好機をつかむ高性能
メルセデスAMGが提案するプラグインハイブリッド車は、単なるエコカーにあらず。文字どおりケタ違いのトルクを発生するニューモデルに試乗した筆者は、このブランドの新たなチャレンジと到達点に感心させられたのだった。
これからの主力モデル
熟練の職人が最初から最後まで1基を1人の手で組み上げる「ワンマン、ワンエンジン」の哲学。それに基づくパワフルな内燃エンジンを一番のセリングポイントとしてきたメルセデスAMGの元にも、電動化の波は容赦なく押し寄せてきている。しかしながら彼らはみじんもネガティブになどなっておらず、むしろそれをチャンスと捉えているようだ。
「電気モーターはレスポンスに優れ、圧倒的なパワーを発生することが可能です。そう考えれば、メルセデスAMGのようなハイパフォーマンスカーブランドにとって、電動化はピンチではなく、むしろチャンスだとは言えませんか?」
2021年、IAAの会場で話をうかがい、今回の「メルセデスAMG GT63 S Eパフォーマンス」の国際試乗会にも参加していたメルセデスAMGのCTO(チーフ・テクノロジー・オフィサー)ヨッヘン・ヘルマン氏はそう言う。実際にメルセデスAMGは将来に向けて、極めて積極的な電動化方針を示している。
すでに彼らは初のBEVラインナップとして、「メルセデス・ベンツEQS」をベースとする「EQS53 4MATIC+」を世に出している。続いて「EQE」のAMGモデルも登場済みだから、こうしたかたちのBEVは着々と数を増やしていくだろう。さらに、メルセデスAMGは独自開発のプラットフォームを用いたスーパースポーツ級のBEVも登場させる予定だという。
一方、当面の主力となりそうなのがプラグインハイブリッド車=PHEVだ。今回、スペインはセビリアで試乗したGT63 S Eパフォーマンスは、まさにその第1弾となるモデルである。...