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ORICON NEWS
430万再生果たすコマ撮り作家が世界大会で受賞、”リラックマ”も手掛けた会社員の素顔
日本人唯一の受賞に「アニメーターの私が選ばれて驚いた」
――今回の賞に応募した理由は? 他の賞にも応募されたことはありますか?
篠原健太さんこちらの賞への応募は初めてです。きっかけはクリエイティブディレクターの川村真司さんから推薦のお話をいただいたことです。国内の賞はいくつかいただいたことはあります。アニメーション作品で初めて受賞したのは、「第9回飛騨国際メルヘンアニメコンテスト」での子どもメルヘン大賞でした。これは学生時代に一人で制作した「ニワトリ物語〜育む時の中で〜」というコマ撮り作品でした。
――今回の賞のファイナリストが発表されたときの印象は?
篠原健太さんそのときは冷静でした。しかし、周りの方が喜んでくれたのはうれしかったです。SNSのフォロワーさんが応援してくださるので、いつも励まされています。
――ご自身が受賞されたときの感想を教えてください。
篠原健太さん作家性を感じる作品をエントリーした受賞者が多い中、ストップモーションアニメーターの私が選ばれて驚きました。アニメーターは作品を作るための一つの役割で、最終的な画に関わりはしますが、作家性を取り上げられることはあまりありません。何人かの人とチームでアニメートする場合が多いので、むしろ足並みを揃えるために自分の個性は控えます。そのようなアニメーターが表彰されることが驚きでした。私が活躍できる機会を作ってくださった皆様に感謝します。また、これを機会に日本のストップモーションアニメーションが盛り上がってくれるとうれしいです。
――日本人で唯一選ばれたことについては?
篠原健太さん誇りに思います! ストップモーションアニメーターとしても! 日本人としても!
ひたすら地道な“コマ撮り”作業 視聴者の言葉が励みに
――篠原さんはどうやってストップモーションの技術を身につけたのですか?
篠原健太さん最初は学校で学びましたが、本格的にはドワーフスタジオで働きながら身につけました。ドワーフスタジオにはストップモーションの道具や機材、知識がたくさんあります。その環境で先輩たちの真似からスタートし、実践し、自分なりに咀嚼していきました。まだまだ発展途上ですが…。
――ストップモーションを作る上で心がけていることは?
篠原健太さん自分の基準をクリアしたアニメートをするように心がけています。ワンカットでは良いと思った演技が、ストーリーの流れで観ると「ちょっとタイミングが良くないなぁ」と思うこともあって。そういうときはちょっと悔しいですね。ただ、視聴者の皆さんの喜んでくれる言葉は全部励みになります。私のアニメーションを観て「元気が出ました!」と言ってくれる人がいましたが、本当にうれしいです。