直木賞をはじめ数々の賞を受賞し、今年11月5日に100歳を迎える作家・佐藤愛子のエッセイ集『九十歳。何がめでたい』(小学館)が、今月22日に“90歳”を迎えてなお精力的に活動する草笛光子主演で実写化映画化され、来年(2024年)6月21日に公開されることが決定した。草笛は松竹歌劇団の出身で、意外にも松竹の配給映画では本作が初主演となる。 佐藤が90歳を迎えてヘトヘトになった作家自身の日々の暮らしと世の中への怒り、戸惑いを綴ったエッセイは、2016年5月まで1年に渡り「女性セブン」に連載され、書籍化されると、その「老い」や「現代社会」に対する歯に衣着せぬ物言いと、独特のユーモアで、「人生百年時代」といわれる現代を生きる老若男女に多くの共感を得て、たちまち社会現象に。その後98歳を迎え、ますますヘトヘトになった日々の暮らしを綴った続編『九十八歳。戦いやまず日は暮れず』も刊行され、シリーズ累計発行部数167万部の大ベストセラーとなっている。 実写映画化にあたり、実在の主人公、作家の佐藤愛子役に起用された草笛は、映画『老後の資金がありません!』(21年)で主人公を悩ますチャーミングな浪費家の姑役、映画『次元大介』(23年)では世界一の銃職人役など、近年も幅広いキャラクターを演じており、今作では“世の中を痛快に一刀両断する90歳の作家”に挑む。