世界最高峰エベレストに女性として初めて登頂した登山家・田部井淳子の実話をもとに、その生涯を描いた映画『てっぺんの向こうにあなたがいる』が、スペインで開催中の「第73回サン・セバスティアン国際映画祭」〈オフィシャルセレクション〉に選出され、現地時間20日にワールドプレミアとなる特別上映会が行われた。阪本順治監督、吉永小百合演じる主人公・多部純子の息子役を務めた若葉竜也、そして田部井さんの実子・田部井進也氏が舞台あいさつに登壇した。
会場に到着した3人は、上映前から写真やサインを求める映画ファンに囲まれ、笑顔で応じる一幕も。上映は、262席が満席となる盛況ぶりだった。映画『顔』で招待されて以来25年ぶりの参加となった阪本監督は「この映画は山の映画でもあり、登山の映画でもありますけど、それ以上に家族の映画です。主人公が後年、いろんな困難と闘いながら、それを乗り越えたくましく生きた。その姿が皆さんの心に届けば」と語り、感謝を示した。
初参加の若葉は、「Kaixo. I Ryuya Wakaba.(こんにちは、若葉竜也です)」とバスク語であいさつ。「日本で丁寧に作った映画を世界の皆さんに観ていただけて感謝しています。そして偉大なる田部井淳子さんに敬意を表します」と思いを述べた。
晩年、病と闘いながらも登山家として山に挑戦し続けた母を支え続けた進也氏は「2003年に母がビルバオを訪れた記録が残っており、その地域に来れたことをうれしく思います。母の姿を世界の皆さんに観ていただけることに感謝します」と語った。
上映中は母親と息子、妻と夫、姉と弟の掛け合いを中心に何度も笑いが起き、観客が楽しみながら映画を鑑賞する様子がうかがえた。客電がつくと同時に3人を迎えたのは笑顔で立ちあがる観客たちの温かい拍手だった。
上映を一緒に鑑賞した阪本監督は「いろいろな国際映画祭に行きましたけど、画面を見つめる姿や背中を見ていると、何もこぼさず見届けようみたいなそういう姿勢がありますよね。それを感じました。ちゃんと集中してもらっているなと思いました。観ている途中からこういう環境の中で、この国で観ている喜びを感じました」と語った。
若い観客が多いことに驚いていた若葉は「10代の女の子たちが本当に感激したという声をかけてくれたんです。男性の方が(劇中に登場するエピソードの一つである)ピアスの仕草をして、『フリーダム!フリーダム!』と言っていて、心にも自由のピアスを持って、みたいな意味かなと思いました。その彼も20歳くらいの若い方で、物語がちゃんと届いているという感じがすごいうれしかったです。けっこう感激してしまいました。届いた!みたいな気持ちです。世代は関係なく、こうやって映画は届いていくんだなと思いました」と感激した様子を見せた。
多くの観客から写真撮影を求められて驚きの表情を浮かべていた進也氏は「フィクションではありますが、海を越えて世界の人たちに、事実としてそういう女性が50年前にチャレンジしたことがあるよ、その人ががんになって、それでもいろんな思いを持って山に登り続けたということを伝えられるのは感謝でしかありません」と繰り返し感謝を述べていた。
本作は9月26日から韓国・蔚山で開かれる「第10回蔚山蔚州世界山岳映画祭」(UMFF)の〈アジアン・コンペティション部門〉にも正式出品され、28日の公式上映には進也氏が登壇予定。「第38回東京国際映画祭」(10月27日〜11月5日)のオープニング作品として上映された後、10月31日より全国公開される。
会場に到着した3人は、上映前から写真やサインを求める映画ファンに囲まれ、笑顔で応じる一幕も。上映は、262席が満席となる盛況ぶりだった。映画『顔』で招待されて以来25年ぶりの参加となった阪本監督は「この映画は山の映画でもあり、登山の映画でもありますけど、それ以上に家族の映画です。主人公が後年、いろんな困難と闘いながら、それを乗り越えたくましく生きた。その姿が皆さんの心に届けば」と語り、感謝を示した。
初参加の若葉は、「Kaixo. I Ryuya Wakaba.(こんにちは、若葉竜也です)」とバスク語であいさつ。「日本で丁寧に作った映画を世界の皆さんに観ていただけて感謝しています。そして偉大なる田部井淳子さんに敬意を表します」と思いを述べた。
晩年、病と闘いながらも登山家として山に挑戦し続けた母を支え続けた進也氏は「2003年に母がビルバオを訪れた記録が残っており、その地域に来れたことをうれしく思います。母の姿を世界の皆さんに観ていただけることに感謝します」と語った。
上映を一緒に鑑賞した阪本監督は「いろいろな国際映画祭に行きましたけど、画面を見つめる姿や背中を見ていると、何もこぼさず見届けようみたいなそういう姿勢がありますよね。それを感じました。ちゃんと集中してもらっているなと思いました。観ている途中からこういう環境の中で、この国で観ている喜びを感じました」と語った。
若い観客が多いことに驚いていた若葉は「10代の女の子たちが本当に感激したという声をかけてくれたんです。男性の方が(劇中に登場するエピソードの一つである)ピアスの仕草をして、『フリーダム!フリーダム!』と言っていて、心にも自由のピアスを持って、みたいな意味かなと思いました。その彼も20歳くらいの若い方で、物語がちゃんと届いているという感じがすごいうれしかったです。けっこう感激してしまいました。届いた!みたいな気持ちです。世代は関係なく、こうやって映画は届いていくんだなと思いました」と感激した様子を見せた。
多くの観客から写真撮影を求められて驚きの表情を浮かべていた進也氏は「フィクションではありますが、海を越えて世界の人たちに、事実としてそういう女性が50年前にチャレンジしたことがあるよ、その人ががんになって、それでもいろんな思いを持って山に登り続けたということを伝えられるのは感謝でしかありません」と繰り返し感謝を述べていた。
本作は9月26日から韓国・蔚山で開かれる「第10回蔚山蔚州世界山岳映画祭」(UMFF)の〈アジアン・コンペティション部門〉にも正式出品され、28日の公式上映には進也氏が登壇予定。「第38回東京国際映画祭」(10月27日〜11月5日)のオープニング作品として上映された後、10月31日より全国公開される。
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2025/09/21