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新帯ワイド番組がスタート TBSラジオの歴史を切り拓く、ライムスター宇多丸の心境

 約65年間続いた野球中継の歴史に幕を閉じ、この4月からTBSラジオは新生ワイド『アフター6ジャンクション』を投入。映画や音楽、書籍など、カルチャー全般を扱う内容に大きく舵を切り替える。番組の顔となるのはライムスター宇多丸。かつてない新しい試みに挑む心境とは?

◆面白いと思うことをある種の無責任さと、風通しの良さでやっていきたい

 「野球ファンのリスナーも引き続き聴いてくれたら嬉しいですが、率直な想いとしては、ピストン西沢さんの『GROOVE LINE』(J-WAVE)と闘うのかって。ラスボスとの対決ですよ。でもね、ワクワクしています。こちらが胸を借りるわけだから。面白いと思うことをある種の無責任さと風通しのよさでやっていきます」(ライムスター宇多丸/以下同)

 出だしから、ラジオ好きの期待値が高まるような言葉が続く。宇多丸は土曜夜の『ライムスター宇多丸のウィークエンド・シャッフル』(略して『タマフル』)で約10年間パーソナリティを務め、09年にはギャラクシー賞DJパーソナリティ賞を受賞した実力派。新番組を任されることに対しても、全く気負いがない。その背景にはこれまで『タマフル』で築いてきたチーム体制が新番組でも継続されることも大きい。

 「橋P(橋本吉史プロデューサー)や放送作家の古川耕さんといった仲間がいるなかで、オレでいいって言ったんだよなって言える立場ですよ、僕は。『タマフル』を始めた時は“よくわからないけど、やってやるぜ、何かをよ!”といった具合に漠然としていましたが、今回はとにかく安心しています。数字も前例がないから、比較のしようもない。自分でも驚くぐらいプレッシャーはありません」と、宇多丸は言い切る。

 番組名は仕事終わり、学校終わりの時間帯に、趣味や嗜好を共通点としてリスナーが繋がる場になることを願って命名されたという。時間帯ごとに展開するイメージについても明かしてくれた。

 「18時から21時にかけて、だんだん深まっていく構成。“夜にはまだ早い、さあどうしてくれようか”という18時台は間口を広めにお知らせしたいイベントやリリース情報とかリアルタイム性のあるものを紹介していきます。19時台はがっつり音楽。スタジオライブもやりたい。ゲストアーティストにはプロモーショントークというよりも、“何か面白い話をするんだろうな?”と、『タマフル』と変わらず圧はかけていくと思いますよ(笑)。

◆天気や交通情報、ラジオショッピングにも遊び心を

 そして、情報の先の何かを提示するのが20時台。これまで『タマフル』でやってきた特集コーナーのように尖った企画を日替わりで届けていくイメージです。実験的な部分を20時台で試していきます。全く知らない世界のものもどんどん紹介していきたいですね」

 なお、『タマフル』リスナーが気になる映画評論コーナー「ムービーウォッチメン」は新番組に完全移行する。また、『タマフル』でも数々の“問題作”が誕生した新投稿コーナーを目下企画中。もちろん、これまでとの違いも打ち出す。18時台に本や展覧会の情報等を積極的に紹介していくという。

 「東京に点在する美術館に触れないのはもったいない。行ったら何かしら得るものがある。実はコスパもいい。また、本の紹介も実はあまりやってこなかったので、そこでもさまざまなジャンルのものを紹介していきたいですね。それから福祉だって、社会をより豊かにする文化的な側面があると常々思っていて、カルチャーと言ってもいろいろな切り口が考えられるはず」

 さらに、こんな目論見もある。天気と交通情報やラジオショッピングにも遊びを持たせながら伝えるというのだ。

 「ラジオの交通情報って、定型的なしゃべり方をするじゃないですか。でも、言い方に決まりがあるのかと思ったら、そういうわけじゃない。もうちょっとコンテンツとしてやりようがあるんじゃないかと、いろいろ考えているところです。でも、やっていくうちに、これまで通りのほうがいいってなったら、それはそれでいいし」

 宇多丸が今回、語ってくれたすべてに通じるものはラジオやリスナーに向けた眼差しの“潔さ”だ。これを強みに平日夕方から夜に新たな風を吹き込んでほしい。

文/長谷川朋子



関連写真

  • TBSラジオ『アフター6ジャンクション』のメインパーソナリティを務める、ライムスター宇多丸
  • TBSラジオの新番組『アフター6ジャンクション』のロゴ

提供元:CONFIDENCE

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