日本でスマッシュヒットを記録した映画『ヘレディタリー/継承』『ミッドサマー』のアリ・アスター監督の最新作『ボーはおそれている』の公開(2024年2月16日)に向けて、アリ・アスター監督が来日。18日に都内の劇場でジャパンプレミアが行われ、監督自ら舞台あいさつを行った。サプライズゲストとして八代目・市川染五郎も登壇した。
本作でゴールデングローブ賞主演男優賞にノミネートされ、『ジョーカー』でアカデミー賞主演男優賞を受賞、公開中の『ナポレオン』も全世界でオープニング興収1位を記録したホアキン・フェニックスが主演を務め、話題になっている本作。先週発売されたこの日のイベントのチケットは2分で完売する人気ぶりだった。
新作をこれから初めて鑑賞する日本の観客に向けてアリ監督は「この映画は長年作りたいと思っていた作品です。トーンがころころ変わるから、今のシーンいいな!と思ったら…。すみません、すぐに変わります。逆にこのシーン嫌だなと思ったら…喜んでください。すぐに変わります」と、まずは、ユーモア交じりに本作をPR。
前作『ミッドサマー』が北米を除いて世界で一番ヒットしたのは、ここ日本。アリ監督は「その理由はきっと、日本の観客が最高だからでしょう。ぜひとも『ボーはおそれている』でもその記録を樹立してほしいです!」と観客に呼び掛けた。
そんな中、アリ監督の大ファンだという染五郎が花束を持って登壇。前回の来日時、歌舞伎を観劇したというアリ監督は、その際に受けた衝撃を本作には色濃く反映していると明かし、「美しさに圧倒されて、その足でホテルに帰って『ボーはおそれている』の脚本の、とある場面を書き直しました。それだけ私に大きな影響を与えた出来事でした」と告白。うれしい事実に染五郎は「歌舞伎に携わる者として純粋にうれしい。歌舞伎は日本が誇るエンターテインメント。日本の皆さんはもちろんのこと、アリ監督のような海外の素晴らしいクリエイターに影響を与えているなんて」と喜びもひとしおだった。
また染五郎は「歌舞伎とアリ監督作の共通点は、グロテスクな表現さえも美しく見せてしまうところ。そこが歌舞伎とアリ監督作品の魅力でもある」と分析し、そして日本で一番有名な“怪談の定番”『東海道四谷怪談』の観劇をすすめた。これを受け、アリ監督は「ぜひとも観劇したい。上演する際は教えてください」と興味津々だった。
先んじて本作を鑑賞した染五郎は「ホアキンさんの芝居に圧倒されました」と絶賛。そして「ホアキンさんとはどんな空気感と距離感で作られたのかを知りたい」と質問すると、アリ監督は「ホアキンは役者として全身全霊で役に向き合うタイプで、いろいろとチャレンジをしたがる。私の指示に対して彼なりにアレンジして試す。私も彼の好きにやってもらって新しい可能性を広げていくのがとても楽しかった。ホアキンと仕事をすると演出や芝居が常に変化して生々しいものになる」と回答。染五郎も「いろいろな事にチャレンジしてその中で良い物を選んでいくやり方に僕も感銘を受けました」と満足そうだった。
日本が大好きだというアリ監督。「実は先週から日本に来ています。というのも日本が世界で一番好きな国だからです。こんなに人口の多い都市なのに、とても静かで安心できる場所はありません。料理の出され方、靴の脱ぎ方一つにしても丁寧。そこに驚きと感銘を受けます。前回アメリカに帰った時にそんな文化が恋しくなったので、今回の来日で懐かしくなりました。日本は美しい文化を持つ国の一つです」とジャパニーズカルチャーを絶賛。すると染五郎は、奈良県の長谷寺にある十一面観世音菩薩立像をおすすめして、アリ監督から「素晴らしい!ぜひその場所に連れて行ってください」とおねだりされていた。
短い時間ながらも、すっかり親交を深めた2人。司会から「染五郎さんで映画を撮るなら?」と聞かれたアリ監督は「恐ろしい秘密を隠し持っている歌舞伎一家の話がいい。染五郎さんは善人のようでありながら悪人という役どころ」と具体的プランに言及。これに対して染五郎は「実際にそんな人だと思われていたら嫌だけれど…」と苦笑いしつつ「役としてだったら、ぜひやりたい」と前向きに答えた。
最後は、ゴールドの法被を羽織ったアリ監督と染五郎でヒット祈願の鏡開きを実施。「ボーは?」の呼びかけに対して「おそれている〜!」という観客の発声をきっかけに2人仲良く木槌を振り下ろした。
最後にアリ監督はこれから本作を観る観客に向けて「僕の内臓を泳ぎ回るかのような体験を楽しんでほしい。1回と言わず2回は観てほしい」と期待。染五郎も「映画館で観たという表現だけでは片づけられない、夢の世界にいたのではないかという思いが日にちを重ねれば重ねるほど強くなっています。自分ももう一度映画館で観たい」と早速『ボーはおそれている』の沼にハマっている様子だった。
本作でゴールデングローブ賞主演男優賞にノミネートされ、『ジョーカー』でアカデミー賞主演男優賞を受賞、公開中の『ナポレオン』も全世界でオープニング興収1位を記録したホアキン・フェニックスが主演を務め、話題になっている本作。先週発売されたこの日のイベントのチケットは2分で完売する人気ぶりだった。
新作をこれから初めて鑑賞する日本の観客に向けてアリ監督は「この映画は長年作りたいと思っていた作品です。トーンがころころ変わるから、今のシーンいいな!と思ったら…。すみません、すぐに変わります。逆にこのシーン嫌だなと思ったら…喜んでください。すぐに変わります」と、まずは、ユーモア交じりに本作をPR。
前作『ミッドサマー』が北米を除いて世界で一番ヒットしたのは、ここ日本。アリ監督は「その理由はきっと、日本の観客が最高だからでしょう。ぜひとも『ボーはおそれている』でもその記録を樹立してほしいです!」と観客に呼び掛けた。
そんな中、アリ監督の大ファンだという染五郎が花束を持って登壇。前回の来日時、歌舞伎を観劇したというアリ監督は、その際に受けた衝撃を本作には色濃く反映していると明かし、「美しさに圧倒されて、その足でホテルに帰って『ボーはおそれている』の脚本の、とある場面を書き直しました。それだけ私に大きな影響を与えた出来事でした」と告白。うれしい事実に染五郎は「歌舞伎に携わる者として純粋にうれしい。歌舞伎は日本が誇るエンターテインメント。日本の皆さんはもちろんのこと、アリ監督のような海外の素晴らしいクリエイターに影響を与えているなんて」と喜びもひとしおだった。
また染五郎は「歌舞伎とアリ監督作の共通点は、グロテスクな表現さえも美しく見せてしまうところ。そこが歌舞伎とアリ監督作品の魅力でもある」と分析し、そして日本で一番有名な“怪談の定番”『東海道四谷怪談』の観劇をすすめた。これを受け、アリ監督は「ぜひとも観劇したい。上演する際は教えてください」と興味津々だった。
先んじて本作を鑑賞した染五郎は「ホアキンさんの芝居に圧倒されました」と絶賛。そして「ホアキンさんとはどんな空気感と距離感で作られたのかを知りたい」と質問すると、アリ監督は「ホアキンは役者として全身全霊で役に向き合うタイプで、いろいろとチャレンジをしたがる。私の指示に対して彼なりにアレンジして試す。私も彼の好きにやってもらって新しい可能性を広げていくのがとても楽しかった。ホアキンと仕事をすると演出や芝居が常に変化して生々しいものになる」と回答。染五郎も「いろいろな事にチャレンジしてその中で良い物を選んでいくやり方に僕も感銘を受けました」と満足そうだった。
日本が大好きだというアリ監督。「実は先週から日本に来ています。というのも日本が世界で一番好きな国だからです。こんなに人口の多い都市なのに、とても静かで安心できる場所はありません。料理の出され方、靴の脱ぎ方一つにしても丁寧。そこに驚きと感銘を受けます。前回アメリカに帰った時にそんな文化が恋しくなったので、今回の来日で懐かしくなりました。日本は美しい文化を持つ国の一つです」とジャパニーズカルチャーを絶賛。すると染五郎は、奈良県の長谷寺にある十一面観世音菩薩立像をおすすめして、アリ監督から「素晴らしい!ぜひその場所に連れて行ってください」とおねだりされていた。
短い時間ながらも、すっかり親交を深めた2人。司会から「染五郎さんで映画を撮るなら?」と聞かれたアリ監督は「恐ろしい秘密を隠し持っている歌舞伎一家の話がいい。染五郎さんは善人のようでありながら悪人という役どころ」と具体的プランに言及。これに対して染五郎は「実際にそんな人だと思われていたら嫌だけれど…」と苦笑いしつつ「役としてだったら、ぜひやりたい」と前向きに答えた。
最後は、ゴールドの法被を羽織ったアリ監督と染五郎でヒット祈願の鏡開きを実施。「ボーは?」の呼びかけに対して「おそれている〜!」という観客の発声をきっかけに2人仲良く木槌を振り下ろした。
最後にアリ監督はこれから本作を観る観客に向けて「僕の内臓を泳ぎ回るかのような体験を楽しんでほしい。1回と言わず2回は観てほしい」と期待。染五郎も「映画館で観たという表現だけでは片づけられない、夢の世界にいたのではないかという思いが日にちを重ねれば重ねるほど強くなっています。自分ももう一度映画館で観たい」と早速『ボーはおそれている』の沼にハマっている様子だった。
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2023/12/19