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ガリットチュウ福島、芸歴20年で掴んだ悲願の“ものまねブレイク”
家族に支えられ20年…でようやく掴んだ“ダレノガレバブル”
しかし、それでもなかなかブレイクにはつながらず、「フライパンをつぶす」、「コミック雑誌を0.5秒で破る」などの怪力キャラとして活躍するくらい(福島は身長180cm・体重82kg・柔道2段で、腕相撲でなかやまきんに君に勝ったこともある)。2000年代後半には一般女性と結婚し長男・長女をもうけたが、節約料理や穿き古したパンツで長男のよだれかけを作るなど、元栄養士の奥さんの超低燃費生活のおかげで何とかやりくりしていたと本人が明かしている。
福島に転機が訪れたのは2年前、相方の熊谷から「個々でがんばろう」という“解散宣言”があったことだという。頭に来た福島は、「インスタグラムを本気でやってやろう」と決意し、1日も欠かさずモノマネ写真をアップし続けていると、船越英一郎のものまねがネットニュースで話題に。その1週間後、船越に一連の離婚騒動が持ち上がると、相乗効果なのか、さらに仕事が増えるという好循環に乗ったのである。
そして、以前にインスタでアップして好評だったダレノガレ明美をもう一度ちゃんとスタジオで撮影しようとしたら、それを聞いたスタッフが何を思ったか本人をブッキング。“Wダレノガレ”の撮影写真がまたまたネットで話題になり、本人いわく“ダレノガレバブル”に突入したのだ。
体格のよさをいかした“じわじわ似てくる”ものまねがクセに
女性のものまねとなると、「2倍ぐらい体が大きいんじゃないか?)というギャップがまた可笑しく、ダレノガレ明美やJUJUにしても妙に面白さが倍増されるし、日本テレビの水卜麻美アナの「24時間テレビでのムチムチTシャツ姿」なども、パッツンパッツンにマネてくるあたりは、単なる“模写”では終わらない独特さを演出している。
他にも、中居正広、三戸なつめ、ぺこ&りゅうちぇる(両方)、丸山桂里奈、上西小百合元衆議院議員といった著名人から、「バンドの追っかけ」、「市役所勤務で淡い色の軽自動車に乗っている人」など、“一般人あるある系”のレパートリーも豊富だ。
福島のものまねは基本的に“似ていないようで似ているものまね”であり、最初はギョっとするような見た目であっても、それぞれの表情の一部分や立ち姿、ちょっとした仕草、手足の角度まで、デフォルメされながらもそっくりになるようにちゃんと計算されている。だからこそ、あとからジワジワと笑いが込み上げてきて、見れば見るほど似てくるという瞬間的なものまねにはない“中毒性”があるのかもしれない。
ものまね“する側される側”が良好な関係を築くことで、供給増へつながる
実際、船越英一郎は一緒に写真を撮った際、「腕はこう組むの?」と聞いて、福島がいつもとっている腕組ポーズをわざわざマネて写っている。ダレノガレ明美は、報道陣から「福島さんはもっと口角が上がっている」と逆に指摘され、口角を上げてなんとか福島のものまねに近づけようと努力。1ヵ月くらいは自然に笑えなかったと告白しているほどだ。
ものまねする側とされる側の良好な関係と言えば、コロッケ×美川憲一にはじまり、レイザーラモンRG×細川たかし、チョコレートプラネット・松尾峻×IKKOと続いているが、福島のものまねが本人にも認められていることは、インスタグラムに“ネタ元”との2ショットの多さからも明らかだろう。
このまま賞味期限が切れることもなく通用する可能性もあり、『1周回って知らない話 新学期の疑問が満開SP』(日本テレビ系)で奥さんに「優しい」、「家族思い」などと称賛された私生活も含めて、福島のサクセスストーリーが語られる機会も今後は増えていくかもしれない。