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中川大志インタビュー『主演が続いて役者としての意識が変わった』

昨年は大河ドラマ『真田丸』(NHK総合)でベテラン俳優たちを前に堂々と豊臣秀頼を演じきり、新境地となるその凛とした姿が俳優としての高い評価につながっていた中川大志。映画、ドラマと出演作が続くなか、今年2本目の主演作『ReLIFE リライフ』が間もなく公開される中川に、スターダムをかけあがる“いまの想い”と“これからへの意識”を聞いた。

<動画インタビュー> 変なことに挑戦する役者と言われたい!?

初サラリーマン役は未知の世界のことばかりだった

――最新主演作『ReLIFE リライフ』では、ニート(27歳)から17歳の高校生に戻って人生を1年間やり直す海崎新太役を演じていますが、最初に役の設定を知ったときはどう思いましたか?
中川大志お話をいただいてすぐに原作を読んだのですが、すごく好きな世界観で、こういう作品に出会いたかったと思えるような内容でした。お話の舞台は現実世界ですが、そのなかでとてつもなく非現実的でファンタジックなことが起こるので、それを映画にしたら絶対におもしろいじゃないですか。まさか自分がこの歳で27歳の役を演じるとは思わなかったんですけど、新太という役を任せていただけて嬉しかったです。ひとつの作品で17歳と27歳の両方を演じることなんてなかなかないですからね。

――初めて27歳の青年役を演じてみていかがでしたか?
中川大志今までは等身大の学生役を演じることが多かったので、ここまで実年齢より年上の役を演じられたことは新鮮でした。ただ、実際の僕からすると、27歳を演じてから今度はリライフした後の17歳を演じなければいけなかったので、27歳よりも17歳のほうが難しかったように思います。そこが新太を演じたおもしろさでもありますが、いろいろなことを考えて工夫しながら撮影に挑んでいたので、いつもよりも役作りの行程が多かったように思います。
――サラリーマンを演じたのも新鮮だったのでは?
中川大志そうですね。そもそもスーツを着る役が初めてでしたし、スーツ姿で居酒屋で同級生たちと語り合うシーンや社会人として会社で働いているシーンはとても新鮮でした。とにかく経験したことがない未知の世界のことばかりだったので、サラリーマンや27歳について研究しながら試行錯誤して演じていました。

誰しもが持っている“願望”をのぞけることのおもしろさ

――どんな研究をされたのですか?
中川大志20代後半くらいの人たちを観察して見た目を作っていったり、夜明了役の千葉雄大くんに子どもの頃に聴いていた音楽やどういう漫画を読んで育ったのか、どんな遊びが流行っていたかなどを聞きました。それが直接お芝居に関係のないことだったとしても、僕のなかで27歳という感覚をどれだけ取り入れられるかが大事だったので。10年前の高校生活を27歳の人は全く覚えていないのか、意外と最近のことのように感じているのか、そういうのは想像するより身近な人に聞いて取り入れていったほうがリアルさが増すと思いました。
――この作品は誰もが一度は夢に見るようなリライフを疑似体験できるところも魅力だと思います。
中川大志きっと誰しもが「もしもあの頃に戻れたら……」と考えたことがあると思います。その願望を客観的にのぞき見できたり、疑似体験できるところがこの作品のおもしろさですよね。

――今作を経験したことで発見したことや気づかされたことはありますか?
中川大志どの現場でも毎回学ぶことや感じることがたくさんありますが、今作の現場ではいままでの経験や学んできたことを全て出せたのではないかなと思います。新太という役は演じる年代がふたつあって、真っすぐでアツいところやコミカルな部分もある、いままで僕が演じてきた役柄の全てをギュッと凝縮したようなキャラクターでしたから。それに現役の高校生の僕が高校生役を演じるのはこれが最後だと思うので、いま自分ができる精一杯をこの役に注ぎ込めたと思います。

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