コミケからじわり、「オタク文化」の海外波及
海外では同人誌即売会が「金の卵」発掘の場に
フレデリック氏によると、「(フランスでは)同人誌を書いているのは女性が大多数。日本で多い人気漫画やアニメのキャラを“2次利用”したものより、オリジナルストーリーの作品が目立ちます。そのため、来場していた出版社の人間の目に留まり、プロとしてデビューするといった動きもある」といい、今後は自身も「同人誌発の作家と組んだ漫画を手がけてみたい」と語る。海外では同人誌即売会が、金の卵発掘の場にもなっている。
萌えキャラがスイス鉄道の公式マスコットに採用
代表の佐藤一毅氏は、「北米やヨーロッパではだいぶ成熟してきた印象があります。アジア圏も盛んですが、特に中国はコンテンツ量も増え盛況。一口にオタク文化と言っても地域によって特徴が異なるので、皆さんに各国の現状を知っていただくことで少しでもお役に立てれば」と語る。
ラユン氏は、「スイスは元々あまりオタク文化が浸透した国ではありませんが、のぞみちゃんは可愛さが受け、好かれています。今後は(新キャラ誕生など)新たな動きもありそうです」とさらなるオタク文化の普及に期待を寄せる。
(『コンフィデンス』 17年8月21日号掲載)