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ガンプラ│トップモデラーインタビュー(ガンダムプラモデル)

『ジオン水泳部』を輝かせる“突飛なキャラクター性”「戦闘シーンではなくジオン兵の“ひと時の休息”を表現」

 実力派モデラーが作り出すジオラマには、その1枚絵の中に思わぬストーリーが隠されている。今回紹介するモデラー・ひなけい氏(@hinakei1)は、個性派揃いの「ジオン水泳部」を使ってジオン兵の“休息”を表現した。この1枚絵に込めた“匠の技術”と“ストーリー”を聞いた。
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『ポケ戦』のように“ジオン兵の顔”が見えるジオラマを目指した

――本作の作品名やテーマを教えてください。

【ひなけい】作品名は「帰ろ〜」です。戦闘で故障したハイゴックをMS回収用に改造したズゴックボート(勝手に自分でそう呼んでます)が水上を牽引するジオラマです。ズゴックボートの上で“ひと時の休憩”をするジオン兵と、楽し気に並走するイルカを配置した点がポイントです。

――ガンダムの世界ではレーダーが使用不可になるミノフスキー粒子の存在があるため、こうした“ひと時の休息”は実際にありそうですね。本作で使用したキットを教えてください。

【ひなけい】運搬用のMSはHGUC 1/144 MSM-07 ズゴックで、牽引されているのはHGUC 1/144 MSM-03C ハイゴッグを使用しました。

――こだわった“匠の”ポイントは?

【ひなけい】回収用ズゴックボートが力強く牽引してる感じを出したくて、水面の航行波や牽引チェーンの張り具合に注意しました。

――苦労した部分は?

【ひなけい】今回、初めて粘土を使って造形しましたが、ヘラを使っても全然うまく出来なくてグダグダになってしまいました。イルカやフロートの完成度には納得していません。

――インスピレーションを受けたアニメ、漫画、作品などがあれば教えてください。

【ひなけい】名作と名高いOVA『機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争(以降、ポケ戦)』ですね。本作はジオン兵の“日常”や“心理描写”が丁寧に描かれていて、ジオン軍ファンが増えるキッカケを作ったエポックメイキングな作品だと思っています。『ポケ戦』のように“ジオン兵の顔”が見えるジオラマを目指しました。

――この作品で気に入っている部分を教えてください。

【ひなけい】やはりズゴックボートでしょうか(笑)。サブ的なものとして作ったのですが、“現地改修”ならではのブサイクな感じがそれっぽくて好きです。周りにイルカを配置したことで、休息っぽいほのぼのとした感じが表現できて気に入っています。

――本作の反響はいかがでしたか?

【ひなけい】思った以上の「いいね」でビックリしました。今までこんなに反響を頂いたことがなかったので炎上したのかとビビった位です(笑)。

ジオン水泳部のキャラクター性はジオラマの“物語作り”にピッタリ

――ジオラマを数多く制作されいますが、ジオラマの醍醐味とは?

【ひなけい】見る人の想像を駆り立てる“物語を作ってる感”が醍醐味ですね。簡単なジオラマベース作ってMSのポーズを決めて飾るだけでも、そこに“物語”ができると思います。

――ハイゴックやアッガイなど「ジオン水泳部」は今も人気です。ジオン軍の水陸両用MSがこれだけ長く愛される理由は何だと思いますか?

【ひなけい】存在感でしょうか。とにかくキャラが強いんですよ、どれも(笑)。めちゃくちゃカッコイイわけでもなく、むしろ“ブサカッコイイ”みたいな。“キャラクター性”を持っているから、ジオラマで物語を作る際に役立っています。

――では、自分のプラモ制作の“強み”は何だと思いますか?

【ひなけい】強みなんかないですね(苦笑)。周りを見たらうまい人ばっかりで、日々勉強です。なので、ずっと気に入ったモデラーさんの作品を参考にして作っています。たまに、ご本人に図々しくメールなどして直接聞いたりもしています(笑)。

――プラモを制作する際のこだわりは何ですか?

【ひなけい】最近は毎日ウォーキングをしているんですけど、1時間って決めるとなかなか続かないんです。それで、とりあえず15分だけでもって感じで歩いていて、調子悪かったら15分で止めます。それと同じで、プラモ制作も「とりあえず1日5分」でもいいから手を動かすようにしています。調子が良いとそのまま何時間もできるし、調子悪いとそこで止まるからやめます。続けることと、楽しく続けることをモットーにしています。

――プラモの制作で「壁」を感じた瞬間はありますか?

【ひなけい】どの作業もずっと壁だらけで、自分の技法も見つからず上手い人の技術を真似るばかり…つまり壁だらけってことなんですけど、とにかく「ぶち当たってナンボ」だと思っています(笑)。

――今後作ってみたいジオラマは?

【ひなけい】カッコ良いジオラマも作りますが、ガンプラを知らない方に見ていただいて「ここにイルカがいるよ」「ブタさんがいるよ」って、女性や子どもがホッコリする作品を作りたいと思います。

――ひなけいさんにとってガンプラとは?

【ひなけい】コミュニケーションの道具の1つだと思っています。私は小学校の放課後活動でガンプラを子どもたちと作っています。そこでは、子どもの思わぬセンスにビックリすることが多いです。そんな“驚き”や“気づき”の場を与えてくれたガンプラは、人と人を繋げる素敵な道具です。

(C)創通・サンライズ

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