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高知・よさこい祭りを舞台に、小児がんと闘う少女から生きる勇気をもらう若者たちの姿を映す『君が踊る、夏』(香月秀之監督、公開中)。主演の溝端淳平(21)は「今までの作品の中で一番肩の力を抜いて芝居ができた」と語るなど、特別な1本になったようだ。
「それまでは自分を抜擢してくれたプロデューサーや監督の目を気にし過ぎていたというか、プレッシャーに感じて、ビビりながらやっていた感じがあった。『仕事、頑張らなくちゃ』という気持ちだけで、お芝居の楽しさとかよくわからないままやっていたように思う。それがこの作品では、自分のことより、役の気持ちでいっぱいになって、積極的に演じることができた。この作品からですね、どんどんお芝居をするのが好きになっていったのは」
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溝端は『第19回ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト』でグランプリを獲得し、2007年にドラマ『生徒諸君!』で俳優デビュー。映画『赤い糸』(2009年)で日本アカデミー賞新人賞を受賞した。今年は、映画『NECK』(公開中)、TBS系ドラマ『新参者』、舞台『スマートモテリーマン講座』など幅広く出演し、バラエティやCMでも活躍している。
「いろいろな役をやらせてもらえるのは、役者冥利に尽きるというか、本当にありがたいですね」
同作で溝端が演じた新平は、東京でプロのカメラマンになることを夢見て、高校卒業後、地元の高知から上京。それから5年が経つが、理想とは程遠い日々を送っていた。
「男のほうが昔のことを引きずって、女性のほうが、立ち直りが早いって言うでしょう。そういう意味で、新平は昔の彼女が忘れられなくて、夢と現実のギャップに迷ってグズグズしていて、とても男っぽい(笑)。なんか共感できる」
そんな新平は、母が入院したという知らせを受け、5年ぶりに地元に帰る。高校時代の恋人・香織の妹さくらが小児がんと闘っていることを知る。「よさこいを踊りたい」というさくらの願いをかなえるため、新平と香織は解散したよさこいチーム「いちむじん」を復活させようとするのだが…。
同作のクライマックスは、少女の夢がかなうよさこい祭りのシーンだ。高知市で毎年8月に行われるよさこい祭りを、地元の協力を得て再現。本番さながらの光景と雰囲気を作りこんで撮影された。溝端演じる新平は、チームの先頭を切って引っ張っていく「纏(まとい=旗のこと)」の担当。2メートルの纏を振るのは簡単なことではなく、溝端も撮影前から血豆を作って猛特訓した。
「祭りのシーンは、ドキュメントみたい。撮影当日まで3ヶ月間みんなで必死に練習してきたものが、1コマ1コマに出ていると思う」と自信をのぞかせていた。
(スタイリスト:中村剛)
『君が踊る、夏』
今から5年前、新平は高知のよさこい祭りのチーム「いちむじん」(土佐弁で一生懸命の意)の纏(まとい)だった。現在は東京でカメラマンを目指し、プロの高木四郎のアシスタントとして働く中で、自信を失いかけていた。そんなある日、突然母から「入院した」という連絡を受け、5年ぶりに帰郷する。 母の入院していた病院で、新平は高校時代の恋人・香織の妹であり、「一緒によさこい踊ろうな」と約束していた幼い少女・さくらと出会う。さくらは「発病してから5年以上生きた子はいない」といわれている難病を患っていて、この年の夏が、最後になるかもしれないといわれていた。そんな中、さくらはどうしてもよさこい祭りで踊りたいと父と香織に懇願する。それが、さくらの生きる支えになっていることに気づいた香織は、その願いをかなえようと決心。新平たちは昔のメンバーを集めて「いちむじん」を再結成し、祭りに向けた練習をスタートさせた。 そして祭りまで目前となったある日、新平のもとに東京の職場の先輩・石黒から連絡が届く。カメラマンの登竜門とされている賞に、新平の作品が選ばれたというのだ。だが授賞式は、祭りの当日。さくらとの約束か、それとも自分の夢か。大舞台は、すぐそばまでやってきていた…。 監督:香月秀之 出演:溝端淳平 木南晴夏 五十嵐隼士 大森絢音 DAIGO 藤原竜也 本田博太郎 宮崎美子 隆大介 高嶋政宏 高島礼子 配給:東映 9月11日(土)より全国ロードショー 公式サイト |
2010/09/14