって小学生時代のキラキラした思い出なので、外国人の方に取られるのはすこし悔しかった」と率直な想いを吐露。そして、その感情がガンプラ制作を再開する大きなきっかけになったようだ。
シュン氏はその後、2年間のガンプラ研究期間を経て第3回大会で見事優勝。受賞作品は、『ガンダム』の生みの親・富野由悠季監督が手がけた映画『逆襲のシャア』に登場するνガンダム。ただ、そのクオリティが評価される一方で、自身の感情の変化を感じたという。
「当初は『ガンプラ世界一を日本に持ってきたい』という想いで参加しました。ですが今は、モデラーにはそれぞれの作り方やこだわり、楽しみ方があって、それは上手い下手で語るのともすこし違うと思っています」と、心境の変化を明かす。ガンプラを作り始めてモデラー仲間もでき、それぞれがガンプラに対して熱い思い入れやこだわりを持っていることを知り、「そこには優劣はないんだ」と思うようになったと振り返った。
裏テーマとして映画『2001年宇宙の旅』のエッセンスを注入(ウツギ)
ガンダムエクシアリペア2-胎動-/制作:ウツギ
さらに、“お祭り”的な面だけでなく「モデラーとして自身を成長させる場所」でもあると話すウツギ氏。
「海外ではガンプラが輸入品のため日本よりも高価になるそうで、そのガンプラに心を込めて作っている海外の方たちは発想力も豊かです。オブジェ的な感覚で親しんでいる方も多いと感じました。それらに太刀打ちできる作品を作るうえで、頭を捻ってトライアンドエラーを繰り返し、結果的に以前よりも感性が養われたのではと思います」
そんな、“意識の変化”によって誕生したのが、2018年度の世界大会優勝作品なのだという。そのコンセプトは「全方向型の作品を作ろう」というもの。シュン氏はその意図について、「見た目自体ではなく性別、年齢、ガンダムに興味ある人ない人関係なく皆さんに『凄い』と言ってもらえる様な作品という意味です。こだわりはスケール感と、映画のような情景の再現、無重力下のモビルスーツの改修作業の表現です」と解説。
その言葉通り、ウツギ氏の優勝作品を見た人の中には「『2001年宇宙の旅』のようだ」という声もあり、まるで映画のようなスケール感と奥行きのある構図が印象的だ。
実際、本作には裏テーマとして映画『2001年宇宙の旅』を参考にしたのだそう。「この映画の監督スタンリー・キューブリックは、構図に一点透視図法を用いることが多くあります。この一点透視図法をジオラマで表現するのが裏テーマでした」と説明するウツギ氏。まさに、モデラーの発想力と、それを具現化する“匠の技術”の結晶と言える作品だ。
海外勢の強みは“ガンダムのセオリーに囚われない自由”なアプローチ(Re-ta)
麗しの覇王/制作:Re-ta
昨今の『ガンプラW杯』における傾向については、「本大会の審査基準である工作・塗装・アイデア、この3つのバランスが非常に大切だと感じます」と教えてくれた。どれかひとつが秀でるのでは無く、この3つのバランスを取りまとめて作品を作ること。そして、自分が何を作ったのかを分かりやすく明確に伝えることが重要なのだそう。
世界大会決勝戦においては、「海外のモデラーさんの作品は“ガンダムのセオリーに囚われない自由”なアプローチの仕方が“強み”」と話す。そんな、海外勢の自由な発想が新しい『ガンダム』の在り方を生み出し、作品に落とし込まれていると感じているようだ。何より、自身の作品にもそうした面を強く意識し、その結果「日本代表」になれたのだと強調した。
『ガンプラW杯2019』の世界大会決勝戦表彰式は本日、東京・お台場のガンダムベース東京にて行われる。今年はどの作品が“ガンプラ世界一”の栄誉を勝ち取るのか楽しみだ。
(C)創通・サンライズ
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