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(更新: ORICON NEWS

20周年のシナモロール、人気の背景に“多様性”への肯定

シナモロール

 幅広い世代に、多くのファンを持つサンリオのキャラクター。なかでも、今年20周年を迎え、『サンリオキャラクター大賞』で3年連続1位になるなど大きな人気を集めているのが“シナモロール” (愛称:シナモン)だ。そんなシナモンが、ファッションを通して多様性を認めようというイベントのナビゲーターに就任。その背景には、シナモンが長く、幅広く愛される理由が隠れていた。シナモンとサンリオの担当者に、思いを聞いた。

人気投票で3年連続1位、親子2代、男性も「ファンが拡大し認知が増えている」

シナモロール

撮影会場を覗きにきた編集部スタッフにも手を振ってくれたシナモン(C)’22 SANRIO 著作(株)サンリオ

  • (C)’22 SANRIO 著作(株)サンリオ

    (C)’22 SANRIO 著作(株)サンリオ

 シナモロールとは、2002年にデビューした、雲の上で生まれた白い子犬の男のコ。大きな耳、お菓子のシナモンロールのようにくるくる巻いたシッポが特徴で、耳をパタパタさせて空を飛ぶことが特技だそう。キッズ向けのキャラクターとしてデビューしたが、ファンの成長と共に活躍の幅を広げ、今では子どもから大人まで、広い世代を魅了している。

 2022年、シナモンはデビュー20周年を迎え、年初からサンリオピューロランドでアニバーサリーイベントが開催されるなど、大きな盛り上がりを見せている。シナモンにそんな20周年イヤーについて聞くと、「20周年のイベントやグッズがたくさんで、たくさんのお友達と過ごせてとっても楽しいよ! ぼくのこと見つけてくれて、いっしょにいてくれてありがとう♪」と、感謝のコメントが。

 サンリオによると、20年という長い歴史のなかで、親子2代でのファン、女性はもちろん男性のファンも増えているそうだ。

 「キッズ商品から始まって、当時子どもだった人たちが大人になり引き続き応援してくれていること、また子ども時代にシナモンに触れていた人たちが大人になり、その子どもたちもシナモンが好きになってくれています。ほかにも、シナモンを応援してくれているアイドルの影響で、男性からもシナモンが認知され、男女問わずシナモンを応援してくれている人も多くいらっしゃるように感じます。サンリオから発信していったこと以外でも多様な接点でシナモンのことを知り、ファンが拡大し認知が増えていっている印象があります」(サンリオ担当者)

 また、毎年恒例の人気投票企画『サンリオキャラクター大賞』では、2020年から3年連続で1位を獲得。1986年から行われている同大賞は、もともと『いちご新聞』(サンリオの月間紙)から始まったもの。2012年からはWEB投票が開始され、スマホからでも気軽に投票できることから、今年は歴代最多の2600万票が集まったという。今回は、最後の最後まで番狂わせが起こるなど、ファンがハラハラする展開が起こる中で、シナモンの1位で締めくくられた。

 シナモンが「応援してくれるお友達がいてくれるからだよ。会いにきてくれたり、メッセージを送ってくれたりして、ぼく、たっくさん勇気をもらっているんだ」と言うように、2022年のシナモンへの投票数は、実に2,896,171票。2位のキャラクターと50万票も差をつけたそうだ。

「可愛いものも好きだし、かっこいいものも好き」、多様性を体現するキャラクター

シナモロール

インタビューを受けるシナモロール(C)’22 SANRIO 著作(株)サンリオ

 このように様々なキャラクターとファンが盛り上がる中で、3年連続1位の人気ぶりを見せるシナモン。なぜここまで、人を魅了するのだろうか。

 「本来の魅力である、ふわっとした可愛らしさと、Twitterで見せる面白さのギャップが好きだと言ってくださるファンの方が多くいらっしゃいます。ただ可愛いだけじゃない、クスっと笑える面白さに魅力を感じて頂いているのではと思います」(サンリオ担当者)

 だが、シナモンの魅力はそれだけではない。

 「男の子だけどリボンをつけて“可愛い”を楽しんだり、自由でとっても素直に好きなモノやコトを楽しんでいるシナモンの姿にも、共感していただいているのではないかと思っています」(サンリオ担当者)

 可愛らしさはもちろん、男の子であろうと女の子であろうと関係なく、自分の「好き」を楽しむキャラクター。20年も前に誕生したにも関わらず、シナモンはずっとそれを体現してきた。多様性や個性を大切にしようという、昨今のムードにぴったりなキャラクターといえるだろう。

ファッションイベント『好きを着る。ファッションウィーク HARAJUKU GENDERLESS & FREE FASHION WEEK』(10月8日〜30日)(C)’22 SANRIO 著作(株)サンリオ

ファッションイベント『好きを着る。ファッションウィーク HARAJUKU GENDERLESS & FREE FASHION WEEK』(10月8日〜30日)(C)’22 SANRIO 著作(株)サンリオ

  • (C)’22 SANRIO 著作(株)サンリオ

    (C)’22 SANRIO 著作(株)サンリオ

 そんなシナモンがこのほど、ファッションイベント『好きを着る。ファッションウィーク HARAJUKU GENDERLESS & FREE FASHION WEEK』(10月8日〜30日)のナビゲーターに就任。ファッションに不自由さを抱える人たちにも、自分自身が「大好き」と思えるようなファッションを楽しみ、自分らしくいられる時間を増やす後押しに…という思いが込められている。「ぼくはね、可愛いものも好きだし、かっこいいものも好き。大好きがいっぱいなんだぁ。原宿は色々な“好き”のきもちが集まっていて、歩いているだけでとっても楽しくて、遊園地みたいな街だと思ったよ。ぼくをイメージしたグッズがあったり、お店を楽しくまわれる企画がたくさんあるから、みんなに参加してほしいな!」と、シナモンもイベントへの思いを明かす。

 イベント開催に合わせて、ラフォーレ原宿の入口にも巨大なシナモンのオブジェが登場するほか、竹下通りにはバルーンやフラッグが掲出。さらに、『好きに隠れる。シナモン』と題し、原宿の街の中に、お気に入りのファッションを身にまとって隠れたシナモンを探す回遊イベントも開催されるという。

 20年間、“可愛い”も”かっこいい”も肯定してきたキャラクター、それがシナモン。ちなみに、同じサンリオのキャラクターたちに対しても、いいところを見つけるのがとても上手。

 「キティちゃんはいつだって思いやりにあふれてキラキラしているよね。ぼくたちサンリオの仲間の太陽みたい! クロミちゃんはツッコミ上手。でも実は友達思いで優しいところが素敵だなって思うよ。プリンくんは美味しそうに食べるところと、ぼくと同じでちょっとのんびりなところが一緒にいて安心するんだ」

 様々なカルチャーが根付き、多様性を認め合う街の代表である原宿で、シナモンは「ぼくと一緒に今の“好き”を楽しんだり、新しい”好き”を見つけに行こうよ!」と呼びかける。シナモンと一緒に、自分の好きなもの、誰かが好きなものに思いを馳せてみるいい機会かもしれない。

(C)’22 SANRIO 著作(株)サンリオ

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