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旧車ブームと逆行する「整備士後継者不足」「部品供給」問題…ヤナセが組織で守る旧車文化とは?

 4月14日から16日にかけて、ヘリテージカーから最新のものまで“クルマ文化を愉しむ”をコンセプトに、千葉・幕張メッセで開催された『AUTOMOBILE COUNCIL 2023』(オートモビル カウンシル)。輸入車の代理店として有名なヤナセが、旧車の修理やレストアなどを行う専門部署として立ち上げたヤナセクラシックカーセンターのブースには、3台の“ヤングクラシック”(クラシックカーと呼ぶにはまだ新しい車の呼称)が並んだ。

ヤナセクラシックカーセンターが展示した『メルセデス ベンツ 560SL(R107)』 撮影/逢坂聡

ヤナセクラシックカーセンターが展示した『メルセデス ベンツ 560SL(R107)』 撮影/逢坂聡

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 ヤナセクラシックカーセンターは、ヤナセのグループ会社で新車整備や修理などを担当するヤナセオートシステムズのなかに2018年4月に誕生したのが始まり。その背景を同社の石田孝志氏はこう語る。

「ヤングクラシック世代のメルセデスの人気の高まりから、アフターケアの受け皿の必要性を感じたことがきっかけでした。車を大切に乗り続けてくださるお客様に対して、ヤナセとして、きちんとアフターケア体制を整えるべきだと考えました」

 今も昔も、旧車乗りの間で問題になるのが、部品の供給問題。新車発売、生産中止からある程度の年月が経過すると、メーカーからの部品供給がなくなり、壊れてもそのパーツがないので乗れないということも。だが、同社ではそれにも対応している。

「ヤングクラシックの部品はここ数年でなくなってきています。メルセデスベンツジャパンや、本国にも純正部品がないというお問い合わせをたくさんいただいています。我々はディーラーではないので、純正ではないOEMの部品を使うなど融通をきかせて、できる限りのことをやって、乗って楽しんでいただけるようにしています」

 またこの部品供給問題と併せて、近年深刻なのは車の整備士不足。特に、技術の伝承が上手くいかず、旧車を扱える整備士が不足している現実がある。

「昨今のブームで、旧車が欲しい人は増えているけど、触れる(扱える)人が減っているという現状はあると思います。例えばベンツW124は、30年以上経っている車なので、20代、30代のメカニックの方が扱えないという声もありました。古い車を得意として手掛けている自動車整備工場もありますが、そこまで数は多くない。
 我々には、幸いにもヤナセという母体がありますので、ある程度年齢を重ねてディーラーで古いベンツも経験されたメカニックに来ていただいたりしています。
 確かに若手を育てて、技術を継承していくのは難しいことではありますし、スムーズにできているかと言われれば、そうではない部分もある。でも、経験のある人がいたり、古い資料が残っていたり、(継承できる)環境はあるので、それらを大切にしていきたいと考えています」

 現在、同社で取り扱っているのは、1990年頃までに製造されたメルセデス・ベンツで、Cクラスは201以前、Eクラスは124以前、Sクラスは126以前、SLクラスは129以前、Gクラスは460以前。さらに現在はフォルクスワーゲンも扱っている。また、メンテナンスだけでなく、全国のヤナセ系列ディーラーに下取りに入った各モデルの中から厳選し、レストア販売にも注力している。

 同社のコンセプトは「憧れていた車を手にするよろこびと、クラシックカーを走らせるたのしみをお手伝い」。他店で購入された車でも、違法改造や車検に通らないような車以外は、可能な限り対応するという。

「しっかりバックアップ体制を整えて、長く乗れるお手伝いをしたいと考えています。特にオールドベンツを愛する方に心強い存在だと思っていただけたらありがたいです」

文/河上いつ子

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