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中川大志インタビュー『主演という立場で変わった意識と姿勢…』

映画主演のほか連続ドラマに2本同時に主演、さらには声優にも初挑戦と2015年は大躍進の年になった17歳の新鋭俳優・中川大志。多忙を極めたであろう1年間を振り返りながら、新たな年に向けての想いを明るくフレッシュに語ってくれた。

優しさやまっすぐさを表現しようと思った

――『映画ちびまる子ちゃん イタリアから来た少年』で初めて声優に挑戦してみて、いかがでしたか?
中川やっぱり最初は、アニメーションと声を合わせるということがすごく難しかったです。そこばかりに気を取られて、合わせようと思えば思うほど声に感情が乗らなくなったりして。でも、やっているうちに役と自分の感情が一体化していく感覚がありました。

――演じたアンドレアはイタリア人の小学生という設定だから、よけいに難しいですよね。
中川そうなんです。ただ、まずはセリフを観客にしっかり伝えること、言葉に感情を乗せることが大事だと思って。なので、片言の日本語にすることはそこまで意識せず、アンドレアの優しさやまっすぐさを表現しようと思いました。気をつけていたことといえば、いつもの自分の声より高いトーンで話すことと、言葉のリズムをちょっと崩すことですかね。日本語だったら句読点を打つようなところを、あえて区切らず読んでみたりすることで、外国人っぽさを出せたらいいなって。
――小さい頃から『ちびまる子ちゃん』を観ていたそうですが、その仲間に入った気分はどうでしたか?
中川レギュラーの声優さんたちと一緒にアフレコをしたので、態度には出さなかったけれど、実はすごくテンションが上がっていました(笑)。皆さんにマイクとの向き合い方や台本のめくり方とか基本的なことを教えていただいて。すごく温かい現場でした。

――とくにどのキャラクターが好きなんですか?
中川野口さんです! 負のオーラが漂っているなかで、実は物事を客観的に見ていて、意外と核心をついたことを言うじゃないですか(笑)。感情がうまく表に出せないんだけど、本当は女の子らしい部分もあったりして、愛らしいです。

――声優を経験してみて、あらためて俳優として感じたことや気づいたことはありますか?
中川声優と俳優はまったく別物だなと思いました。“演じる”という根本的な部分は同じですけど、現場でのやり方がまったく違うので、いい勉強になりました。声優の仕事は、自分自身の姿形と全然違う役を演じられるのが魅力だと思うんです。なので、次はおじいちゃんみたいな役もやってみたいです(笑)。

時間ができるとすぐ寝ようとするんです(笑)

――2015年は声優に初挑戦したり、映画やドラマで初主演を果たしたりと大活躍でした。ご自身ではどう感じていますか?
中川充実していて、あっという間の1年でした。主演という現場に立たせていただいたことで、仕事に向き合う姿勢も変わってきて。芝居をするうえでのスタンスは変わらないんですけど、やっぱり宣伝活動とかをするなかで、“作品の顔”という気持ちが強くなるじゃないですか。それもあって、作品への愛がより大きくなった気がします。現場でもチームを意識するようになって、自分のことだけでなく、全体の雰囲気を考えるようになりました。だからといって大きく行動が変わったわけではないんですけど(笑)、意識としては変わったんじゃないかなと思います。

――大きな成長ですね! 逆に“ここは直したい!”と思っていることは?
中川待ち時間にすぐ寝てしまうところです(笑)。僕、ちょっとでも時間ができると、すぐ寝ようとするんですよ。横になるところがなくても、パイプ椅子を並べて寝たり(笑)。別に寝てもいいのかもしれないけど、顔が眠そうな感じになるし、髪の毛も崩れるし、あんまりよくないなって。もうちょっと有効な時間の使い方を考えたいです。
――2015年はすごく幅広い役を演じた1年でもありますよね。映画『通学途中』やドラマ『南くんの恋人』など、女子を胸キュンさせる役柄も新鮮でした。
中川自分でも新鮮でした。こういう作品は女性が観るから、つねに女性の目線を意識して作っているんだなあと思って。ただ、僕は作品のなかで“カッコよく見えること”を目指したくないんです。カッコよさを意識してしまうと、できることとできないことが限定されて、芝居が狭くなってしまうので。だから、その役をどう表現するかを第一に考えて、結果としてカッコよく見えればいいなと思っていました。

――ということは、カッコよくない役を演じるのもOKですか? 髪型やビジュアルを大きく変えたり。
中川そうですね。役に必要なことであれば、できるだけやれることはやりたいと思っています。

まだひとり旅をしたことがないので…

――プライベートでは、2015年に始めたことや印象的だったことはありますか?
中川前からの趣味ではあるんですけど、釣りによく行くようになりました。川釣りでブラックバスとかニジマスを釣ったり、釣り堀で鯉を釣ったり。友だちとショートムービーを撮ったりもしました。遊びなんですけど、みんなでちょっとした台本を書いて、撮影するのが楽しくて。僕はカメラが好きなので、撮影を担当しています。

――監督業にも興味があったりするんですか?
中川すごくありますね! 前から裏方の仕事に興味があるので、いつか映像を作る側の仕事をしてみたいんです。

――2016年はどんなことがしたいですか?
中川つねに新しい作品、新しい役にチャレンジし続けたいと思っているので、またいろいろな作品に携われればいいなと思います。俳優として色がついてしまわないように、観ている方のイメージをどんどん裏切っていきたい。それは今年に限らず、ずっと思っていることなんですけどね。変わり続けていくっていうのはいちばん難しいことなので、がんばらないといけないと思っています。
――プライベートでの目標はありますか?
中川旅行に行きたいです。海外でも国内でも。夏はどこかの島でのんびり過ごすのもいいですね。友だちと一緒でもいいですけど、まだひとり旅をしたことがないので、挑戦してみたいです。いつかひとりで海外旅行にも行ってみたいです。

――今年は高校3年生になりますよね。高校最後の1年をどう過ごしたいですか?
中川そう考えるとさみしいですね。当たり前だった学生生活が、当たり前じゃなくなるんだなって……。なので、友だちとの当たり前の時間を大事にしたいです。イベントとかも楽しんで、たくさん思い出を作ろうと思います。

――卒業後の進路も、もう考えていますか?
中川考え始めています。でも、どんな道を選ぶにしろ、この仕事はずっと続けていくつもりです。
(文:加藤 恵/写真:鈴木一なり)

映画ちびまる子ちゃん イタリアから来た少年

 世界の5ヶ国からやってきた子どもたち。花輪くんのお願いで、みんなの家に外国の子どもたちがホームステイすることになったからさあ大変! まる子の家にはイタリアからやって来たアンドレアが来ることに。学校での授業に参加したり、週末には清水の町を飛び出して、みんなで大阪や京都へと出かけたりと楽しい日々を過ごすまる子たち。
 始めは、積極的なアンドレアに戸惑いながらも、日本に来た理由を聞いて、アンドレアの気持ちを知るまる子。一緒に行ったお祭りでは「また会えますように」とそれぞれお願い事をするふたり。そんな楽しい日々にもいよいよお別れの時が……。

監督:高木淳
声の出演キャスト:TARAKO 屋良有作 一龍斎貞友 島田敏 水谷優子 渡辺菜生子 中川大志 劇団ひとり パパイヤ鈴木 渡辺直美 ローラほか
公開中
(C)2015さくらプロダクション/フジテレビジョン 日本アニメーション 東宝 博報堂DYメディアパートナーズ FNS27社
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