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『スッキリ!!』抜擢の近藤春菜、各方面から“MC”としても絶賛されるワケ
女優としても好評価 お笑い以外の素養も十二分に秘めていた春菜
番組での春菜は、向かって加藤浩次の右隣り、岩本乃蒼アナの隣りの位置にポジションをとっているが、まだまだ硬さが取れておらず、コメントを差し挟むタイミングもいまだ計りかねている感がある。もともとメインMCは加藤で、春菜はあくまでも“サブ”。むしろ、普段から見慣れている、ふざけた“芸人”部分がないぶん、春菜の一生懸命にコメントする姿は好感が持てる。しかもゲストが“身内”の芸人の場合は、突っ込まれると「角野卓造じゃねえよ!」と即座に定番のレスを放つあたりもさすがで、スタートから約1週間の時点でまずは及第点をつけられるだろう。
春菜はハリセンボンの女芸人として10年以上のキャリアを持つが、周囲の評価としても「エラぶらない」「調子にのらない」といった声が多く、“女”を武器にもせず、森三中・大島美幸ばりの、ともすれば“やりすぎ”になる脱ぎ芸的なオーバーリアクションで引かれることもない。そのあたりは女性からの反感も買わずにすみ、うまく笑いに昇華させる実力は、むしろ女性からも高い評価を受けているのだ。
その評価はお笑いにとどまらず、『Dr.倫太郎』(日本テレビ系)をはじめとするドラマや映画で見せる演技力も、ネットで「芸人レベルではない」との評価を受け、大物女優・大竹しのぶも「いい役者だなと思った」と発言するなど、折り紙付きなのである。こうした女性からの高い支持率を得る春菜は、男性のみならず、出勤前のOLや主婦層への訴求力も問われる“朝の顔”としては、まさにうってつけだろう。
加藤の抑制していた“毒っ気”を解放できる最高の相棒
放送開始から11年目を迎える『スッキリ!!』だが、テリー伊藤がいた時代は、加藤は逆にテリーの強烈な毒をフォローする役目だった。上重聡アナも局アナということもあるのか、あまりにも無難すぎて、加藤のクセのある“よさ”が消されていた感もあった。それに引き換え春菜は、加藤の“毒”をいい意味で包み込むマイナスイオン効果を持ち合わせており、メインMCの加藤を立てつつ、自分の見解もちゃんと述べる。加藤にとってみれば、ある意味11年目にして出会った最高の“相棒”と言えるかもしれない。また春菜は、「天の声」でお馴染みの南海キャンディーズ・山里亮太とも絶妙な掛け合いを見せ、これまた息のピッタリと合った立ち居振る舞いを披露したのである。
「確かに春菜さんの一番の魅力は“かわいがられ力”かもしれません。われわれスタッフからの評判もいいし、先輩芸人たちからも“絡みたい女芸人”と言われてます。老若男女の視聴者からも、シュレックじゃないですが“ゆるキャラ”的な感じで受け止められている。それでいて、あざとさやわざとらしさは一切いない。これほどみんなにかわいがられている芸人も珍しいんじゃないでしょうか」(バラエティ番組制作会社スタッフ)
加藤浩次のダミ声と毒を何気なく中和し、自然とほんわかした雰囲気を醸し出してしまう近藤春菜。すっかり日テレの“朝の顔”と言ってもいい存在になったようである。放送10周年を迎え、新たな1年目を刻み出した『スッキリ!!』とともに、ハリセンボン・近藤春菜も女芸人を超えた、“女性芸能人の完成形”を目指して活躍していくことだろう。