俳優の寺島しのぶ、広末涼子が29日、都内で行われた映画『あちらにいる鬼』(11月11日公開、廣木隆一監督)の完成披露報告試写会に出席した。文学に導かれ、求め合う主人公・長内みはる、のちの瀬戸内寂聴さんを演じた寺島は「5月に撮って、髪の毛を剃ったのも5月。それがこんなに伸びちゃうだな〜。生きてるんだなって思いました(笑)」と、ベリーショートまで伸びた髪を触りながら話した。 本作は、直木賞作家・井上荒野氏による、父である作家・井上光晴と母、そして瀬戸内寂聴をモデルに、男女3人の特別な関係を描いた同名小説が原作。1960年代から人気作家・瀬戸内晴美として活躍した彼女が出家した背景には、同業者で妻子ある井上光晴との恋があった。出会うべくして出会い、互いにのめり込んでいくふたりと、全てを承知しながら心を乱すことのない男の妻。同志にも共犯にも似た不思議な3人の関係を、光晴の長女である井上荒野氏が書き上げたセンセーショナルな物語。そのほか、井上光晴をモデルとした白木篤郎役を豊川悦司、白木の妻・笙子役を広末が演じた。
2022/09/29