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くっきー、ロバート秋山…急増する「芸能人個展」の背景に“楽しさ”の拡散

 2017年、原宿で3日間1万人を動員、台湾では1ヶ月で10万人もの人が訪れた野性爆弾・くっきーによる個展『超くっきーランド』と『超くっきーランドneo』。これらをさらにパワーアップさせた『超くっきーランドneoneo』が、4月27日(金)から東京・パルコミュージアムで開催され、好評を博している。

 ここ数年、芸能人の個展が目立ってきており、思いつくだけでも、嵐・大野智、渡辺直美、ロバート秋山と枚挙にいとまがない。これまで世界的に有名なアーティストと組むのが主だった個展だが、異業種ともいえる芸能人を選ぶことに、企業はどのようなメリットを感じているのだろうか?

ここ数年で“芸能人個展”が急増。担当者が語るヒットの理由

 もともと、片岡鶴太郎やジミー大西など、個展を開く芸能人の存在は過去からあった。だがここ数年、木梨憲武、EXILEのTAKAHIRO、嵐・大野智、渡辺直美、ロバート秋山、キングコング西野亮廣など、その数が激増。挙がった名を見ると、ほとんどが第一線で活躍する芸能人だということも分かる。また最近でも、元乃木坂46・伊藤万理華の初個展『脳内博覧会』が東京・渋谷のGALLERY X BY PARCOで行われたほか、女優・のんの個展『‘のん’ひとり展 -女の子は牙をむく-』が同会場で開催。また、ビートたけしのアート100点が楽しめる『アートたけし展』も現在、高知県美術館で開催中だ。

 なかでも昨年4月、東京・パルコミュージアムで行われたロバート秋山の『東京クリエイターズ・ファイル祭 池袋クリエイティブ大作戦』は、同会場担当者・株式会社パルコ都心型店舗グループ本部マーケティング担当・狩野佑介さんによると、「約4.5万人が来場した」とのことだ。これは、過去24年間、パルコで開催した有料型展覧会の入場者数としては最も高く、当時は入場まで最大4時間待ちという日もあった。

 続けて狩野さんは「2017年4月の東京・池袋開催から1年をかけて全国へ巡回し、2018年3月に開催したロバート秋山さんの『東京クリエイターズ・ファイル祭 完全版』も25万人動員という驚異的な結果となりました」と話し、そのヒットの理由については、「ゴールデンウィークということもあり、TVメディアで大きく取り上げて頂けたこと、またご本人が会期中7回もご来場されニュース性が高かったことはもちろん、イベントも展示内容も『全て撮影可能』なのも大きかったと思います。ご来場者の皆様がSNSで常に発信をしてくれることによって、話題が話題を呼び、一大ムーブメントとなったのでは」と考察してくれた。

“芸能人個展”は開催側、お客側ともにwin-win?

 では何故ここ数年、芸能人の個展が増えてきているのか。先ほど登場した狩野さんは「表現の幅を広げている芸能人が増えているのが1番の要因ではないでしょうか」と分析。「作品がカジュアルで親しみやすかったり、もしくは純粋に笑えるものだったりするので、若い方々が楽しめる展覧会を作りやすいですね。また月並みですが、SNSや動画サイトの普及により、その本業以外の活動がより多くの方に知られるようになったことも大きく影響しているのではないかと思います」(狩野さん)

 これについて、メディア研究家の衣輪晋一氏は「芸能人の個展増加は現代ならではの現象」と話す。そもそも芸能人はこの場合“ブランド”であり、彼らが作った作品は意味合いとしては「芸能人のサイン」と同じような存在といえる。また話題性があるゆえにテレビで取り上げられる宣伝効果もあるが、これに“インターネット社会”が付け加わった状態だというのだ。

 「狩野さんのおっしゃる通り、SNSや動画サイトの普及により、“芸能人の本業以外の活動が知れ渡るようになった”ことがまず一つ。次に、“宣伝の変化“です。過去は新聞雑誌、TVの宣伝広告や口コミなどに頼らざるを得なかったのですが、現代ではその芸能人のファンらが開催情報をリツイート、さらに“インスタ映え”の流行で、行ったということを証明するためにSNSに写真をアップ。そこには観た感想も書かれています。アップした人がインフルエンサーでなくとも、その書き込んだ内容が面白そうだとなれば、すぐにネットで拡散、反響を楽しむことができます。芸能人の個展は開催側、お客側ともにwin-winなのです」(衣輪氏)

 つまり話題のタネ的な“雪だるま”を置いておけば、あとは興味を持った人々が勝手に転がし、大きくしてくれるのが現代の特徴。最近はドラマの制作発表などでも観客を呼び込んでいるのを多く目にするが、これも明らかにSNSでの拡散を目標としたものだ。

「芸人」の勢い強し?拡散しやすい作品が多く展示

 ロバート秋山の『東京クリエイターズ・ファイル祭 池袋クリエイティブ大作戦』の感想として、「印象的だったのは、ご来場頂いた皆様全てが笑顔で、会場の至る所から笑い声が聞こえてきたこと。そんな展覧会は経験がなく、皆さん、楽しさや面白さをシェアする体験を求めているように感じました」と狩野さんは話している。それについて衣輪氏は「そうした楽しさは誰もがSNSで面白おかしく報告したくなる。開催側もそうした“バズりやすい(拡散しやすい)”作品はありがたい。渡辺直美、ロバート秋山など、芸人個展はとくに当たるイメージがありますが、これは芸人が“この体験をSNSで報告したい!”と思わせるインパクトや瞬発力の強い芸種で、作品やグッズにも反映されていることが多いからなのでは」と分析する。

 野性爆弾・くっきーの『超くっきーランドneoneo』はすでに、広島、名古屋と3年での開催が決定している。担当者も「唯一無二」と称したその才能。あなたのSNSをさらに華やかせるため、足を運んでみてはいかがだろう?

(文/中野ナガ)
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