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『ぎぼむす』Pが振り返る成功の理由 第3話がヒットの起点に

火曜ドラマ『義母と娘のブルース』(TBS系)より (C)TBS

 有識者と視聴者が共に支持する質の高いドラマを表彰する「コンフィデンスアワード・ドラマ賞」。良作がひしめいた第13回(18年7月期)の作品賞は、『義母と娘のブルース』が受賞した。同作は綾瀬はるか演じるバリバリのキャリアウーマンの主人公・岩木亜希子が、娘を持つ男性からプロポーズをされ結婚し、母親になろうと畑違いの家事や育児に“一生懸命すぎる”ほどに奔走しながら、家族と過ごす日々を描いた10年間の物語。決して派手な事件が起きるわけではないが、日常のほんの些細な出来事を通じた親子や周りの人たちとの交流を丁寧に描くことで、多くの視聴者に深い感動を与えた。同作のプロデュースを手掛けた飯田和孝氏に、作品賞受賞についての感想と、同作へ込めた想いを聞いた。

綾瀬さんだからこそ演じることができた母と娘の距離感

――作品賞受賞、おめでとうございます。まずは率直な感想からお聞かせください。
飯田 関わった全員の頑張りが評価されたわけですから、作品賞を受賞できたことは素直に嬉しく思います。スタッフ、キャストが“一生懸命”をモットーに、丁寧に繊細に作ったドラマが視聴者の皆様に共感していただけたことは本当に嬉しいです。

――原作は桜沢鈴さんの4コマ漫画でした。
飯田 原作の4コマ漫画を初めて読んだ時、人物の感情が豊かで、とてもダイナミックな展開に心を動かされました。

――主人公のキャラクターやストーリー展開などドラマ化にあたっては大胆な改編もあり、それらも見事に成功していたように思います。主人公のキャラクターはどのように固めていったのですか。
飯田 当初から綾瀬さんが演じることをイメージして原作を読みました。原作の亜希子は無表情な人物ではないのですが、綾瀬さんだからこそ演じることができる母と娘の距離感だとか、病気などの重いテーマに対しても暗くならない雰囲気を大切にしたいと考えた結果、今回のようなキャラクターになりました。綾瀬さんも、演技プランを練っていくというよりは、スッと役に入っていったようにも思います。

――綾瀬さんとも当初からイメージを共有できていた?
飯田 そうですね。演技プランで食い違うことはなかったです。撮影が始まる前の打ち合わせや衣装合わせの段階から、イメージは共有できていたと思います。

10年間の親子の話を描くというのは当初から揺るがない信念でもあった

火曜ドラマ『義母と娘のブルース』(TBS系)より (C)TBS

火曜ドラマ『義母と娘のブルース』(TBS系)より (C)TBS

――良一の死から、その後の10年間を大胆にカットした脚本・構成も見事でした。
飯田 葬儀のシーンから10年を経過させるのは、ドラマ全体の構成を組むときから決めていました。良一の死はとても悲しいことですが、実際に死と向き合っている亜希子やみゆきは、死を受けとったうえで、それでも前向きに進んでいくんです。悲しみよりも、前に進んでいくことのほうを大事に描きたいと考えていました。唐突な死から、時が嵐のように過ぎ去り、10年が経つ。確かにこれは普通のドラマには無い、大きなポイントだったと思いますが、良一の死を含めた10年間の親子の話を描くというのは当初から揺るがない信念でもありました。

――新しい家族の姿を提示し、それが視聴者に受け入れられた結果が今回の作品賞に繋がったと思います。
飯田 とても好評いただけたのは素直に嬉しいです。血の繋がらない家族を描く一方で、麦田の場合は血の繋がっている父親との関係も描いていた。いろんな家族のカタチや、愛のカタチを表現し、これでも良い、こういうカタチでも良いんだということを伝えたかった。その結果、ドラマ全体に余白が生まれ、視聴者の方々にもいろいろな思いを抱いていただけたのかなと思っています。

3話目の運動会について話し合うシーンで、ドラマに対する風向きが変わった

  • 火曜ドラマ『義母と娘のブルース』 視聴者による満足度調査「オリコンドラマバリュー」の推移

    火曜ドラマ『義母と娘のブルース』 視聴者による満足度調査「オリコンドラマバリュー」の推移

――ドラマ満足度調査「オリコン・ドラマバリュー」では1話、2話は60pt台(100Pt満点)とやや低いポイントになりましたが、3話目で84Ptまで上昇し、以降は90Pt台と、非常に高いポイントを維持しました。
飯田 3話目にPTAの集まりで運動会について話し合う場面がありました。このシーンで亜希子が校長に対して、「“長い物には巻かれればいい”、“強いやつには逆らうな”、“本当のことは陰でいうのが正しいんだ”。私は大事な一人娘にそんな背中を見せたくありません」と宣言するシーンがありました。このシーンから風向きが変わったように思います。視聴者の方に、“亜希子は今後、何を示してくれるんだろうか”と期待してもらうことができ、このドラマで何を応援したらいいのかが明確になった。スタッフやキャストも何かを感じたシーンだったと思います。

――今、ホームドラマを制作するのはとても難しい時代だと思います。
飯田 『義母と娘のブルース』はホームドラマではありますが、義母と娘と、支える人間たちの10年間の“ラブストーリー”だと考えて制作しました。そこに綾瀬はるかさん演じる義母・亜希子の“一生懸命すぎるキャラクター”がドラマにスパイスを加えたと思っています。

――“ドラマのTBS”の強さとはどこにあるのでしょうか。
飯田 1つは“企画ありき”だということですね。まず企画があり、次に一番合うキャストを考えていく。純粋に面白い企画を追求するという方針が、TBSに視聴者が期待してくださっていることとうまく合致しているんじゃないか思います。また、他局の作り方はわかりませんが、一見、大きな風呂敷を広げているように見えて、実はスポットを当てているのは、そこに描かれている人間と人間の触れ合いなど、ほんの些細な出来事です。今作もそうでしたが、そういう細かな心の動き、微妙なニュアンスを丁寧に、しっかり時間をかけて作り上げていった結果、現在のような評価をいただけているのかなと思っています。
第13回『コンフィデンスアワード・ドラマ賞』全7部門の受賞結果

提供元: コンフィデンス

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