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賀来賢人を覚醒させた“アゲメン”福田雄一監督 『今日俺』で開放された演技派の魅力

『今日から俺は!!』(日本テレビ系)で主人公・三橋貴志を好演している賀来賢人が、新境地を開いたと話題だ。もともとファンの間では「シリアスもコミカルもできる俳優」として知られていたが、同作の主演によってその認識が広く一般層へ拡大している。さまざまなパターンの変顔を見せるほか、長尺のアドリブダンスや、オリジナルソングも披露する賀来に対して、放送開始当初は「あれは三橋じゃない」と否定的だった原作ファンからも「アリかも」と認める声が上がっている。そんな賀来賢人の変幻自在の魅力について改めて考えてみたい。

シリアスから爽やか、三枚目まで何でもこなせる実力派

 賀来賢人は17歳のとき、映画『神童』(07年)で俳優デビュー。09年『銀色の雨』で映画初主演を果たし、12年に入江悠監督『クローバー』(テレビ東京系)でドラマ初主演を経験した。叔母は女優の賀来千香子。ドラマ『ごくせん』(日本テレビ系)や『らんま1/2』(日本テレビ系)のほか、『花子とアン』(NHK総合)、『Nのために』(TBS系)、沖田総司を演じたNHK大河ドラマ『花燃ゆ』などに出演。着実にキャリアを積み重ねていった。

 そんな賀来の三枚目の一面が世間的に注目を集め始めたのは、17年の『スーパーサラリーマン左江内氏』(日本テレビ系)だ。演出は『今日から俺は!!』の福田雄一監督。左江内氏(堤真一)の部下・池杉役で、福田作品常連のムロツヨシや佐藤二朗とも共演。その妙なテンションや多彩な顔芸などウザさ全開のキャラクターで、SNSでは「笑いが止まらない」「賀来賢人好きすぎる」「賀来賢人の株が急上昇している」などの声が上がり、俳優評価が急上昇していた。

 だがそうして脚光を浴びたコミカルなキャラクターに溺れることなく、『愛してたって、秘密はある。』(日本テレビ系)ではシリアスな演技、『わにとかげぎす』(TBS系)ではお茶目な役、『4号警備』(NHK総合)では殺人犯を熱演してみせた。舞台もこなしており、その後も『海月姫』(フジテレビ系)や、映画でも『斉木楠雄のΨ難』『ちはやふる -結び-』と話題作に続々と出演。12月24日放送予定の『犬神家の一族』(フジ系)では、あの名キャラクター・犬神佐清(スケキヨ)役に抜擢されており、顔や表情が分からないあの白ゴムマスクでどんな芝居を見せてくれるのか期待される。

人気コミック原作に評価は真っ二つ

『今日から俺は!!』で賀来が演じている三橋貴志は、金髪パーマの卑怯者だが運動神経は抜群、ケンカにはめっぽう強い高校生。お調子者で悪知恵が働く一方、恋愛にはシャイなところがあり、意外なところでシュンと落ち込んでしまう可愛さもある。短ランをビシッとキメた賀来のポスタービジュアルを目の当たりにした原作ファンの多くから、「これは本当に三橋だ!」との期待が高まり、それと同時に賀来個人への注目も集まった。

 だが、第1話を観た原作ファンのなかから「これは三橋じゃない」との声も上がった。悪ノリ部分の賀来賢人色が強過ぎるほか、三橋をイメージしたというお得意の変顔も、どこか滑ってるような印象を拭えなかったようだ。SNSでは「ギャグが寒い」「実写化しないでほしかった」など辛辣な声も散見された。ただ、一方では「死ぬほど笑った」「録画して小学生の娘と爆笑しながら観ている」など好評価も多く、否定派と肯定派が真っ二つにわかれた。

 しかし、そんな状況が第3話あたりから一変した。すっかり賀来演じる三橋にハマる人が続出したのだ。原作の三橋とは違っていることは否めない。だが、実力派である賀来は、演技は申し分ない上に、アクションもキレキレ。『〜左江内氏』でもキレキレのダンスを見せていたが、今作の原作に沿ったストーリーのケンカ部分では、ドラマ版三橋も原作の三橋に負けず劣らず格好いい。これは賀来を取り巻く周囲の役者陣にもいえ、実力派、個性派などしっかり芝居ができる役者が揃うとドラマはこんなにもおもしろくなる、ということを改めて知らしめた。

 今も同作は肯定派と否定派で意見が割れている。しかし、両極端の感想が起こるのはその作品が「看過できない」作品だからで、消費されゆくだけの連続ドラマではない証。厳しい意見にも“理”があり、擁護派にも“理”がある。キー局プロデューサーも口を揃えて言うが、最も寂しいのはそのどちらもが“薄い”コメントしかない、話題にならない作品なのだ。

提供元: コンフィデンス

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