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「ジャニー喜多川が日本の芸能史を変えた」、“ジャニオタ男子”が見た功績と今後
“ジャニオタ男子”に理解のない世間、仕事でも偏見のまなざし
とはいえ、当時“ジャニオタ男子”は珍しく、霜田氏も中学生のころまではジャニーズ好きを友人に言えずにいたという。だが高校時代、長瀬智也主演ドラマ『池袋ウエストゲートパーク』や岡田准一主演『木更津キャッツアイ』(共にTBS系)など、俗に言うクドカン(宮藤官九郎)作品が一世を風靡する。
「クドカン作品は男の子も観るドラマでした。機は熟したと感じ、徐々にジャニーズの“布教”をスタート。『木更津キャッツアイ』の5人みたいになりたいとか、バンビ(櫻井翔)も童貞だからとか(笑)、ジャニーズは男子にも身近に感じられるようになったんです」。
ただ、それでも世間の“ジャニオタ男子”への理解は少なかった。現在はWEBマガジン編集長を務める霜田氏だが、駆け出し時代にライターとして出版社へ売り込みに行った時も、「『ゲイなの?』とセクシャリティを疑われました」と、偏見があったことを明かす。
知名度と説得力が相関関係に、「駆け出しの社会人に勧めたい」との声も
「この16人の選出の基準は、新書を手に取る可能性のある40〜50代の男性も知っていること。もちろん、自分の好きなジャニーズJr.にページを割きたい衝動も生まれましたが(笑)、ジャニーズファンではない方を読者に想定した場合、知名度と説得力が相関関係にある気がしたんです」。過去に携わった就活本のノウハウも活用した。ベストセラー『夢をかなえるゾウ』(飛鳥新社)を執筆した師・水野敬也氏の教え「読んで実行しようと思うまでが本の役割」にも従った。動物占いのように16タイプで成功法則を挙げ、そのどれかに読者個人が当てはまるよう分類。さらに、就活学生や社会人の悩みに応えるように実用的に落とし込み、“どう生きるか”という解決策までを7つのパターンで示した。
「読者からは、『駆け出しの社会人やビジネスパーソンにお勧めしたい』『ジャニーズじゃない場所でもこのスキルは生かせる』などの言葉をいただきました。よく知らない大人に、どう生きるかと言われても頭に入ってこない。ですが、中居正広さんたちのような実績あるスターの言葉を通すことで、じゃあ自分も…と受け入れてもらいやすいと考えました」。
SMAP以降の活躍で、日本人に刷り込まれた“新しいアイドル像”
「SMAP以降の活躍で、日本人は30年近く“新しいアイドル像とは何か”を目撃してきたことになります。そして2000年代にはAKB48が登場し、総選挙やドキュメンタリーが話題になったことで “アイドルだって頑張っている”という認識が出始めた。ラクをしている人は10年も残れません。近年で、そういったアイドル像が日本人に刷り込まれたと考えます」。