(更新:)
ORICON NEWS
人と一緒”に飽きた人必見 “C級スニーカー”のすすめ コレクター永井ミキジ【男のコレクション】
他人にはちょっと理解できない
“C級スニーカー”コレクター永井氏の悩み
“C級スニーカー”コレクターとしてのイメージが付いてしまった永井さん。そのため、「ニューバランスが足にすごくいいと聞くけど、メジャーだから履けないんです(笑)。ランニングのときは、やっぱり機能的にもナイキが走りやすかったりしますけど、それも履けない(笑)。歴史があるということは、技術があるということですからね。足のために中敷だけはこだわって、ちゃんとしたものを使っています」。
「“C級スニーカー”を探して歩き回っていると、たまにメジャーブランドの、ものすごいビンテージモデルに出会ったりするんです。マニアが大喜びするような。でも、見なかったことにします(笑)」。
「このブランドは、実はサッカニーの前身なんです。個人的にサッカニーがスゴイ好きで、でもここ数年サッカニーも認知されてきたので、立ち位置が微妙ですよね(笑)。C級ではなくなってきちゃった…。でも、スポットビルドはいいでしょ?と思って履いています。他の人にとってはどうでもいい葛藤ですね(笑)」。
コレクションは約400足。どんなに履きたくても足は2本。すぐには履き潰れないから、履かない靴が増えていく。
「一時期、ちょっとおかしくなっていたんでしょうね、左右で別のスニーカーを履いたりもしました(笑)。腰を痛めたのでやめましたけど。同じスニーカーの左右色違いで履いたりもしましたよ。でも、反対側同士も残るから、履き潰すまでに時間がかかるので諦めました(笑)」。
コレクションといえども、スニーカーの醍醐味は履くこと。“真のスニーカー好き”ならではのもどかしさ。今では、「今年はコレを履く」という3足を決めて、ひとつずつ履き潰していくという。
日本に出回っていないブランドの、しかもビンテージ商品。いったいどんなところで手に入れているのだろう。
「古着屋とか地方のおばあちゃんが営んでいるような紳士靴屋とか、ホームセンターで買いますね。昔ながらの靴屋には必ず立ち寄るようにしています」。マイナー市場ゆえ、「ネットショップに出ていることは少ないので、そもそも探さない」そう。
時には、バスも電車も止まらないような街を歩くこともあるという。「自分の足を使って探すのが、楽しさのひとつでもあります。王道からこぼれ落ちたものが集まる場所ってあるんですよね。バザーとか地方の紳士服屋とか」。そういった場所で、まるでピントが合うように、掘り出し物が目に入ってくるという。
「街に出て出会うスニーカーがすべてじゃない。見方を変えれば、自分が“一生、これだけを履き続けたい”と思えるようなスニーカーに出会えるかもしれない。世界のどこかに素敵なスニーカーはもっとあるはず、といつも思っています」。これが、永井さんの原動力。
永井ミキジ(ながい みきじ)さん
グラフィックデザイナー・アートディレクター。企業のロゴやシンボルマーク、広告、書籍の装丁などグラフィックデザイン全般を手掛ける。また、独自のコレクションをいかしたコラム執筆や商品企画・製作、店舗監修、イベント出演など幅広く活動中。
ミキジ自己満足ページ:http://www.mikiji.tv/(外部サイト)