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ORICON NEWS
今夏再び復活、誕生から50年経ても『時かけ』が鮮度を保つ理由
青春SF小説の金字塔 映画ヒットで“若手女優の登竜門”としても注目
「主演の原田知世さんは、ショートカットに当時は珍しかったブレザー姿で、抜群の透明感と美少女ぶりを見せて一躍、人気女優の仲間入りをしました。興行収入も51億円、原田さんが歌った同名主題歌(作詞・作曲は松任谷由実)も大ヒットしました。その後、続々とテレビドラマ化されて、1985年に南野陽子さんがセーラー服で、1994年には内田有紀さんがブレザー姿で主人公を演じています。言ってみれば、この作品は清純派の若手女優の登竜門的作品でもあり、『仮面ライダー』を演じた主人公が人気俳優になるように、『時かけ』の主人公を演じることは、人気女優への切符を手に入れるようなものなんです」(ドラマ制作会社スタッフ)
細田守監督によるアニメ化で“世界の時かけ”へ成長
2010年には、同アニメ版で主人公の声を担当した、女優・仲里依紗主演で再び実写映画化。そしてこの夏、2002年に当時モーニング娘。のメンバーだった安倍なつみが主演して以来、14年ぶりにテレビドラマ化されることになり、ヒロイン役に新進気鋭の黒島結菜が抜てきされたのである。
“近未来”物語だからこそ、オリジナリティを加えやすい
『時をかける少女』は、いつの時代でも“現役”コンテンツとしての力を持つ普遍的な作品。そしてさらには、リメイクされる度に主人公役の女優を光り輝かせる作品でもあるわけだ。また“近未来”ものであるゆえ、スパイスとして物語にオリジナルの要素を加えやすい点も強みと言えるかもしれない。これまでのヒロイン役に見る日本の“美少女史”、時代設定の移り変わりなどにも思いを馳せれば、新作のドラマ版もさらに興味深く鑑賞できそうだ。