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柳楽優弥、苦悩と挫折もあった10年「(自分に)闇があるんですかねぇ」

 デビュー作『誰も知らない』(2004年)での第57回カンヌ国際映画祭最優秀男優賞受賞から10年。その間、俳優業から離れた時期もあり、苦悩と挫折を経験してきた柳楽だが、昨年から今年にかけて映画やドラマ、舞台に数多く出演。精力的な活動で俳優としての一皮むけた新たな顔をみせている。そんな柳楽が今の生活のなかで感じたこと、気づいたことをリラックスした表情で語ってくれた。

最新作『最後の命』では心に深い闇を抱える主人公を演じる柳楽優弥(写真:逢坂 聡)

最新作『最後の命』では心に深い闇を抱える主人公を演じる柳楽優弥(写真:逢坂 聡)

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 14歳から芸能界で活動し、どこかやんちゃなイメージがあった柳楽だが、その素顔はもの静かで思慮深い。一つひとつの言葉をしっかり考えながら絞り出してくるタイプ。かといって気難しいわけではなく、柔らかい表情を浮かべて自分から話しかけてくる。最近観た映画のことを聞くと、気さくな会話がいつのまにか深い話になった。

「久しぶりに『ヴェニスの商人』(2004年)を観て、10代の頃とは違ったおもしろさを感じました。大好きな映画です。シェイクスピアの『マクベス』に「きれいは汚い、汚いはきれい」という台詞があって、ずいぶん前から自分のなかでずっと気になっている言葉なんです。歳を重ねることによって、少しずつ解釈が変わっていくなかで、この4、5年間、自分のなかでずっと好きであり続けるってすごいなって。人の記憶に存在し続ける言葉っていいですよね」

「言葉の力を感じる反面“言葉なんて”って思っちゃう瞬間もあります。結局、態度や行動に全部現れてしまう、人間なんて見た目通りなんじゃないか。そう思いながらも、真実を伝えようとしている人を見ると、けっこう(心に)突き刺さったりとか(笑)。やっぱりその人のキャリアから反映された、滲み出る言葉って魅力を感じますね。普通に会話しているなかでも、ふと残る言葉ってある。そういうものの蓄積で、その人の人物像って出来上がっていく気がするんです。そうしたらやっぱり、みんなそれぞれのいい人たちに囲まれていて、僕は僕にとっての才能ある人に囲まれて、いい言葉をもらったりして、知識や知恵を得たりしているんだなって思うんです」

 俳優としてのさまざまな経験が、そんな柳楽の人物像を形作ってきたのだろう。いまの日々の生活のなかでは、どんなことを大切にしているのだろうか。

「常に思うのは、いろいろ感じていたいってこと。馴れ馴れしくなりたくないなっていうのはあります。撮影現場でも、普段の会話でも“こう来たら、こう返すでしょ?”みたいなことはしたくない。鈍感にはなりたくないなって。建前ばかりに捕らわれずに、しっかり本音を感じていたいですね。もし僕が間違っていたら、周りの誰かが言ってくれるし、失敗できる年齢だとも思うので。形に囚われ過ぎて自分を失くしたら、せっかく俳優をやっているのにもったいないって思います」

 デビュー10年目の節目に主演した最新作『最後の命』では、心に深い闇を抱える主人公を演じる。初舞台となった『海辺のカフカ』(2012年)や『金閣寺』(2014年)など、内面を探求していくナイーブな若者役の好演が光るが、本人にそういった闇を抱える人間に惹かれてしまう傾向があるのだろうか。

「(自分に)闇があるんですかねぇ。“闇がある”って、言葉の響きがいいですね(笑)。実際に闇があるって大変だけど、『最後の命』の3人を見ていても、誰にでも闇はある。考え過ぎちゃうことってあるし、調子のいいことがずっと続くわけない。大変ななかにちょっと調子のいいことがあるとがんばれたりするもので。(本作は)そういう闇について迫った映画ですよね。人生のなかの悩んでしまう部分を主に撮った映画だと思うので、ポップな展開じゃないし、ハッピーエンドにもならないけど、逆に生々しくて、観る人によっていろいろな感じ方がある気がしています」

柳楽優弥インタビュー『歳を重ねて変わっていく』

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