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黒島結菜インタビュー『居心地がいい?自由を満喫!? 女優の仕事も大学生活も充実しています』

ドラマ、映画、舞台と出演作が続き、すっかり今年の顔となった話題の若手女優・黒島結菜。最新映画『at Home アットホーム』では、温かくも切ない不思議な絆で結ばれる家族の長女役を好演。この春に高校を卒業して大学生活をスタートした黒島にとっての家族とのつながり、そして超多忙な女優活動のなかのいまの生活についても聞いた。

長女でしっかりしているところが似ている

──『at Home アットホーム』、家族とは何かを考えさせられるとても難しい題材の映画でした。
黒島本当に難しかったです。

──演じたのは竹野内豊さん演じる和彦の長女・明日香ですが、この家族は誰ひとり血のつながりがないワケありの一家ですね。
黒島そうなんです。明日香を演じたことで、血のつながりがあるから家族とか、ないから家族じゃないとか、そういうことじゃないと思いました。私はいま家族と離れて暮らしているけれど、離れていても家族だし。それは家族だけではなく、友だちにも言えることです。沖縄から上京したとき、転校して友だちとも離れてしまったけれど、友だちとの仲は変わりません。でも、この映画みたいに、本当の家族のことを家族とは言えなくて、そういう人たちが集まった家族が本当の家族に思えることもあります。何をもって家族というのか答えは出ないです……。
──そうですよね。明日香を演じるにあたって大切にしたことはどんなことですか?
黒島この撮影は、私にとって映画として2本目の作品でした。1本目は『呪怨 〜終わりの始まり〜』で、登場シーンが限られていたこともあって、撮影期間は4日程度。すごく短かったんです。でも、今作では撮影が1ヶ月近くあって、ロケで遠くに行ったり、朝から晩までみんなで現場にいる、そういう初めての現場でした。お芝居に関しても、何が正解なのか、どうしたらいいのかわからないこともあったけれど、オーディションのときに演技をしてみたら、なぜか明日香が自分のなかでしっくりきたんです。明日香と自分の性格──長女でしっかりしているところが似ていたのかもしれないです。

──映画の現場を知ることのできた、記念の1作になったんですね。
黒島はい。すごく楽しかったです。

──両親役の竹野内豊さん、松雪泰子さんとの共演についても感想を聞かせてください。
黒島クランクイン前は、おふたりを前にしたら緊張するんだろうなって思っていたんですけど、実際にお会いしたらすごく優しく気さくに接してくださって、ほとんど緊張することはありませんでした。印象深いのは、松雪さん演じる皐月さんと明日香が最初に出会う駅のホームのシーンの撮影です。「本気で駅のホームに落ちるつもりでいきます」って言ったら、松雪さんが「わかった、私も本気でつかまえるね」って、本気で腕をギュッてつかんでくださって、力強いけど優しくもありました。松雪さんと一緒にいるとすごく落ち着くんです。

──竹野内さんは?
黒島いつも自分のペースを持っていて、でもそこにすっと入らせてくれる余裕、和やかさのある方でした。印象的だったのは、家族団らん中に竹野内さんが爪を切るシーン。テストも本番もかなりテイクを重ねていたら、竹野内さんが「もう切る爪が残ってない……」って(笑)。そういう竹野内さん、ステキだなぁって思いました。隆史役の池田優斗くんともすごく仲が良くて、居心地のいい現場でした。

大学生のキャピキャピした感じについていけなくて(笑)

──家族団らんのシーンからその温かさ伝わってきました。そして、黒島さんはこの春から大学生活がスタート。勉強と仕事の両立は大変じゃないですか?
黒島毎日、充実した生活を送っています。沖縄に帰りたいなーと思うこともありますが、ホームシックで帰りたいというわけではなくて、慣れ親しんだ場所が懐かしい感じですね。

──ホームシックにならないということは、それだけ家族の絆がしっかりしているんですね。
黒島だと思います。この前もふと思い立って「明日、帰るねー」って、1泊だけ帰りました。

──やっぱり地元はいいなぁと思う瞬間って?
黒島空港を降りた瞬間に空気が違うところですね。あと、走っている車が違う(笑)。東京って高級車ばかり見かける気がするんですけど、沖縄は軽自動車とか普通の車が多いのでなんか安心するんです。

──黒島さん、18歳になって運転免許は取りました?
黒島今年の目標なんです。もし時間がなくても20歳までには取りたくて。免許を取ったら沖縄でドライブがしたい! 東京は道が複雑だし車も多いし、私には無理そうなので、地元の沖縄で(笑)。

──どんなことでも目標があるっていいですね。大学生活はどうですか?
黒島私の性格なんですけど、大学生のキャピキャピした感じになかなかついていけなくて(笑)。私、授業が終わるとすぐに帰っちゃうタイプなんです。写真学科ということもあって、授業が終わってもみんなでいろいろな写真を撮ったりしているんです。そういう姿を見て「いいなぁ、私にはできないなぁ」って、そこに入りにくい自分との温度差を感じています。でも、このまだスタートしたばかりの大学生活も、女優としてのお仕事も、いまはどちらも充実しています。
──写真学科なんですね。写真を学ぶようになって仕事にもなにか影響はありますか?
黒島知識が増えると、撮影のときにカメラが気になることもありますが、お芝居をしているときは演技に集中したいので意識しないようにしています。でも、映画でも写真でも作品を観るときの見方は変わりました。こういう撮り方もあるのかとか、こうやってみたらどうだろうとか。

──いつか黒島さんの撮った写真も見てみたいです。
黒島いまは風景写真ばかり撮っていて、インスタグラムにもアップしていますが、人物写真を撮ってみたくて。いま考えているのは、妹を被写体にして、朝起きてから夜寝るまでの1日をずっと追いかけて、ある日のリアルな姿を写真に収めていくというもの。アート的な写真も好きだけど、自分で撮るなら日常のなかにある人物の姿を撮ってみたいです。妹はいやがるかもしれませんけど(笑)。
(文:新谷里映/撮り下ろし写真:鈴木一なり)

at Home アットホーム

 どこにでもある平凡で幸せな家族。けれども、実は家族全員で、犯罪で生計をたてている?一家。父さんは空き巣泥棒、母さんは結婚詐欺師、長男は偽造職人。ある夜、家族の元?に一本の電話が……。結婚詐欺がバレ、相手に母が拉致され身代金まで要求されてしまう。?能天気にみえた家族、その裏にあるそれぞれの苦しい過去。血もつながっていない、けれ?どこの幸せを守るためなら、誰よりも必死になれる。これも一つの家族の姿。母親を取り?戻すことはできるのか!?

監督:蝶野博
出演:竹野内豊 松雪泰子 坂口健太郎 黒島結菜 池田優斗 板尾創路 千原せいじ 村本大輔 / 國村隼ほか
2015年8月22日(土)全国公開
(C)映画「at Home」製作委員会
【公式サイト(外部サイト)

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