人をいとも簡単に「沼らせる」方法とは何か。
次々と新たなビジネスを仕掛ける稀代の起業家、佐藤航陽氏。「これからどう生きるか?」を徹底的に考察した超・期待作『ゆるストイック』を上梓した。これからの生き方として重要なキーワードは、「ストイック」と「ゆるさ」。令和のヒーローたち(大谷翔平、井上尚弥、藤井聡太…)は、なぜストイックに自分に向き合い続けるのか。『ゆるストイック』では、「どのように日常を過ごしていくべきか」を言語化し、誰でもできるプロセスとしてみなさんに共有する。(構成/ダイヤモンド社・種岡 健)
沼らせるメカニズム
人を夢中にさせる方法は何か。
気合いでも、根性でもありません。答えは「確率の設計」です。
『ゆるストイック』という本では、人が没頭するメカニズムについて、非常に具体的に説明していますが、期待が現実化する頻度が高すぎると、「当たり前」と感じます。
逆に、少なすぎると飽きてしまいます。
その間を取り、「20〜30%でうまくいく」というバランスが、ちょうどいい緊張感と期待感を生み出すのです。
成功しすぎると退屈になる。
失敗しすぎると心が折れる。
その間の「2〜3割成功」というゾーンに、人は最もハマります。
これは偶然ではありません。脳の報酬回路の特性です。
なぜ20〜30%が最強なのか
本書は、SNSやギャンブルの仕組みにも言及します。
ポイントは、「ランダム性」です。
次に当たるかどうかわからない。この不確実性が、集中力と継続力を生みます。
仕事でも同じです。
提案が毎回通れば刺激はありません。
まったく通らなければ諦めます。
しかし、5回に1回通るならどうか。人は「次こそ当たる」と思い、続けます。
沼らせる目標の作り方
では、その確率はどう作るのか。本書はさらに踏み込みます。
重要なのは、「少し難しすぎる」設定です。
できそうな目標は退屈を生みます。
できなさそうな目標が、ちょうどいい確率を作ります。
ベスト1は「20%設計」
人を沼らせる方法・ベスト1は、「成功確率20〜30%の挑戦を設計すること」です。
これは他人に対しても、自分に対しても有効です。
部下のタスク設計も、自分の成長戦略も、この確率で組む。
ゆるく見えて、実は緻密。
『ゆるストイック』が示すのは、感情ではなく構造で人を動かす方法です。
ハマらせたいなら、成功させすぎないこと。
それが、最も合理的な戦略です。