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「勉強になる」とネットで話題の『パリピ選手権』、番組Pが語る“飲み会シーンの変化”

 1チーム4人で「どれだけパーティー(飲み会)で女性を楽しませられるか」を競い合う、異色の番組『全日本パリピ選手権』が6月からAbemaTVでレギュラー放送中。出演者のいわゆる“パリピ”たちは一般人から厳選されており、その話術やゲームでパーティーを盛り上げるスキルが視聴者から「勉強になる」と評価されている。近年、「若者がお酒を飲まない」「草食男子などの流れで男性の元気がない」と言われる現代において、時代と逆行するかのような『全日本パリピ選手権』を放送する理由は? プロデューサー・片野正大氏に番組の反響や現代の若者の飲み会事情、そして“パリピの生態”について話を聞いた。

ネットで「勉強になる」と話題 パリピの“熱さ”に注目

――ユニークな番組ですね。ネットでも“勉強になる”と話題のようですが、番組の反響をお聞かせください。
片野P 今年5月に放送した『女子パリピ選手権』という特番に関しては、総視聴数が約100万ほど、「AbemaTV」公式YouTubeに公開した動画は1週間で200万回再生されるなど反響を感じています。解説員のカラテカ入江さんが番組とは全然関係ないパーティーに行った時に、そこにいた参加者200人全員が『パリピ選手権』の事を知っていたらしいんですよ。パリピ界隈では本当に認知度100%に近いようです。また、DA PUMPさんの『U.S.A.』が主題歌なんですけれど、実はエイベックスさんからの逆指名で。今、一番ノリに乗ってる曲なのに、何でウチに?と驚きました(笑)。パリピの人達の心も掴めているんだと思います。

――そもそも、この『パリピ選手権』というコンテンツはどのように生まれたのでしょうか?
片野P 去年『亀田興毅に勝ったら1000万』という企画の挑戦者の中に、“ケンカで無敗“って言ってたのに一発で負けたホストが居たんですよ。でも、「ボクシングじゃ勝てないけど、酒を飲むんだったら負けない!」って言ったのを思い出して、その言葉をヒントに何か企画にできないかな?と、藤田(晋)社長と企画合宿をして番組化することにしました。初めは、単発のパリピ特番だったのですが、その反響がとても良くて今年シリーズ化に至りました。

――「パリピでイケる」と思ったきっかけは?
片野P この企画を始めるまで、僕らのパリピのイメージは、騒いで盛り上がっているイメージだったんですが、実は、彼らは毎日“鍛錬”を積んでるってことがわかりました。“盛り上げる”事に関してはすごくプライドがあるんですよ。毎回反省会をちゃんとしてPDCAサイクル(計画→実行→評価→改善)をしっかり実践している(笑)。積み重ねた経験とプライドがあるからこそ、優勝したチームも負けた方も号泣しちゃう…。この“熱さ”は、従来のTV番組が取り上げなかった部分だと思ったんです。彼らの知られざる熱の部分を発見できたことが、大きな収穫でしたね。

若者世代の飲み会が変化 「飲みの機会が少ないからこそ、1回をもっと楽しみたい」

――近年は、“草食男子”の流れから、肉食系女子という言葉とは裏腹に、男子が気弱な時代が続いています。若者が飲まない、合コン文化も下火という“若い人が飲まない”と言われる現代において“パリピ”は時代と逆行しているような印象ですが。
片野P “飲み会”のイメージが、僕ら30代後半以上と今の若い人で、だいぶかけ離れていると感じます。かつての酒を飲んで騒ぐという若者の飲み会のイメージに対して、純粋に出会いがあったり、夢を語り合い、自分の想いを打ち明ける場であることが多いんです。そして、僕らの時代に比べて、4〜5人で集まる機会が少ないそうです。頻繁に飲み会をしない若者にとっては、“集まった時にその時間をもっと有意義なものにしたい”という思いがあるんです。

――なるほど、では、飲み方にも特徴があるのでしょうか。
片野P 今の若者は一気飲みをカッコ悪いことだと思っているし、お酒を女の子に飲ませようとするのも嫌われるからやらない。今の子はとても臆病で、思いやりがあります。そして、「スベりたくない」「ウケないのが嫌だ」という思いから、他の人はどうやって盛り上げているんだろう、という純粋な興味があるみたいですね。そして、今のパリピも“思いやり”があります。どんちゃん騒ぎをして自分達が楽しめればそれでいいというのではない。“明日頑張るために”今日みんなで盛り上がるんです。なんでもモチベーションアップにつなげていく。その精神も伝わればいいなと思っていました。

――なるほど、そういう熱さが視聴者側の「勉強になる」という反応に繋がっているんですね。
片野P 番組MCを務めるロンドンブーツ1号2号の淳さん、解説役のカラテカ入江さんもおっしゃっていて、実実は我々制作スタッフが一番勉強になるとも話していたのが、、盛り上げ方はもちろんですが、スベった時の“リカバリースキル”なんじゃないかと。そういったスキルは、おそらく『全日本パリピ選手権』でしか学べない(笑)。彼ら自身が楽しんでいる空気を作りたいと思っています。楽しそうでなければ誰もマネしたいと思わないので。金持ちだから、イケメンだから勝つ、というわけでもない。いろいろな盛り上げ方があるんだな、と感じてくれたらいいですね。

バブルへの憧憬がブームを後押し 若者には新鮮で大人には懐かしい“リーチの広さ”

――番組ではバブルの頃のようなイケイケの雰囲気も感じます。バブリーダンスのように、バブルっぽいコンテンツが近年ウケている印象ですが、“飲み会”や「全日本パリピ選手権」にもその影響はあるのでしょうか。
片野P 若者に人気のショートムービーアプリ『TikTok』でも飲み会のコールやミニゲームの動画を配信するユーザーも多いですし、ラッツ&スターの『め組の人』の動画が流行っていたりします。団塊ジュニアにとってはバブルは悪でありという印象を持つ方もいますが、今の若い子にとってバブルはファンタジーであり憧れなのかのかもしれません。影響はあるかもしれませんね。

――2000年代に、類似企画で『全日本コール選手権』という企画コンテンツがありました。その流れも意識されたのでしょうか。
片野P それとは異なる受け入れられ方をしているという印象です。『全日本コール選手権』は大学生サークルの飲み会文化が盛りあがっていた頃に親近感を持って受け入れられていたのもの。『パリピ選手権』は“飲まない時代”だから響いているのではないでしょうか。若者にとっては面白い・非日常コンテンツとなり、サークル文化全盛に学生時代を過ごした大人にとっては懐かしいものになっていて、コンテンツとしてもリーチが広い。そんな、“飲み会”をエンタメとして提供する場がなかったからこそ、受けているのだと思います。

全国に根付くパリピ文化を掘り起こして、日本を元気に

―現在は地方予選が放送中ですね。全国に拡大していくのでしょうか?
片野P 九州予選では、「福岡に『パリピ選手権』が来たぞ!!」ってテンションが上がっていたり、「名古屋のあんなヤツには負けない!」とかライバル心もあったり(笑)。そんな風に地方の人達に「自分たちの祭りだ!」って思ってもらえたら嬉しいですね。AbemaTVの人気番組で『GENERATIONS高校TV』では行った地方でものすごく盛り上がるんですよ。『学校へ行こう』(TBS系)や『天才・たけしの元気が出るテレビ!!』(日本テレビ系)の『ダンス甲子園』もそうでしたよね。『全日本パリピ選手権』は、今年、東京、名古屋、大阪、福岡で開催しますが、もっと拡大して、大都市でない所も狙っていきたいです。

――『全日本パリピ選手権』の今後の予定は?
片野P まず今予選をやっているシリーズの真の日本一を決める特番を9月に予定しています。その後、ハロウィンの時期に『第2回全日本女子パリピ選手権』や、年末に男子と女子の東西対抗戦をやりたいと思っています。そこでいったんお休み…冬はパリピはシーズンオフなんで(笑)。

――『パリピ選手権』は、地上波では難しいような気がします(笑)。インターネット放送局のAbemaTVだからこそできた番組なのでしょうか。
片野P いえ、インターネットだからといってそんなに過激なことができるわけじゃないんです。感覚的には、15年前のテレビ番組の作り方がまだ(WEBで)できるかな、というくらいですね。20代30代に向けたテレビ作りは今難しい一面はあると思います、だからこそ面白いですよ。僕が若かった時に楽しんで見ていたような番組を作っていきたい、という思いはあります。「AbemaTV」は、地上波のテレビ以上に視聴者に近い存在でいたいですね。
■全国4都市行脚 全日本パリピ選手権

放送日時:毎週水曜 22:00〜23:00
8月8日(水)放送URL:https://abema.tv/channels/abema-special/slots/8gRT5nUVJ3Hxsq

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