俳優・椎名桔平が『連続ドラマW 神の手』以来、約4年ぶりにWOWOWのオリジナルドラマに帰ってくる。1978年に「第31回日本推理作家協会賞」を受賞し、同年映画化もされた大岡昇平の裁判小説『事件』を、現代に置き換えて描く『連続ドラマW 事件』(8月13日スタート)で、椎名は元エリート裁判官の弁護士・菊地大三郎を演じる。
「原作は、半世紀以上前の小説ですが、そこに描かれた人間模様は今も色あせない魅力にあふれています。それを損なうことなく、いかに令和のリアルな物語にするのか、興味深く脚本を読ませていただきました。このような法廷ドラマの経験は私自身初めてのことで、とてもやりがいを感じました」
クランクインの前には、知人の弁護士に何度もメールで疑問点に答えてもらったり、現職の裁判官と面談したり、殺人事件の刑事裁判を傍聴するなどの取材を重ね、入念な役作りを行なった。
「弁護士や裁判官は敷居が高いイメージがありますが、実際に会ってお話しさせてもらうと、同じ人間なんだな、とホッとしたところもありました。一生懸命法律の勉強をして、弁護士や裁判官になってからもいろいろ経験を積んで、穏やかな話し方や相手の心に届くような言葉を選んで使われているんだなということを感じ、参考にさせていただきました。元裁判官で現在は弁護士である菊地は、裁判官時代の5年前に自ら下した判決について、今も自問自答を繰り返している人間です。刑事事件を裁く責任の重さを改めて感じさせられるキャラクターであり、50歳を過ぎた彼が事件を通して成長する姿に、自分の人生を重ねてみたりもしました」
過去に裁判長として自身が下した判決がトラウマになり、法廷から遠ざかっていた菊地が、殺人および死体遺棄で逮捕された19歳の青年・上田宏(望月歩)の弁護を担当することになり、物語は動きだす。
ある資材置き場で20代の女性・坂井葉津子(北香那)の刺殺体が発見され、宏が逮捕される。本人の自白もあり、当初はすぐに判決が下る単純な裁判かと思われたが、検察での取り調べから一転、宏は裁判で殺意を否認。その後、法廷では意外な事実が次々と露見し、裁判員をはじめとする裁く側は大いに惑わされていく。菊地もまた、裁判を通して事件の裏に潜む残酷な“真実”と向き合うことになる。
本作には、映画版で殺人事件の被告人・上田宏を演じた永島敏行が、裁判長の谷本一夫役で登場する。谷本は、過去の判決を巡り菊地と接点があり、今回の裁判でも公平に事件を見極めようとする人物だ。
「事件の真相だけでなく、菊地自身も過去と向き合い再生していく成長物語でもあります。裁判官時代、菊地は先輩の谷本さんからいろいろ教わることがあったと思うんです。それが法廷でちらっと垣間見える場面もありますが、過去の人間関係も自分の中で生きてるんだという、作品を膨らませる一つの要素になっています。永島さんのブレないお芝居はさすがでした。良い芝居のキャッチボールができたんじゃないかと思っています」
ドラマでは、原作が執筆された当時は未導入だった裁判員裁判制度や成人年齢引き下げによる影響を取り入れ、緻密な取材をもとに描かれた法廷の様子はもちろん、裁判員裁判がどのように行われているのかを垣間見ることもできる。
「法廷のシーンのセットはすばらしい美術でした。監修の弁護士さんも立ち会われて、リアリティにこだわって収録していましたので、実際の裁判が行われているようでした。いや、ある意味では本物以上ですよ。法廷での審理はそれなりに時間がかかりますし、証言台でスラスラ話せる人ばかりではありません。しかし、ドラマはテンポよく進みますし、被害者、被疑者、検察、証人を演じる役者たちの芝居と水田成英監督の演出で、観る側の感情に訴えかけるものがある。実際の裁判ではドラマほど感情移入できないかもしれない。そういう意味で、“本物以上”という言葉を使ったんですが、視聴者の皆さんが見たい法廷劇をお見せできるのではないかと自負しています」
『連続ドラマW 事件』は8月13日より毎週日曜(後10:00〜)放送・配信(全4話)。第1話無料放送【WOWOWプライム】【WOWOW4K】無料トライアル実施中【WOWOWオンデマンド】
撮影:吉原朱美
ヘアメイク:石田絵里子
スタイリスト:中川原寛(CaNN)
「原作は、半世紀以上前の小説ですが、そこに描かれた人間模様は今も色あせない魅力にあふれています。それを損なうことなく、いかに令和のリアルな物語にするのか、興味深く脚本を読ませていただきました。このような法廷ドラマの経験は私自身初めてのことで、とてもやりがいを感じました」
クランクインの前には、知人の弁護士に何度もメールで疑問点に答えてもらったり、現職の裁判官と面談したり、殺人事件の刑事裁判を傍聴するなどの取材を重ね、入念な役作りを行なった。
「弁護士や裁判官は敷居が高いイメージがありますが、実際に会ってお話しさせてもらうと、同じ人間なんだな、とホッとしたところもありました。一生懸命法律の勉強をして、弁護士や裁判官になってからもいろいろ経験を積んで、穏やかな話し方や相手の心に届くような言葉を選んで使われているんだなということを感じ、参考にさせていただきました。元裁判官で現在は弁護士である菊地は、裁判官時代の5年前に自ら下した判決について、今も自問自答を繰り返している人間です。刑事事件を裁く責任の重さを改めて感じさせられるキャラクターであり、50歳を過ぎた彼が事件を通して成長する姿に、自分の人生を重ねてみたりもしました」
過去に裁判長として自身が下した判決がトラウマになり、法廷から遠ざかっていた菊地が、殺人および死体遺棄で逮捕された19歳の青年・上田宏(望月歩)の弁護を担当することになり、物語は動きだす。
ある資材置き場で20代の女性・坂井葉津子(北香那)の刺殺体が発見され、宏が逮捕される。本人の自白もあり、当初はすぐに判決が下る単純な裁判かと思われたが、検察での取り調べから一転、宏は裁判で殺意を否認。その後、法廷では意外な事実が次々と露見し、裁判員をはじめとする裁く側は大いに惑わされていく。菊地もまた、裁判を通して事件の裏に潜む残酷な“真実”と向き合うことになる。
本作には、映画版で殺人事件の被告人・上田宏を演じた永島敏行が、裁判長の谷本一夫役で登場する。谷本は、過去の判決を巡り菊地と接点があり、今回の裁判でも公平に事件を見極めようとする人物だ。
ドラマでは、原作が執筆された当時は未導入だった裁判員裁判制度や成人年齢引き下げによる影響を取り入れ、緻密な取材をもとに描かれた法廷の様子はもちろん、裁判員裁判がどのように行われているのかを垣間見ることもできる。
「法廷のシーンのセットはすばらしい美術でした。監修の弁護士さんも立ち会われて、リアリティにこだわって収録していましたので、実際の裁判が行われているようでした。いや、ある意味では本物以上ですよ。法廷での審理はそれなりに時間がかかりますし、証言台でスラスラ話せる人ばかりではありません。しかし、ドラマはテンポよく進みますし、被害者、被疑者、検察、証人を演じる役者たちの芝居と水田成英監督の演出で、観る側の感情に訴えかけるものがある。実際の裁判ではドラマほど感情移入できないかもしれない。そういう意味で、“本物以上”という言葉を使ったんですが、視聴者の皆さんが見たい法廷劇をお見せできるのではないかと自負しています」
『連続ドラマW 事件』は8月13日より毎週日曜(後10:00〜)放送・配信(全4話)。第1話無料放送【WOWOWプライム】【WOWOW4K】無料トライアル実施中【WOWOWオンデマンド】
撮影:吉原朱美
ヘアメイク:石田絵里子
スタイリスト:中川原寛(CaNN)
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2023/08/12