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好調『派遣占い師アタル』 女性主人公へ“親視線”を投影して変わった遊川和彦脚本へ期待

杉咲花と脚本家・遊川和彦氏が初タッグを組んだ『派遣占い師アタル』(C)テレビ朝日

杉咲花と脚本家・遊川和彦氏が初タッグを組んだ『派遣占い師アタル』(C)テレビ朝日

 脚本家・遊川和彦氏が杉咲花と初タッグを組んだドラマ『ハケン占い師アタル』(テレビ朝日系)が、初回視聴率12.1%、第2話10.9%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)の二桁スタートと好調だ。遊川氏といえば前作『過保護のカホコ』(日本テレビ系)も話題作となっていたが、これまでにも『女王の教室』『家政婦のミタ』(日本テレビ系)など多くの女性主人公ドラマ脚本を手がけている。

期待と不安が入り交じる、遊川和彦氏脚本のドラマ

『ハケン占い師アタル』で杉咲が演じる主人公・的場中は、いつもニコニコ働く派遣社員だが、「あらゆるものが見える能力」を持つ。そして、その能力を駆使して、周りの社員たちが抱える悩みを解決していくというお仕事ホームコメディだ。

「わかりました、あなたを鑑ます」の決めゼリフと、悩みの原因となった過去まで見通し、カウンセラーのごとく悩みの解決をしてくれる1話完結スタイルは、わかりやすくテンポがよく、小さな爽快感がある展開となっている。

『派遣占い師アタル』の出演者たち。中央は杉咲花(C)テレビ朝日

『派遣占い師アタル』の出演者たち。中央は杉咲花(C)テレビ朝日

 ところで、遊川氏といえば、作品によって賛否が激しく分かれる脚本家の1人としても知られる。しかも、フタを開けてみるまで中身がわからない。あるいはフタを開けて中身が分かった気になっていても、最終的に奈落の底に突き落とされるリスクがあるだけに、一時も気を緩めることができない。それだけに、本作も始まるまでは不安と期待半々で、おっかなびっくりの「のぞき見」スタンスだった視聴者も多いのではないか。

凄絶な過去とトラウマを抱えたロボットキャラの確立

 遊川氏のドラマでは、特殊な能力とともに大きなトラウマを抱える、心の内を見せない無表情なロボット的女性がこれまで多用されている。そのなかでも特徴的な作品のなかの1つが、遊川ドラマを視聴者が強烈に意識するようになったきっかけでもある『女王の教室』(2005年)だ。

 黒ずくめでひっつめ髪・無表情の天海祐希が、児童を恐怖で支配する小学校の鬼教師・阿久津真矢を演じていた。だが、「いいかげん目覚めなさい」の決めゼリフは、冷酷に聞こえて、その実、自らが理不尽な「壁」となって立ちはだかることで、児童たちに自立心と、自分で考えて解決する力をつけさせる意図があった。なぜなら明るく優しかった新米教師の頃に、甘すぎる指導方針で教員の座を追われ、退職後に授かった自身の子を事故で失うという辛い過去があったためだ。物語の途中までは、子どもたちが追い詰められる描写に批判も殺到したが、真矢の過去と本当の狙いがわかったことで、評価は絶賛に変わる。

 また、『家政婦のミタ』では、母の死で崩壊寸前の状態にある家庭に派遣される「完璧な家政婦」三田灯を松嶋菜々子が演じた。どんな命令でも「承知しました」と受け入れる三田は、無表情でロボットのようで、家族を振り回す。だが、後半にきて、灯がロボットと化した理由として、自分のために父が命を落としたことや、その原因として母に恨まれていること、母の再婚相手を誘惑したと疑われたり、結婚後には夫の弟にストーカーされ、家に放火されて夫と子を失ったりした挙句、「お前は笑うな」と呪いの言葉を母に投げかけられた凄絶な過去が明かされる。そうした「過去の告白」により、不気味だったキャラは愛おしいキャラに、どん底の物語は一気に感動的な物語に変わった。

提供元: コンフィデンス

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