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「隣は君の居場所」3年ともにした相棒亡くした保護猫、空けたスペースに涙が止まらない

 NPO法人『ねこけん』のシェルターには、さまざまな理由で保護された猫たちが暮らしている。厳しい環境を生き抜き、つらい過去を持ちながら、猫たちは仲間たちとのんびり過ごす。なかでも、兄弟以上の絆で結ばれ、一心同体のように過ごしていたのが、パン君とピーポーだ。ピーポーは虹の橋を渡ってしまったが、パン君の隣には今も…。代表理事・溝上奈緒子氏に、2匹の物語を聞いた。

頼れる兄貴・パン君とシャーシャー猫・ピーポー、兄弟以上の絆で結ばれた2匹

  • 頼れる兄貴、パン君

    頼れる兄貴、パン君

  • シャーシャー猫、ピーポー(写真:ねこけんブログより)

    シャーシャー猫、ピーポー(写真:ねこけんブログより)

 『ねこけん』の頼れる兄貴・パン君は、首に大ケガをして保護された猫。もともと近所の人々に可愛がられ、地域猫として生きてきた。首のケガは事故などではなく、どうもアレルギーらしいとのことだった。

 「パンくんが1歳の頃に『ねこけん』でオペ(去勢手術)をして、元居た場所に戻しているんです。その後、首のケガでうずくまっていたところを保護。その旨を張り紙で伝えたのですが、お世話していた方からお礼のメッセージをいただくほど、地域で愛されていました」

 「環境が変わるとアレルギーが治る子も多い」というだけあって、保護されたパン君の首は治療後、少しずつ落ち着きを見せる。そうしてシェルターに暮らし始めたパン君だったが、譲渡会でなかなか縁がつながらず、気づけば約3年の時が経っていた。だが、パン君は物静かで優しい猫。後から来たどんな猫でも受け入れ、シェルターの兄貴として慕われた。

 そんなパン君に思いきり懐いたのが、まったくもって人馴れしないキジトラ猫・ピーポーだった。ピーポーは肉球を真っ赤に腫らして動けず、ある警察署に保護されたものの、“落とし物倉庫”のようなところでうんちまみれになっていた猫。まさしく野良として生きてきたことを伺わせる、シャーシャー顔がトレードマーク。だが、それでもなぜか愛嬌があり、『ねこけん』のブログでも人気だった猫だ。

 ピーポーは優しい兄貴パン君が大好きなようで、2匹はいつも一緒。兄弟以上の親友、一心同体でシェルター生活を送っていた。そうして、ピーポーもまた、『ねこけん』で約3年を過ごした。

突然のつらい別れ、「パン君、ピーポーは寝ているんじゃないんだ」

ピーポーの亡骸に寄り添うパン君(写真:ねこけんブログより)

ピーポーの亡骸に寄り添うパン君(写真:ねこけんブログより)

 2匹につらい別れが訪れたのは、今年の3月のこと。ボランティアメンバーが苦しそうにしているピーポーを発見し、救急搬送。獣医師が心臓マッサージをする傍らで、メンバーが必死に回復を祈り、録音されたパン君の声を聞かせた。だが、残念ながらピーポーは逝ってしまった。最期は、メンバーの1人がピーポーを家族として迎え、虹の橋へと送り出した。

 3月26日、パン君の亡骸がシェルターに戻り、お別れの会が開かれた。いつものポジションに収まるピーポーの姿に、パン君は「なんで起きないの?」というような戸惑いの表情。メンバーは「パン君、ピーポーは寝ているんじゃないんだ」と、「今日でお別れなんだ」と説明をしたという。

 約3年を共に過ごした相棒を亡くしたパン君。だが、そんなパン君をあるメンバーが家族に迎えることになった。

 「そのメンバーは、ピーポーの里親を希望していた、最期に家族に迎えてくれた人です。ピーポーは旅立ってしまったけれど、パン君だけでも家族に迎えたいと。パン君は3年もシェルターにいましたが、ピーポーが縁をつなげてくれた。虹の橋を渡っても、大好きなパン君に大きな幸せをプレゼントしてくれたんです」

 パン君とピーポーが、家族としていられるように。ずっと先に、いつか再会できるように。パン君が暮らすメンバー宅に、ピーポーのお骨も引き取られた。

日向ぼっこするパン君の隣には、ピーポー分の空間が空いて…

 今、パン君はメンバー宅でゆったりのんびり暮らしている。窓から明るい日差しを浴びながらくつろぐ隣には、本来ならピーポーの姿があったはずだ。でも、パン君は今、一人…。

 だが、そんなパン君の写真が載った『ねこけん』のブログには、こんなことが書いてある。

 「でも…よく見ると パン君の隣…ピーポー分の空間が。
 ああ!もしかしたら、時々ピーポーが、こっそり遊びに来ているのかも知れませんね…
 今もそっと寄り添っているのかも知れません。
 それはパン君とピーポーだけの秘密。パン君にしかわからない、ピーポーの気配…」

 長い長い保護猫生活を共にし、一心同体で仲良く過ごした2匹は、いる場所は違えど今も寄り添っているのかもしれない。優しい家族に見守られながら、ピーポーの気配を感じながら。パン君にはピーポーの分まで長生きしてほしい。


■NPO法人『ねこけん』(外部サイト)

■『ねこけん』オフィシャルブログ(外部サイト)

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