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中川大志インタビュー『演じてみて理解できるようになったこと…さりげないかっこよさという美学』

『青鬼 ver.2.0』で映画初主演を果たしたかと思えば、10月クールのドラマでは『南くんの恋人〜my little lover』(フジテレビ系)と『監獄学園-プリズンスクール-』(TBS系)に主演するなど、いままさに熱い注目を集める中川大志。最新主演映画『通学シリーズ 通学途中』では、ヒロインの女子高生ユキを一途に見守る青年コウを繊細に演じている。役と真摯に向き合うなかで、新しい感性を発見したというフレッシュな17歳の素顔に触れた。

唯一の役柄と自分の共通点…

――完成した作品をご覧になっていかがでした?
中川『通学シリーズ 通学電車』と『通学シリーズ 通学途中』を続けて観たんですが、内容がリンクしている部分もありつつ、それぞれトーンが違う感じに仕上がっているという印象を受けました。とくに『通学途中』は本当に画が綺麗な作品だなと感じました。

――同世代の役者さんが多い現場でしたが、刺激になった部分は?
中川ほとんどのシーンが森川葵ちゃんとふたりでしたが、年の近い役者が集まってひとつの作品を作るというのは刺激になります。

――撮影現場の雰囲気はいかがでした?
中川ハプニングが起きるわけでもなく、淡々と撮影が進んでいきました。僕は絵を描く役なんですが、実際に描いているんです。ある程度の段階までは先生に描いていただいて、あとは僕が自由にということだったので。絵を描くのはもともとすごく好きなので、そこは唯一コウと似ている部分でした。

――では役作りで絵の練習はしなかった?
中川油絵の経験はなかったので、先生についていただいて練習したのですが、新鮮でおもしろかったです。実際に絵を描くことによって、手や衣装が汚れていくじゃないですか。そういうところのリアルさも良かったと思います。脚立に上ってあんな大きなキャンパスに描くことってなかなかできないですから。
――通学に関する思い出は?
中川小学校、中学校の頃は歩いて学校まで通っていたので、雪が降った日は雪合戦しながら帰ったりして楽しかったです。帰り道ってやることなくて暇じゃないですか。だからいろいろなゲームを思いつくんです(笑)。「次の電柱まで絶対息するなよ」って友人と息を止めて歩いたり、「あの電柱まで10歩ジャストで行こう!」なんて言いながら歩いたり。そんな遊びばかりしていた思い出があります。

――今作のような電車のなかでのひと目惚れって憧れます?
中川憧れますね。まず他の学校の女子の制服を見れるってところがいいですよね(笑)。歩きだとなかなかそういうシチュエーションはないですし、電車通学ならではだと思います。

自分だったら好きな人に他に好きな人がいても…

――コウは好きな女性を見守る優しさもあり、頼りがいのある素敵な男性だと思います。演じてみていかがでした?
中川正直、自分とはかけ離れている役だと思いました。芸術家肌というか、とても個性的な感性をもっていて、物の捉え方が独創的。僕のなかで芸術家の方ってとっつきにくいというか、自分のペースや確固とした世界観を持っているイメージなんです。

――ではそういった芸術家の方をイメージして演じた?
中川僕の周りの芸術家の方を参考にしたところもありますが、コウは他人からは理解されにくいような絵のタッチ、色の使い方、描き方をしているんです。それに好きな人に対する言葉の選び方も独特で、彼にしか言えない言葉だなと。監督とも話したんですが、コウは自分の好きな人に他に好きな人がいても、そっとその人を支えられる人間でいたいというスタンスなんです。そういった感性も大事にしながら演じました。

――コウを演じることで何か発見したことや気づいたことはありました?
中川自分の気持ちを押し殺して、切なさを抱えながらいつでも好きな人の側に寄り添っている。そういう包容力というか、さりげないかっこよさが美学だよねと監督と話しました。こういう美学もあるんだということに気づかされました。

――もし好きな人に自分じゃない他の誰か好きな人がいたらどうします?
中川好きな人に彼氏がいたら自分の出る幕はないと思って諦めますけど、好きな人に他に好きな人がいるぐらいだったら諦めずにがんばると思います。僕はコウみたいには待てないですけど、演じてみて“待つことのかっこよさ”というものを理解できるようにはなりました。

中川大志って役者はおもしろいと思ってほしい

――映画やドラマ出演が続くなど大忙しな中川さんですが、最近変わったと感じることは?
中川自分自身は何も変わっていないです。作品ごとに違いますけど、ちょっとずつ自分のコントロールの仕方もわかってきたつもりですし。街で声をかけられることは以前より増えたような気もしていて、そういうのはありがたい気持ちになります。自分のことを知ってもらえたら次の作品も観てくださるかもしれない。中川大志って役者はおもしろいなと思ってもらえたら嬉しいです。

――とても17歳とは思えないぐらいしっかりした客観性をお持ちですね。
中川釣りをして自分と向き合っているからですかね(笑)。釣りが趣味で、ボーッとするのが好きなんです。今までは川とかで釣りをしていましたが、最近は釣り堀にも行くんです。

――釣りがリフレッシュになっているんですね。
中川リフレッシュもそうですけど、役のことも釣りをしながら考えたりします。そういう時間が好きです。
――他にもリフレッシュ方法はあります? マルーン5のライブも行っていましたね。
中川行きました! ライブに誘っていただくと必ず行きますし、音楽は好きで常によく聴いています。邦楽だと、back numberとかクリープハイプ、ミスチル、スピッツ、ゆずをよく聴いています。もちろん洋楽も好きでいろいろ聴きます。

――10月クールのドラマに2本主演されていますが撮影は順調ですか?
中川実は、どちらも撮影はもう終わっているんです。撮影時期は重なっていなかったのですが、『監獄学園』の撮影はかなりハードでした。葵ちゃんとは『通学途中』に続いて再び共演していて、お互いにまったく違うキャラなので、その違いも楽しんでほしいです。『通学途中』は、現実にはないかもしれないけど、こんなことがあったらいいなという憧れのシチュエーションを繊細に描いている作品です。片思いの切ない経験や、もどかしい気持ちは誰もが共感できると思います。
(文:奥村百恵/撮り下ろし写真:鈴木一なり)

通学シリーズ 通学途中

 内気で恋に不器用な女子高生ユキ(森川葵)が恋したカレにはもう彼女がいた……。現実を受け入れたいと思っていても想いは募るばかり。そんなユキをいつも見守っているのは、同じ美術部のコウ(中川大志)。

監督:川野浩司
キャスト:中川大志 森川葵 藤本泉 赤楚衛二 藤麻理亜
2015年11月21日(土)公開
(C)みゆ・エブリスタ (C)2015「通学シリーズ」製作委員会
【公式サイト】(外部サイト)

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