国内外で数々の賞を受賞し、米誌「Creativity」にて「世界のクリエイター50人」にも選出された川村真司監督によるストップモーション時代劇『HIDARI』パイロット版の劇場上映が決定した。

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　数多くの作品と逸話が残る、江戸時代の彫刻職人「左甚五郎」。実存したのかが定かではないこの伝説的な職人の物語を、江戸の史実と絡めて大胆に再構築。その物語を、左甚五郎の作品と同じ“木彫”による人形を使って描くという前代未聞の作品だ。

　世界で人気を誇る「ジャパニメーション」の映像文法やアクション表現を、これまでほとんど試みられてこなかった「ストップモーション」という技法で描き出すことで、誰も見たことのないエンターテインメント作品が誕生。元々は劇場用長編映画や配信シリーズとして構想された。

　国内外からの出資を得るために、まずはパイロット版が制作されたのだが、その独創性と圧倒的なクオリティに大反響。3月8日にYouTubeでパイロット版が公開されると、SNSで話題沸騰し、22日間で再生回数100万回を突破。4月10日午後7時現在177万回まで数字を伸ばしており、海外からも熱い注目を集めている。

　こうした反響に応える形で、パイロット版としては異例となる劇場上映が決定。東京は新宿バルト9、大阪はT・ジョイ梅田にて4月21日より1週間限定で特別上映を行う。『HIDARI』の製作チームに名を連ねる、世界最高峰のストップモーション・アニメーション・スタジオ「ドワーフ」「TECARAT」の代表作『こまねこ はじめのいっぽ』『劇場版 ごん - GON, THE LITTLE FOX -』も同時上映。

　また、劇場限定の特典として、『HIDARI』の主人公「左甚五郎」をあしらった特製ポストカードを先着配布する。さらに、4月22日には細田守監督、翌23日には樋口真嗣監督をゲストに招いたトークイベント（会場：新宿バルト9）の開催も決定している。トークイベント付き上映のチケットは14日午前0時よりオンライン予約KINEZO及び劇場窓口で発売。

　今回の特別上映に際し、細田監督は「新しいストップモーションアニメーションの扉を開くことになるでしょう。今回この作品を、大画面で観られることが楽しみでしょうがありません！」、樋口監督は「変態的ディティールを盛りまくったカラクリや傀儡たちの複雑な挙動は大画面でなきゃ観たことにならないぞ！」と、それぞれ絶賛。

　ライムスター宇多丸も自身のラジオ番組で複数回にわたり『HIDARI』を紹介しており、「すでに世界を震撼させている『HIDARI』パイロットフィルムですが、あらゆる意味で、アレをスクリーンで観るのはそりゃあ、極上体験に決まってる！」とコメントを寄せている。

　また、糸井重里氏が主宰するウェブサイト「ほぼ日刊イトイ新聞（ほぼ日）」が運営するTOBICHI（とびち）東京（東京都千代田区）にて、「HIDARIの続きが見たい！展」が、あす13日〜25日（毎日　前11：00〜後7：00）を開催。劇中で、飛んで、斬って、縦横無尽に動きまわる、甚五郎たち本物の人形の展示や、絵コンテなどの直筆の資料、パイロットフィルムの上映など、普段は見られない制作の裏側を覗くことができる。入場無料。

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