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人生を楽しむためのヒント 俳優・斎藤工

独自の俳優論「クリエイターたちの“発想”を支える」

そんな斎藤が2016年6月4日公開の『高台家の人々』では王子様キャラを演じている。人の心が読める“テレパス”のイケメンエリート・高台光正を演じてみた感想を聞いてみると、「製作陣にキャスティングミスだったと思われてないか」と不安になるほど、難しい役だったという。

「何故この役が僕にきたのかという謎を解明したいと思って取り組んでいったところもあります。王子様とおじさまのちょうど狭間にいる気がするので頑張らなきゃなと(笑)。“テレパス”という設定なので、心の声がどう描かれるのか不安でもあり楽しみでもありました。ただ、やはり感情の後に言葉が出てくるのが普通なので、心の声がプラスされていくと逆にそこに感情が後からついていってしまうというか。心の声よりも感情が先行していかないとおかしいので、気持ちの整理が追いつかなかったのが演じていて難しい部分でした」

クールなイケメン役から三池崇史監督の『愛と誠』(2012年)で演じたユーモラスな役まで幅広くこなす斎藤。オファーを受ける際に何かこだわりはあるのだろうか。
「今までタイミングが合ったお仕事は全部やらせて頂いていると思います。クリエイターや監督に“斎藤工という素材”を使って何かを発想して頂かないと僕の職業は成立しないと思っているので、オファーを頂いたものに関してはなるべく全てプラスαでお返ししたい。

ドラマ『昼顔』以降に出会った監督からは、“あのドラマの役とは違う一面を出したい”と言ってくださったり、逆に“あの感じのテイストで”とお願いされることもあります。たくさんの人の思考の中に“斎藤工”を素材として当てはめてもらうことは面白いですし、発想を思い描く人に身を捧げる仕事だと思っています。これからもそういった方達の発想を楽しみたいです」

自分のことを“素材”と言い、役へのオファーを“発想”と言ってしまうところに自分と作品を客観的に捉えているのが見て取れる。それは仕事ではあっても遊び心を忘れず、監督やクリエイターと共に作品作りを楽しんでいるからだろう。最後に“人生を楽しむコツ”を聞いてみると。茶目っ気タップリにこう答えてくれた。

読者へメッセージ「人間はダサい。カッコつけないで自然体に」

「何かをやる前に、その先にある大変な事や嫌なことを考えるとがっかりしませんか? そんな風に思うと落ち込むので、あまり考えないようにすることが人生を楽しむコツですかね。でも、どんなにいやなことを忘れて楽しんでいても、絶対にやってくるものは、準備だけは万全にしています。あとちょっと話は変わりますが、以前母親から“人間というのはダサいんだから、そんなにカッコつけるな”と言われたことがあって、それが今も響いているんです。だからあまり自分に期待しすぎないように、大きすぎる目標も掲げないようにすることが“人生を楽しむコツ”かもしれませんね」

カッコ悪いことでもサラッと笑顔で話してしまう斎藤に、大きな人間力を感じた。セクシーな俳優というイメージがついた今だからこそ、それにとらわれないためにも役者として本領発揮し、どんな役にも挑戦していくだろう。幸不幸のバランスをとりながらも役へのこだわりを持ち、素材として人生を役に捧げる彼の今後が楽しみだ。

(取材・文/奥村百恵、写真/逢坂聡)
『高台家の人々』
6月4日全国ロードショー
「ごくせん」「デカワンコ」の森本梢子による人気コミックスが実写映画化。妄想癖のある地味で冴えないOLと 人の心が読める名家のイケメンエリートが繰り広げる摩訶不思議・爆笑必至のラブコメディ

監督:土方政人
原作:森本梢子(集英社「月刊YOU」連載)
出演:綾瀬はるか、斎藤工、水原希子、間宮祥太朗、坂口健太郎、夏帆、シャーロット・ケイト・フォックス、大地真央、市村正親ほか
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