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【マンガを浴びる】劇場型マンガライブ MoN Takanawa開館記念特別公演『MANGALOGUE(マンガローグ):火の鳥』とは? 夏木マリ&又吉直樹が語る新たなマンガ体験

夏木マリ×又吉直樹 不朽の名作『火の鳥』を“体感する”ということ

今作について語り合う又吉直樹と夏木マリ

今作について語り合う又吉直樹と夏木マリ

 今回上演される「火の鳥 未来編」は、電子頭脳が支配する西暦3404年を舞台に、火の鳥によって“永遠の命”を授けられた主人公の旅路を通して、人類の文化と文明の行き着く先を描き、「いのち」の意味を問いかけるストーリー。1967年に発表された物語ながら、AIや環境問題に対する鏡のような内容で、“現代の預言書”のような作品ともいえる。
 夏木と又吉、異なる次元の感性を持つ2人は、テクノロジーと物語が融合する本作でどのように共鳴するのだろうか。2人の言葉からは、最先端テクノロジーに魂を吹き込む表現者の矜持が垣間見えた。
――夏木さんは火の鳥役の声優を務められますが。オファーを受けての感想や役どころについてどう捉えられましたか?
【夏木】 私は火の鳥(役)と聞いて、神でもなく悪魔でもない、この物語の象徴的な存在で、皆さんに“真実”を伝えていく役どころだと捉えました。難しさは感じていますが、“宇宙のリズム”のようなものを私の中に作り出せたら、とても楽しく演じられるのではと思いました。今はまだ探っているところなのでわかりませんけど(笑)。
――又吉さんはロボットアームとともにマンガを読み解いていく「MANGALOGUER(マンガローガー)」として出演されますが、どう受け止められていますか。
【又吉】 僕が気になったポイントを、見に来た人は一緒にそこで立ち止まることになると思うので重要な役割かなと。マンガは個人的に読むものじゃないですか。それはそれで面白いですけど、友達に「ここ面白い」とか言われると何かそこの見え方が変わる瞬間がありますよね。そういった役割を果たせたらいいなと思っています。

――「MANGALOGUE」は、マンガを大型映像に映し出し、テクノロジー演出にライブナレーションが融合する「マンガを“浴びる”」という新たな表現を観客に提示します。おふたりはどのような印象を持たれましたか。
【夏木】 これまでは、マンガは紙で見る平面芸術でしたけど、それが今やお客様や私たちが(作品世界に)入り込めるような空間芸術に。そういう意味では21世紀の、これから未来に向かっての新しいマンガの形のひとつなのかしらとも感じました。

【又吉】 そうですね。しかも立体的にマンガを劇場で表現するにあたり『火の鳥』はぴったり。(マンガという)平面ではあるものの、もともと(原作に)立体的な時間軸があるので、こういう表現が合う作品なのかなと思います。それに夏木さんの火の鳥の声を聞いたら、直接脳に語りかけられているような感覚になる方も出てくるのでは。
【夏木】 いやいや(笑)。私、何か憑依したような役が多くて、あの世とこの世を行ったり来たりするような役とかね。ですから、今回は象徴的だけど真実を伝える存在としていたいなと思います。
【又吉】 僕も死神役とか多いので、できるだけ冷静にいければ(笑)。
――今回のように新しい表現にチャレンジすることに関しては、いかがでしょうか。
【夏木】 私は年齢を重ねてきていますから、若い人たちと新しいことをやるのが自分にとって刺激になります。それが私の「止まらない理由」の一つなので、ウェルカムというくらいハッピーです。

【又吉】 「MANGALOGUE」はもちろん楽しみですが、これまでの歴史はありつつ、上演する建物も新しく、新しい街がまたできていくような状況での公演なので、そこに関われると、10年後とか20年後、そこを通ったとき「ここで『火の鳥』をやったな」と思い出せるのも楽しいですよね。

互いに感じたベストキャスト かつてない表現の可能性は無限大

――『火の鳥』という作品についての読書体験を聞かせてください。
  • 画像提供:朝日新聞出版

    画像提供:朝日新聞出版

【夏木】 ずいぶん前に読んでいるので、また今回ちょっと改めて読み直したらすごいですね。大人になればなるほど感動しちゃいます。

【又吉】 20年以上前に一度読んで、とんでもない作品だなと。衝撃を受けたマンガを聞かれた際にはずっと挙げてきました。今回の脚本を読ませてもらって記憶が戻りつつありますが、20年前に読んだときよりも現実の世界に近づいているような感覚があり、より作品との距離感が近づいてきた気がします。
――改めて『火の鳥』に触れてみて?
【夏木】 やっぱり“怖い”という印章ですね。

【又吉】 作品内ではAIという言葉は出てきていませんが、AI同士が語らう場面は初めて読んだ当時も面白いし、あっと思いました。あとは「一人だけ死ねない」という設定は当時も怖かったけど、いま読むともっと苦しくなりますね。
――長く愛されてきた『火の鳥』を最先端の空間で上演することについて、どんな新しい魅力や可能性を感じていますか?
【又吉】 いろんな方が見てくださると思いますけど、原作をまだ知らない若い世代とか子どもが見たときにどんな感覚になるのか。20代のときマンガで読んでも「ワーッ」と脳が揺れる感覚があったので、立体的な表現をどう感じてもらえるのかは楽しみですね。
【夏木】 私と同世代が再び経験すると、生きてきていろんなことを感じてきたので、また違った感慨がありますよね。私たち世代は生きることとか正義とは何だったのだろうか、この人生うまく正義を貫き抜けたかどうかとか、いろんなことを考えちゃうお年頃(笑)。大人も没入できるのが面白いんじゃないかなと思って、レンジは広いなと思いました。
――本番に向けて大事にして臨みたいと思うことは?
【夏木】 私は“真実”を伝えるという立場の役だけど、悪でもない、善でもないという立ち位置で、象徴的だけどステレオタイプにならないようにするにはどうしたらいいのかなということを考えています。

【又吉】 皆さんと一緒にこのマンガを体験していくという立場ですけど、「絶対にこうだ」という解説のようにならないよう、それぞれが自由に感じられるような、感想を持てるようにできたらいいなと思っています。人によって感じ方、こんなに幅がある作品もないでしょうしね。

【夏木】 観ていただいた感想として「この物語を怖い!」と思った方は、より怖く、感動した方には、もっともっと余韻を届けられるような揺れがあったら、面白いなと思います。
――お互いの表現に期待することは何かありますか?
【夏木】 私、又吉さんは、ベストキャストだと思います。作品のことをよくわかっているし、もちろん文学的でいらっしゃるし、お客様と物語を読み解いていくには相応しい方。又吉さんを信じられるから楽しいと思います。

【又吉】 想像できると言ったら失礼ですけど、説得力がやっぱりありますよね。「火の鳥」のイメージというか、夏木さんは、いろんな感覚と感性を持っているという印象があるのでぴったりです。

【夏木】 まだ聞いていないからわからないでしょう(笑)。

――感じ方は人それぞれですが、お二人が特に注目してほしいポイントがあれば教えてください。
【又吉】 理屈で「これはこうだから」とか「手塚先生が伝えたかったメッセージはこれだ」みたいなことを感じた人はそれでいいと思います。ただ「ちょっと難しいな」とか「よくわからなかった」という人も、そのままでいいと思います。それを楽しむというか。わからなさの面白さみたいな、読んでいてちょっと不安になるとか、感情が動いただけでも十分。そういう作品はあまりないので、それぐらい自由な楽しみ方でいいのでは。

【夏木】 まさにそこがエンターテインメントからの芸術でありアートよね。十人十色の解釈があるから、自由に楽しんでいただければとてもいい空間になるでしょうね。
 本作が提示するのは、単なるエンターテインメントの提供にとどまらず、手塚氏が描いた未来図を、現代のテクノロジーと表現者の熱量で現実の体験として再構築し、次世代へつなぐ文化の循環。約150年前、日本の鉄道が始まった地から100年先へ続く新たな文化の物語が始まろうとしている。手塚氏が託した生命への問いに対し、どう答えるのか。その門が開く瞬間を、その目で、その身体で確かめてみてほしい。(撮影:蔦野裕/取材・文:遠藤政樹)

mokuji目次

  1. 街の記憶と未来が交差する物語の「門」――MoN Takanawaの挑戦
  2. 五感を揺さぶる『MANGALOGUE(マンガローグ):火の鳥』 マンガを“読む”から“浴びる”へ
  3. 夏木マリ×又吉直樹 不朽の名作『火の鳥』を“体感する”ということ
  4. 互いに感じたベストキャスト かつてない表現の可能性は無限大

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