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SNSではもはや日常用語の「エモい」 一方高すぎる汎用性に10代は混乱も
だが、本来「感情が揺れ動く物事を経験したとき」に使われるはずも、「ラーメンがエモい」「あの俳優がエモい」「猫がエモい」など、明らかに違った意味合いで使用されている例も見受けられる。
そのほか、欅坂46・長濱ねるが写真集に掲載した泣き顔カットを“エモかわいい”と表現していたり、人気4コマ漫画『ポプテピピック』でも使われていたりと、「エモい」の汎用性がますます高くなっているもよう。なぜここまで使用シーンが広がっていったのか探ってみた。
「エモい」の由来は音楽のジャンルから
それが日本で派生して、激情的・感動的な音楽であれば「エモい」と表現されるようになった。さらに時代の流れによって音楽の枠を超え、日常のあらゆる出来事を形容する便利な言葉へと変化を遂げるようになったのだ。
「実は意味をよくわかっていない」という10代
従来の「感情が強く揺さぶられる」という意味で使用しているユーザーを筆者の周りから調査してみると、20代後半〜30代に多く、これは前述の音楽がリアルタイム世代だったことや、ある程度人生経験を重ねてノスタルジックになる要素や感傷的になる要素を10代よりも多く持ち合わせていることなどが理由としてあげられる。
「エモい」はLINEスタンプのように使い勝手が良い言葉
汎用性が高まってきている「エモい」という言葉。その便利さゆえに、多用すれば自分の思考がおろそかになってしまうことも十分にあり得る。日常で心動かされる出来事に遭遇したときには少し立ち止まって、本当に「エモい」と感じたのかをいまいちど考えたいところだ。
(文/池田麻友菜)