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辻仁成、アントニオ猪木への熱き想い 猪木主演作は“アントキ”へのアンチテーゼ

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 東京・六本木で開催中の『第22回東京国際映画祭』のコンペティション部門に日本映画から唯一選出された映画『ACACIA』の辻仁成監督が22日、記者会見を行った。上映前の舞台あいさつと併せて、主演の元プロレスラー・アントニオ猪木も出席する予定だったが「本日はご周知のように術後間もないということもありまして…」と急きょキャンセル。辻監督は「撮影中も腰痛が辛かったはずなのに、絶対弱っているところを見せなかった。本人が一番ここにいたかったと思う」と猪木のことをおもんばかり「実はこの映画は(ものまねタレントの)アントキの猪木さんへのアンチテーゼなんです」などと、今回のキャスティングに秘めた想いを語った。

辻仁成監督 

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 同作は猪木扮する元プロレスラー大魔神と小学生のタロウが擬似家族を営むうちに、それぞれの家族の大切さに気づいていく心温まる物語。辻監督自身が「離婚して一緒に暮らしてあげることのできない息子」への想いを込めた「すごく個人的な理由で作られた映画」と公言しているが、もうひとつ映画に込めたのは「僕はずっと猪木さんのファンだった」ということだった。

 アントキの猪木のものまね芸を「自分が子供ころに勇気をもらっていた猪木さんを、笑いモノにするのかよ」という思いで見ていたという。アントキの猪木だけでなく「猪木さんは時々、変わったことをするけど、本当に地球のことを考えていたりする。それが、あまりにも正直すぎて、誤解されたり、笑いのネタにされたりするけど、猪木さんという人間はそれだけの人じゃない。僕はアントニオ猪木という人の本質を映画に出せたら嬉しいなと思って、この映画を作りました」と猪木への情熱に語気を強めた。

 辻監督の息子への想いを代弁する役割を果たす主人公を「自分が思い描いている父性を表せるのは猪木さんしかいないなと思って、出演してもらった。猪木さんは最初の娘さんを8歳で亡くしていたと後から知って、運命というか一緒に組ませてもらった意味がちょっとわかったような気がしました」などと熱弁をふるっていた。

 また、妻で女優の中山美穂に「シナリオの第1稿を見せたら、赤ペンがたくさん入っていて、それが最終稿まで続きました」と現在の家族のバックアップに感謝の気持ちを表していた。

◆欠席した猪木も登場!
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