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三陛下へ献上されていた「御料たばこ」の系譜?ベールに包まれる“皇室たばこ”の現在

 天皇陛下の即位、それを祝うパレードなどがメディアで連日取り上げられ、日本中が祝賀ムードに包まれたこの秋。「即位礼正殿の儀」では、改めて天皇および皇室への関心が高まった。そうしたなか、ベールに包まれる皇室にまつわる数々の品のなかで、一般にもなじみのある“たばこ”について取り上げたい。記録が残る明治時代以降、天皇・皇后・皇太后の三陛下へ献上されていた“御料たばこ”、主に戦時下に天皇から一般へ下賜された“恩賜のたばこ”、その系譜となり現在も宮内庁に収められている“皇室たばこ”。その歴史と現在へのつながりを紐解く。

「御料たばこ」の最初の記録として残っているのは明治時代

  • 鎮目良文氏/たばこと塩の博物館 学芸部長 主任学芸員

    鎮目良文氏/たばこと塩の博物館 学芸部長 主任学芸員

 天皇家を含む皇室へのたばこの献上がいつから始まったかは正確にはわかっていない。たばこ自体は、安土桃山時代に日本へ持ち込まれ、1700年代半ばくらいの江戸時代に本格的に一般庶民の間に広まった。

 たばこと塩の博物館の主任学芸員・鎮目良文氏によると「江戸時代にすでに天皇家への“たばこの献上”という文化はあったのかもしれません。ただし、歴史的な資料として残っていません。それが正式にわかるのは明治時代に入ってから。明治16年頃に天皇家に献上していた『外池』が一番古いたばことして記録に残っています。そして、明治37年(1904年)にたばこが専売制となり、大蔵省専売局が天皇、皇后へ『御料たばこ』を献上していますが、そこからの歴史は記録が残っています」。

対外戦争とともに需要が急増した「恩賜のたばこ」

「御料たばこ」は、天皇、皇后、皇太后の三陛下のために作られるたばこであり、その葉を育てる農家には、土地の名士であり、その道に精通している農家が指定され、丹精を込めて上級の葉を育て、献納することが求められた。当時の水戸で作られた「水府」と、鹿児島で作られたった「国分」の2つが名葉とされ、これを使って、専売局に設けられた献上箱に収めるまでの専用の製造ラインで、「御料たばこ」が作られた。

 一方、天皇から一般へ贈られるたばことして知られる「恩賜のたばこ」。「恩賜」は「天皇家がくださる」という意味であり、「恩賜のたばこ」とは、「御料たばこ」であることもあり、そうではない「恩賜のたばことして作られたたばこ」である場合の2つの流れがあった。
 初めての本格的な対外戦争である日清戦争が勃発した当時、戦地の兵士への慰問品のひとつとして、天皇家からのたばこが「恩賜のたばこ」として贈られた。しかし、「御料たばこ」を配布するのは生産できる数に限りがある。そこで、銀座の製造業者であった岩谷松平にそのためのたばこを作らせて、それを天皇家から贈り、「恩賜のたばこ」という名称が使われた。

 その後も戦争は起き、恩賜の文化が続いていくなか、「恩賜のたばこ」という言葉が一般的になったのは、昭和6年に勃発した満州事変が契機になっているという。日本は満州国を建国し、大規模な軍隊を駐屯させた。そこへ日本からの慰問としてさまざまな物資が送られ、そのなかで兵士にとっての憩いとなるたばこは必需品だった。天皇家からの慰労となる「恩賜のたばこ」は相当量必要になり、一気に生産量が伸びていく。また、この頃は民間でも慰問としてのたばこの贈答が流行っていたという。

提供元: コンフィデンス

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