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アン・ハサウェイ、アンソニー・ホプキンスらが共演『アルマゲドン・タイム ある日々の肖像』

 アン・ハサウェイアンソニー・ホプキンスらアカデミー賞をはじめとする賞レース常連の名優たちに加え、『ジェントルメン』(2019年)、『シカゴ7裁判』(20年)で印象を残したジェレミー・ストロングらが共演する映画『アルマゲドン・タイム ある日々の肖像』が、5月12日より日本で公開される。

『アルマゲドン・タイム ある日々の肖像』本ポスター(5月12日公開) (C) 2022 Focus Features, LLC.

『アルマゲドン・タイム ある日々の肖像』本ポスター(5月12日公開) (C) 2022 Focus Features, LLC.

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 『エヴァの告白』(13年)、『アド・アストラ』(19年)など、社会派からSFまで精力的に新作を世に送り出し続けるジェームズ・グレイが製作・監督・脚本を務め、昨年5月の「第75回カンヌ国際映画祭」コンペティション部門にも出品された作品。

 1980年代、ニューヨーク。ユダヤ系アメリカ人の中流家庭の末っ子ポール(バンクス・レペタ)は、公立学校に通う12歳。PTA会長を務める教育熱心な母エスター(アン・ハサウェイ)、働き者でユーモラスな父アーヴィング(ジェレミー・ストロング)、私立学校に通う優秀な兄テッド(ライアン・セル)と何不自由のない生活を送っていた。

 しかしポールは、クラス一の問題児である黒人生徒ジョニー(ジェイリン・ウェッブ)と親しくなったことで、複雑な社会情勢が突きつける本当の逆境を知ることになる。あるとき、ポールとジョニーが学校でやらかした些細な悪さが、彼らの平穏な青春の日々に大きな波乱をもたらす。その解決しがたい問題に直面したとき、ポールは家族、特に強い絆で結ばれている祖父アーロン(アンソニー・ホプキンス)に頼ることができたが、家庭環境に恵まれないジョニーには支えてくれる大人が誰一人としていなかった。そして、このことが2人の行く末を大きく分けることになる――。

 予告編は、「今こそアメリカの理想を実現させる時です」と、冷戦の緊張がさらに高まる1980年代当時のアメリカの空気感を象徴するような、レーガン大統領の演説から始まる。続いて映し出されるのは、アメリカン・ドリームに夢を馳せるある一家の日常風景。「芸術家になりたい」と無邪気に将来の夢を語るポール、「望めば何にだってなれるさ」と無条件で応援する祖父アーロン、そして、どこか呑気な2人に対して「大学だけは行って」と小言をいう現実的な母エスターの姿。それはどこにでもある家族の日常風景だったが、ある日、親友との些細な“悪さ”がバレたことをきっかけに、これまで当たり前だったポールの日常が少しずつ変化していく。

 息子へ過大な期待を寄せ続ける母と、尊大だと思っていた父が漏らす切ない本音、そして、この国、社会で生きていくために“差別”に声を上げられない自分。「高潔に生きろ」という祖父ポールの願いとともに、少しずつ漏れゆく家族の軋(きし)み、そしてままならない人生の苦みを少しずつポールは受け入れていくことになる。

 アンソニー・ホプキンスの優しく、そして時には厳しく少年を“正しい道”へと導いていこうとする様子や、アン・ハサウェイのポールを愛するがゆえに過干渉してしまう姿など、名優たちの静かながらも圧倒的な演技も見応えがある。

 本作は、グレイ監督の実体験を元にした自伝的物語。故郷ニューヨークを舞台にした5つの映画(『リトル・オデッサ』『裏切り者』『アンダーカヴァー』『トゥー・ラバーズ』『エヴァの告白』)を撮ったあと、アドベンチャー映画『ロスト・シティZ 失われた黄金都市』やSF映画『アド・アストラ』で新たなジャンルに挑んだグレイ監督が次に選んだのは、ニューヨークの中でも、彼が実際に育ったクイーンズ区フラッシングの2世帯住宅を思わせる長屋。

 グレイ監督は「ジャングルの映画も宇宙の映画も撮ったことがあるし、そういう経験が好きです。しかしある時点で、無限はある意味、自分の中にあると気づくんです。そして、自分の経験を直接、正直に表現することができれば、それが一番いい。そのために、もう一度自分自身の過去に立ち返ろうと思ったのです。そして、できる限り自分らしいものを作ろうと」と、その想いを寄せる。

 その結果、差別と格差が根付く80年代NYを舞台に、多感かつ繊細な12歳の少年ポールが培っていく友情、そして微妙な変化を迎える家族との関係を通して、時代を取り巻く理不尽や不公平を浮き彫りにすることに成功。生きづらさの中ににじむ“理解”と“愛”に寄り添い、同時に、自分の“無力さ”をかみしめ、世の中に折り合いをつけながら日々を営む人々の姿を、変わらぬ愛と変わりゆく自分を通して見つめる、痛烈で鮮烈なエモーショナル・ドラマが誕生した。

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