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「キティ6位」に衝撃? “殿堂入り”も“引退”もしない、苛烈な投票イベントでも生涯現役貫くサンリオキャラクター
ハローキティ6位に心配の声、それでも「殿堂入り」しないのはなぜ?
そんな中で健闘しているのが、ボーイズグループ・JO1とサンリオが共同開発したキャラクターのJOCHUM(ジェオチャム)で、今年初エントリーながら速報5位にランクイン。サンリオ広報によると、「サンリオキャラクターのファンとアイドルファンは親和性が高い」とのこと。近年、アイドル自身が推しキャラクターを発信したり、ファンがアイドルの担当カラーのキャラクターグッズを集めることも多いそうだ。これまでも、X JAPANのYOSHIKIとハローキティがコラボしたyoshikittyなどが、大きな存在感を示してきた。
ちなみに、サンリオを代表するキャラクターであるハローキティは速報6位。1998年〜2009年には前人未到の12年連続首位を決めてきただけに、ファンからは嘆きの声や「私たちがもっと頑張らねば!」と応援の思いを新たにする声が上がっている。一方、ファン以外からもこの順位は注目を集め、「サンリオといえばキティなのに、6位で大丈夫なのか?」「キティ先輩、6位だけどどうしたん?」といった心配も寄せられている。
「たしかに『ハローキティは殿堂入りさせてもいいのでは?』という声もいただいていますが、みんな仲良く、ということをモットーとしています。もちろん、エントリーしたキャラクターはファンのみなさんに応援していただけることをうれしく感じていて、楽しく活動していますね。ちなみにハローキティ自身は常々、自分のYouTubeでも『サンリオ箱推し』と発信していて。今年もキャラクター大賞開始時の動画で、『推しは1人だけじゃなくてもいい、たくさん推してもいい!』と発言しています」(サンリオ広報、以下同)
ハローキティといえば、同社を代表するキャラクターであり、長年サンリオの世界を支えてきた功労者でもある。とはいえ、スタンダードと言えるほど幅広い世代に認知され、長い年月にわたり活動してきたからこそ、鮮度の点では新しいキャラクターの後塵を拝すのは仕方ないことだ。それでも、「殿堂入り」のような特別扱いを受けることもなく、多くのキャラクターの中で平等に勝負する…。かわいらしいキャラクターたちのイベントではあるが、ある意味で熾烈な戦いでもある。その中で生涯現役を貫きつつ、同社の企業理念も体現するハローキティ。順位に関わらずその貫禄はやはり圧倒的だ。
全キャラクター数450以上、「“引退”という概念はない」からこその復活劇
「年々、キャラクターが増えるので、すべての商品展開をするのは難しいのが事実です。ただ、サンリオのキャラクターに“引退”という概念はなく、ファンのみなさんの『あの子にまた会いたい』といった声を聞きながら、折を見て復活させることも。サンリオキャラクター大賞はそうした懐かしいキャラクターを、今の時代に改めてご紹介する役割もあります」
実際、80〜90年代に活躍した男の子キャラクター(ポチャッコ、バッドばつ丸、ハンギョドン、あひるのペックル、タキシードサム、けろけろけろっぴ)で2020年に結成したユニット「はぴだんぶい」のメンバーも、大きく躍進。この活動が功を奏し、ハンギョドンは昨年のサンリオキャラクター大賞で8位と35年ぶりにTOP10入り。今年も初日速報7位とさらなる浮上が期待されている。タキシードサムも速報10位(昨年10位)と堅調な滑り出しだ。これらキャラクターたちの全盛期を知っているのは、おそらく40代以降。それでも今、若年層まで広く取り込み、見事な“復活劇”を見せている。