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King & Prince永瀬廉、多忙な1年を経て身に付いた安定感「もっと気楽でいい」
池田エライザ&柄本佑の「場を支配する空気感」に感嘆
「僕も共感する部分が多くて、自分と周りを比べてしまう孤独感、こういう状況の閉塞感、いろんな“私”の感情に乗っていけるな、と思いました。ただ理解することには時間がかかりました。台本も何回か読んだのですが、なかなか1回では理解できなく、1回目はまず世界観を感じて、そこから考えていく。やはり、難しかったです」と苦戦したという。
そんな“私”と深く関わっていくのが“黒服”と“先輩”。この二人とのシーンが劇中の多くを占めるが「“黒服”は自分が持ってないものを全部持っていて、自分の理想の最終形態、自由に生きて、好きなことをして、カリスマ性もあって、自分が言ってほしかった言葉、心のなかに求めていた言葉を言ってくる、心の中に土足で踏み込んでくる人。それを片手間くらいで普通にやり遂げる部分に惹かれていったのかなと思います。
“先輩”は、大学生活で自分がなりたかったであろう人物像でありながらも自分に似ている部分も感じて、“私”のなかで“先輩”との心の距離が近くなっていく。気づいたら好きになるという意味での惹かれ方だと思います。面接のシーンではすでに一目ぼれしていたと思うのですが、それが何なのかわからず悶々としていたのでは」と読み解く。
劇中ではそんな二人に出会ったことで生まれる衝動が無気力だった“私”を変えていく。「“先輩”と仲が深まっていくなかで“黒服”が自分のやりたかったことを成し遂げていき、“先輩”と“黒服”どちらをとるか。内にあるものを、ほぐしてくれたのは“先輩”、解放してくれたのは“黒服”という違いがあるのかもしれません」と自分なりの解釈で“私”を表現した。
池田と柄本との共演でも刺激を受けた。「『死ぬほど暇ですが僕の内側は死ぬほど忙しいです』というセリフがあるのですが、どう言おうか悩んでたんです。今後言うこともないような言い回しは“私”らしい。『どうしようか』と考えながらも本番を迎えて。それまで、“先輩”と二人で芝居していたこともあり、自分のなかでそのセリフがナチュラルに出てきました。普通に“先輩”という魅力的な人物に僕の内側からも惹かれるものがあったのかなと。どう言おうかという意識ではなく、“私”と“先輩”として成り立っていた部分があったという意味で印象に残っています」と振り返る。