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“国民的女芸人”への道を歩む、おかずクラブ・オカリナ 近藤春菜を超えるか?

いま現在進行形でブレイクしているお笑いコンビを挙げるなら、一番に名が飛び出すのはおかずクラブだろう。先輩女芸人に容赦なく噛みつく「ゆいP」に、癒し系の“珍獣”「オカリナ」の女性コンビだが、とくにオカリナの勢いが止まらない。昨年大晦日の『絶対に笑ってはいけない名探偵24時』(日本テレビ系)での“中居正広キス事件”は、ネット上で物議をかもし、一躍“時の人”となり、実写ドラマ『天才バカボン』(日本テレビ系)でのバカボン役への起用は世の中を騒然とさせた。果たしてオカリナ旋風はどこまで続くのか? その勢いは“女芸人の完成系”と称されるハリセンボン・近藤春菜に迫るほどだ。

“中居キス事件”で女を上げ、全国区となったオカリナ

 “中居キス事件”とは、先述の『笑ってはいけない』で余命1ヶ月という設定のオカリナが「キスをすれば命が救われる」と中居にキスを要求。覚悟を決めた中居がオカリナの頬を両手で包み、ドラマシーンのようなスイートかつディープっぽいキスを敢行。中居の肩に手を伸ばしてむしゃぶりつくオカリナ。10秒ほどの濃厚キスのあと、中居は魂を吸い取られたかのように放心状態になった。隣のダウンタウンもドン引きしていたが、視聴者はそれ以上に驚愕したのである。

「このキスは両者にとって“ウインウイン”キスだったのかもしれませんよ(笑)。中居さんもこれでひと皮むけ、男性陣からも、よくぞここまで……とリスペクトされたし、オカリナはツイッターで当然のように炎上しましたが、『女芸人で(中居と)唇を交わしたのは私だけ』とか、SMAP解散報道に対しても『責任を感じています』などとボケ、芸人としての“したたかさ”を見せました。これで、ただの色物芸人から、一般社会でも認知される芸人になったわけですから」(番組制作スタッフ)

 オカリナ旋風を決定的なものにしたのが、先日発表された実写ドラマ『天才バカボン』(日本テレビ系)のキャスティングだ。バカボンのパパ役にくりぃむしちゅー・上田晋也、ママ役に松下奈緒。ピストルのおまわりさんは、最近狂気に満ちた演技を見せる高嶋政伸で、確かに嬉々として銃を乱射する姿も目に浮かぶ。彼らの起用はまだしも、バカボン役は性別を超えてまさかのオカリナだったのだ。

「このキャスティングは、実写ドラマ『サザエさん』(フジテレビ系)のアナゴさん役、元K‐1選手・武蔵さん以来の衝撃ですね(笑)。確かにハマっているし、ありがちな実写版に終わりそうなところをとんでもない爆弾を投下したという意味では、すでに成功を収めたと言っていいでしょう。上田さんにも『一番の驚きは松下さんとオカリナが同い年なこと』と言われるし、オカリナの“いじられキャラ”は天賦のものかもしれません」(前出・スタッフ)

近藤春菜とオカリナの共通点は“ゆるキャラ”的かわいらしさ

 こうして見ると、オカリナは順調に“国民的女芸人”への道を歩んでいるかのようでもある。最近では女性からも“ブスなのにかわいい”、例のキス事件の際には男性からもふざけ半分に“中居殺す”とツイートされるなど、いわば男女ともに認められつつあるのだ。本人にしても、逆に言えばビジネスキスも辞さずに体を張ってるわけだし、何よりも天然のボケと芸人としてのしたたかさも持ち合わせているようなのだ。

 では、「角野卓三じゃねえよ!」のフレーズに代表される、“すべてを笑いに変える女芸人”“女芸人の完成系”と言われる近藤春菜の背中は見えてきたのだろうか?「あの近藤さんの立ち居振る舞いのうまさや、番組への対応力、安定感にはまだまだ及びません。近藤さんが『スッキリ!!』(日本テレビ系)にレギュラー出演するという噂も素直にうなずけるくらいですから。定番ネタも“角野卓造”から“マイケル・ムーア”“宮崎駿”“シュレック”“カンニング竹山”など、いろいろとバリエーションを展開させていますし、もはや自虐ネタを超えて伝統芸に近づいてます」(前出・スタッフ)。

 勢いにのるオカリナだが、確かなウデを持ち圧倒的な存在感を放つ近藤に対して、まだまだ並ぶところにまではいかないようだ。しかし、そんなふたりには共通点も見受けられる。「ただ、近藤さんには“ゆるキャラ”的なかわいらしさ、オカリナは“ウーパールーパー”的なかわいさがあり、どちらも老若男女に愛されるキャラであることは間違いないでしょう。一番のポイントは、ふたりともギリギリの清潔感を保っていることなんです。オカリナにしても、あのテンションの低い天然ぶりからは、押しつけがましさやイヤらしさをまったく感じさせませんからね」(前出・スタッフ)。

 果たしてオカリナは、毛虫が美しい蝶になるように、オタマジャクシがカエルになるように昇華するのだろうか? 素質は十分あるだけにその成長ぶりを楽しみに観察したいところである。

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