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人と一緒”に飽きた人必見 “C級スニーカー”のすすめ コレクター永井ミキジ【男のコレクション】
かれこれ20年も集め続け、その数約400足。聞けば聞くほどドラマがあって面白い“C級スニーカー”の魅力を、コレクター・永井さんに聞いた。
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“C級スニーカー”ってなに?
「前提として、A・B・Cはランク付けというわけではないんです。A級が上ではなく、僕なりのカテゴリー分けだと思ってください」と前置きをしつつ、「A級は、ナイキやアディダスなどのメジャーなスポーツブランドのビンテージもの。例えばアディダスだとメイド・イン・フランスだったり、コンバースだとメイド・イン・USAだったり。このジャンルが、スニーカーコレクターがもっとも多いジャンルですよね」。
「B級は、メジャーなスポーツブランドの現行品で、日本に仕入れの正規ルートがあり、気軽に街のショップで買えるもの。あとは、アパレルブランドが出しているスニーカーなどです」。
そして、「C級は、道半ばで廃業したり他のメーカーに吸収されたりした、今はなきブランドのビンテージものや、海外ではメジャーなのに日本にはあまり入ってきていない、海外ブランド。あとは、通称“ブート”と呼ばれる商品。メジャーブランドのアイテムに似ている、いわゆる“○○風”なものです」。
ひとつは、1970年代以降のスニーカーブームにナイキやアディダスに続いて次々と誕生したブランドのスニーカーをはじめとする、王道から少し外れているけど、その当時のアメリカやヨーロッパなどでは人気だったブランド。
もうひとつは、メジャーブランドの定番モデル“風”な、通称“ブート”スニーカー。
定義をさらっと聞いただけでは、地味そうな印象を受ける“C級スニーカー”。けど、そのマイナーさ加減が、突き詰めるとマニアックでおもしろい。
「当時、ヒュンメルのビンテージスニーカーを履いていたんです。しかもソールは70年代アメリカのブランドのPONY(ポニー)製という、珍しいモデル。誰もそのブランドを知らなくて、自分でも知らないまま、ただかっこいいなと思って履いていました。たまたま高円寺のスニーカー専門店に入ったとき、そこの店主がさらっとブランド名を言ったんです。日本では知られていないけど、海外ではメジャーだよって教えてくれて、驚きましたね」。
「周りの人が誰も興味を持たないようなマイナーなスニーカーも、一緒に盛り上がれる。そんな人がいたから好きになれたんでしょうね」。その店主は、900足ほどあったスニーカーコレクションを売ったお金で自分のスニーカーショップ店を開いたというツワモノ。その思い出の店はもうないそう。
かれこれ20年、約400足を集めてきた永井さんだからこそ気がついた、“C級スニーカー”の魅力が次の3つ。
01 認知度が低い。だから背景を知るほどネタになる
02 欲しい人が少ない。だから値段が手ごろ
03 履いている人が少ない。だから人とかぶらない
昨今のスニーカーブームで“人と一緒”に飽きた人には、実に魅力的。入門編におすすめな6選とともに、その例をご紹介。